古寺です。
trafficを入れて、hometownは外しました。

Masahiko_KODERA wrote:

> 路...プロジェクトとしてはより巨大だとは思えませんが、破綻話
> をするのに建設費だけは1.5倍程度掛かって効果の薄い物と比較す
> るのもなんかなーと。
> 
> #ゆー話は、ニュースグループを考えた上で別にした方が良かっ
> #たかと、この辺で。

'90年代前半あたりに、trafficに何度か投稿していた話で。
現アクアラインについては学生時代の'85年前後にゼミで色々調
べておりまして。当時まだ、民活導入を考え出す前で、建設資金
とか着工スキームが決定に至らずな段階でした。その中で「構想」
の採算性を言っていた資料では、80年頃の価格で普通車料金3500
円、なのにマイカーに1人1台乗車という全くシェアされない利用
形態での、都心・京浜地区通勤客が山ほど誘発されるという。
実数忘れましたが、土地の価格差から京浜地区勤務のみんなが家
を建てるのが房総半島になるって感じのストーリーで。

一方常磐新線事業の場合は、ラッシュ時の常磐線が輸送力として
飽和状態であり、並行路線とする事で周辺からの流入(分かりや
すいのが武蔵野、野田、関鉄)を抑える事で、常磐線の抜本的輸
送改善になる(なれる)というはっきりした用途目的が有ります。
JRはTXの建設や運営には参画せず、常磐線を質的に対策するなど
対抗上の投資をしてはいますが、量的には大きな投資を避けられ、
質的向上で過剰な逸走を避けようという感じですよね。
TX経由で所要時間半分などの大きな改善の出る旅客を、無茶な競
争で引き止めようと言う意思までは感じません。
なので、経済ニュースみたいので沿線バブルが不発だと破綻する
かのような煽りを目にしましたが、実際には交通体系として幹線
経路になるべく勤めて行けば客はつき、大部分無利子融資で調達
した建設だし、言われるほど悲観的じゃないのではと思うのです。

関連バス路線に関しても、

> 一点だけ引用すると、利用者数が「両社とも7割減程度を想定」して
> いたところが、平日で半減程度が原状のようで。
> 詳細は同誌を読んで頂くとして(上記、1ページの記事が一番頭を回転
> させながら読めました^^;)、方向性としてもTXと刺し違えるような硬
> 直化した競争は考えていないようなんで安心しました。

ってことで、相当の逸走を冷静に受け止めているようですし、輸送
体系をTXとの継走基軸に組み直す意思も有るようなので、TXへの建
設投資はここでも相乗効果を生む可能性が有ります。高速「つくば」
号は、いくら多くの人が乗っているからといっても、それだけで首
都高の渋滞に何%の寄与が有るんじゃないかというくらいの台数が
連なっていた印象が有ります。

#数的に影響の小さいどころか道路上の輸送量/占有効率の良かっ
#た路面電車を、渋滞の悪役に仕立て上げたような理屈は嫌いなの
#ですが。ここに関しては、TXと平行道路がうまく輸送分担する事
#で、道路への過度の投資が抑えられる方向では有るなと。

もうちょっと踏み込ませてもらうと、これも以前書いた記憶の有る
話ですけど、県央、県北からのバスをつくばセンターでTXに結節
できないかということ。
自分は茨城の北部に着任直前に「ときわ」が全滅、転勤となってか
らは私的な帰京に経済的な打撃になったものでしたが、おっつけ
常磐道に首都高が直結して発達しだした高速バスが、「隙間」を
埋められるようになっていったと覚えています。これも、三郷以
南の状況次第では、常磐線の普通に水戸以北から乗り続けた方が
速くなりかねないという欠点が有りました。
綾瀬などでバス〜電車の結節が出来ないかといろんなところで
言われていた物です。
転職で、茨城勤務を終える頃に掛けて疑問を増していたのは、つ
くばがあれだけ発達してるのに県央方面との路線が皆無(当時)
だったことで。「常磐新線」開通時につくばセンターで結節させ
れば、対東京一辺倒の交通を変化させることも兼ねて、バスが
より特性を発揮するのではないかと思ったものでした。

最近知りましたが、1日わずか2往復のつくば〜水戸便が出来てる
んですね。高速I.C.との位置関係を考えると、土浦駅経由という
すごい遠回りで「なんじゃそら」な所要時間ですが。とりあえず
つくば〜水戸はバス運賃1000円に設定出来たということは判明し
ました(^^;
上の事を思いついた時、バスの1人乗車あたりの収入が距離半減
に比例して半額になったとしても、つくばセンターで回転させれ
ば運行経費的には半額以下だから。水戸方面から乗り換え1回が
許容されれば(これが一番難しい)、都心直行より採算性が良い
のではないかと。
県内交通が盛んで、つくば〜水戸がその区間の純粋需要だけでも
時間1本とか走ってるようなら、乗り換え合計で2150円という価格
から、水戸〜(バス)〜つくば〜(TX)〜東京と利用しだす人間も一
定量付き出すと思うのですけどね。
現実でも「TX乗って見よう」と思った県央の人が、つくばまでど
うすんべかと、インターから一旦逆方向の土浦を往復するという
時間の掛かる経路にも関わらず水戸〜つくばセンターのバスを
使ってみた人は出てるのじゃないかな。

JRにしてみれば当然、目先では柏、取手と言った接続鉄道路線から
の流入減と、荒川沖、土浦などのバス路線からの流入減が直接影響
でしょうけど。そういう、旅客を末端で運んでいるバスがTX駅方面
への体系にシフトしていくのは、「対抗」動機としては視野に入っ
ているはずです。
さらにバスが東京〜つくばに有った膨大な需要を独占して来た事に
拘らず(TXとの刺し違いに指向せず)、つくばセンター起点のバス網
なんか整備したら、三つどもえでかなりいい方向の競争の刺激にな
るんじゃないかと。
いわゆる相乗で全体のパイが増えるパターンですね。高速「つくば」
号とTXのガチンコだけでは消耗戦になってしまうところを不毛とし
ないために。
キーポイントとしては、比較的クルマを敬遠される場合が多い過密
な東京を一端とした首都圏の輸送の中では、この方面、異例にクル
マが多い様子なんです。データとしては、'90年代以降に発売され
た各誌の常磐線特集で、常磐道の都心直結から「スーパーひたち」
で底打ちするまで、意外なほど幹線旅客が落ち込んでいました(記
憶^^;)。上野口の通勤混雑のせいか目立たないのかもしれませんが、
実際に「ひたち」+「ときわ」が「ひたち」x2になった後に編成両
数の削減が有りました。短編成で本数倍とかじゃなく、急行を吸収
して同本数なのに、編成短縮でしたから。
これが高速バスへの転移かというと、そちらもまだ路線整備が始まっ
た頃で、バスの大部分は新たに発生した「つくば」輸送でした。と
なると、常磐道影響とされるあの時期の減少先はやはりマイカーで
しょう。

#低廉な中央道高速バスが、急行亡き後の中央線と高速料金が割
#高なマイカーの両方喰ったパターンとも異なる。

これが小田急と東海道とか、東武とJRが絡んでいる方面とかだと、
首都圏関係でここまで露骨に公共交通からマイカーへの転移は生じ
ていないと思いますし。3つどもえがいい方向に進んでマイカーの
長距離移動の必然性が落ちれば、多少なりとも戻ると考えます。
一度マイカーに行かれると、相対的な競争条件を戻しても全てが
帰って来ないという傾向は有りますが。

少子化だから、人口減少だからこの事業は危ういという評論を見て
いると、渋滞や事故に依る社会損失や環境問題の話題ではマイカー
を減らすべきとか一応言うのに、実際の転換(モーダルシフト)は
まず起きないと見ているのかなと思えてしまいます。
それは過去に生じた大きな事例のみから、先を予測してるのでしょ
うね。