Lionsboyさんの<u1vCb.1648$vR3.101824@news1.rdc1.ky.home.ne.jp>から
>
>
>谷村 sakaei wrote:
>
>> 世界の状況は変わって行くのです。
>> その変化に合わせないと国は存続不可能ですね。
>> 国が立派に存続し発展してこそ憲法でしょう?
>> 国が存続するため絶対やらねばいけないことはやる必要があります。

>近代民主政治のベースをなす基本理念に「法の支配」というのがあり、どういう
>ことかというと、王権のように権力を持つものであっても法には従わなければな
>らない、ということで、権力の恣意的な行使を制限しようとするものです。
>谷村さんのおっしゃるように、権力の必要に応じて白を黒と解釈することも正し
>い、というようなことになると、「法の支配」などという民主主義の基本理念は
>ふっとんでしまうことになりますね。

この問題は、現代日本人の最大の弱点として突っ込むべき問題と思います。
議論の発展を。

「法の支配」という言葉が出てきましたね。
王権といえども従うべきものと「法の支配」の目的が語られたと思いますが、
「法の支配」はコモン・ローの認識であり、大陸法からすれば「法の自治」。
英国的伝統の、判例法としてのコモン・ローを前提とした「法の支配」に対し
てわが国は、大陸的背景のもとで議会立法の国政優位を含意させた「法の自
治」に立つと認識している。「法の自治」と「法の支配」は共通的発想だが、
わが国の憲法は英米法への戦後の接近にもかかわらず、大陸法型に属する。
その意味では19世紀のフランスに代表される市民国家とその法を念頭にすべき
だろう。いうまでもなく、フランス民法典はヨーロッパ各国の指導的役割を果
たした。この種の市民法典の特徴は、イギリスで行われていた制度を参考とし
て、モンテスキューその他の啓蒙思想家が考案したものだった。

だが、わが国には、このモンテスキューらの啓蒙思想がまったくといってよい
ほど国民、政治家に敷衍していないのだね。
谷村君の思想にしても、啓蒙思想は小泉首相らの思考にしても、皆無だ。誰か
もさかんに言っているが、田原総一郎やその他のテレビ番組の出演者にして
も、啓蒙思想はいまや、gon君らの、社民党をこき下した論調にすりかえら
れている。無論、谷村君もそうだね。
啓蒙思想とは、いかなる要点をもったものであったのか、この大陸法成立の過
程を学び、啓蒙思想なきわが国の知識階級、政治、行政、国民、マスコミが、
いかに俗物な危険なものかを、誰も国民に敷衍しようとしない。

社民党こき下ろし論に、啓蒙思想無視の残虐思考をすり替えることは、この国
民がいかなる方向に向かうものか、足を止めて熟慮すべきといえなだろうか。