古寺です。

toda@lbm.go.jp さんwrote:

> 表示のルールを知らない人が、いきなり「そのつぎ」という表示を見たら、
> 「エ、どのつぎ?」と悩むのではないかと思います。

基本的に単独でそれを見せるケースが有る場合、適切な表記とは思えないの
ですよね。
改札前やコンコースの発車案内が、一応縦方向には発車順でも、横に種別毎
とか最終行き先毎とかの列が有って(行×列の表示)、どちら系統でもいい客
が多くシーケンシャルな発車順を示す必要が有ったとします。
そのような表示器に順序を付けていくのになんらかの表現が必要な訳ですが。
それ以外の、跨線橋や地下通路などに並べる、階段毎についてるような表示
器だったら、最初の発車だけ強調して、なまじっか2番目以降を表示する必
然まではないと思うのですが。

#東横渋谷の高架下改札ではやっていたような...?

> この「悩ませる」という作用が重要だと思うのです。
> 悩ませることによって、ルールを認知しようとする動機を与え、
> 正しい(=表示者の意図通りの)理解へ導く効果があると思います。

鉄道会社側がそういう意図を込めて迷うような表示をやっているとは思って
いないですが、これは結果としてそう作用していると仰りたい訳ですよね?
多機能で便利な案内表示器が作られ始めてから、しばしば巷間話題になっ
てきたような気がする「こんど」「つぎ」問題ですが。これって、意外と
言葉そのものの本質議論が有っての事でない現場の事情としては、「先発
のような漢字表記を避ける」動機が有って捻り出されたような面が有った
と認識しています。
これは社のポリシーによるのですが、ローマ字は努力目標程度でも、駅名
標を平仮名を大きく書いたり、絶対に平仮名を振ったりなど、小学生の一
人歩きでも理解可能な表示(←たとえ)にしていく事に拘っている会社が結
構有ります。関東を中心に表示器の更新時期などを捉えて「先発」「次発」
が廃れてきているのも、実際面では仮名表記困難という面が大きいかと。
実は何番目と数字振るのが単純そうですが、1から始まるシーケンスな数字
は、番線表示と混同を懸念してか使われ難いようですね。さすがに時刻表
示数字なら一目瞭然で、そんな懸念は無いようですが。

#これは言葉の意味を離れて、駅案内表示全般を眺めた視野上での話です。

それで、見渡せる範囲での比較対象がない状況で、「そのつぎ」を表示し
て、表示者の意図を考えさせるような具体ケースは実際有るのでしょうか
ね?
なんか、公共表示シンボルだかの専門考察記事を書かれたら、よくない例
に振り分けられそうな気がしますが。

#ホームへ向かう階段下くらいだと、どうにか比較可能でしょうね。駅に
#依るけど。
 
> >一方の「先発列車」「次発列車」は、日常用語で無いがゆえに、
> >言葉を知っている人なら基本的には必ず「厳密に定義された」用語として
> >理解していると考えられ、案内表示との齟齬を来すことは無いと思われるのです。
> と同じ理路です。

この分析は正しくその通りと思いました。
「こんど」と「つぎ」に強いて序列を付けている用法というのも、業界
内では統一が取れてます(「つぎの発車」から始まる表示がほぼ駆逐さ
れている(人によるアナウンスではまだまだ有るかと)のを含めて)る訳
ですが、これは日常語を利用しつつ逆に日常会話に影響を与えているよ
うな形ですね。