myaw様 wrote:

> > > 江戸川乱歩だって差別用語ばりばりなのに、
> > > 出版社による注意書きの上、出版してるのにね。
> 
> Nachi Yumesawa wrote:
> >  文庫で再発される大藪春彦の作品が、差別用語カット
> > しまくりなのでせつないです。
> 
> 伏せ字ですか黒塗りですか?
> もしかして、差別用語カットに不満な人は豪華大型本を買え、
> という作戦なのだろうか。

 以前、robamimi でも少し書いたんですけど、以下に
その例を……。

◯「孤剣」(一時期、「赤い手裏剣」に改題)
・「穢人(ひにん)の一団が〜」→書きかえ。
・「非人は〜」(特にこれがひどい。この部分をカットした
ために、この場面に登場する人間が1人いなくなり、その
人間の役目を他の人間がやったりしている)
・「気違い扱い」→書きかえ。

◯「東名高速に死す」
・「“屠場”という物騒な名の〜」→カット。
・「屠殺場と特別契約〜」→「業者と特別契約〜」に変更。
・「ドン百姓」→「豚野郎」に変更。

◯「マンハッタン核作戦」
・「耄碌しているうえに盲目(“めくら”とルビ)か?」
→ルビだけがカット。
・「できねえような不具者(“かたわもの”と不備)にして〜」
→「できねえような体にしてやる」に変更。
・「黒んぼ」→「黒ちゃん」(同じやん)に変更。
・「あんたは気が狂ってるんじゃないのか?」「気違いだと?」
→「あんたは気がふれてるんじゃないのか?」「何だと」
に変更。
・その他、黒人差別を扱った作品なので「ニグロ」という
表現がたくさん出てくるが、すべてカットか表現が変更。

 まあ、今書かれている小説なら話はわかるんですけど、
これでは作品が書かれた時代とかが見えなくなってしまい、
とてもつまらないと思うのです。かつて、差別があったと
いう事実を塗りつぶしたら、本当に差別がなくなるので
しょうかね。

 私個人は、昔の作品については「どことどこの表現は
現在では一部の人たちに対する差別的表現とされていま
すが、あえて発表時のままにしてあります」と注意書き
する方がずっと良いと思うのですが。


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 すべては無の見ている夢 ならば良い夢を 素人詩人
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