Re: R^d=R^{d_1}×R^{d_2}とする時,R^dのルベーグ測度mはm_1×m_2の完備化になっている事を示せ
工繊大の塚本です.
In article <16740961-8c41-4dac-a4fa-32982497af66@x38g2000yqj.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> つまり,M={E∪Z;E,F∈σ({Π_{i=1}^d (a_i,b_i];a_i,b_i∈R}),Z⊂F,m(F)=0},
> M_1={E∪Z;E,F∈σ({Π_{i=1}^{d_1} (a_i,b_i];a_i,b_i∈R}),Z⊂F,m_1(F)=0},
> M_2={E∪Z;E,F∈σ({Π_{i=1}^{d_2} (a_i,b_i];a_i,b_i∈R}),Z⊂F,m_2(F)=0}
> となっているのですね。
そうです.
> ここでM,M_1,M_2はμとμ_1とμ_2とで定義されているので
> μとμ_1とμ_2の定義域はそれぞれσ({Π_{i=1}^d (a_i,b_i];a_i,b_i∈R}),
> σ({Π_{i=1}^{d_1} (a_i,b_i];a_i,b_i∈R}),
> σ({Π_{i=1}^{d_2} (a_i,b_i];a_i,b_i∈R})なのですね。
勿論, その完備化上でも定義されています.
> In article <090225203123.M0123197@cs2.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > K_2 ∈ T_2 を任意に固定すると, 任意の K_1 ∈ T_1 について
> > K_1×K_2 は T の元ですから,
> > 任意の E_1 ∈ σ(T_1) について,
> > E_1×K_2 は σ(T) の元になります.
>
> これは難しいですね。何故でしょうか?
E_1×K_2 が σ(T) の元になるような E_1 の全体は,
T_1 を含む σ 集合体になるからです. 当然 T_1 を
含む最小の σ 集合体 σ(T_1) はそれに含まれます.
> > 次に E_1 を固定すると,
> > 任意の K_2 ∈ T_2 について E_1×K_2 が σ(T) の元ですから,
> > 任意の E_2 ∈ σ(T_2) について E_1×E_2 が σ(T) の元に
> > なります.
ここでも同じ議論を使うわけです.
> つまり,E_1×K_2∈σ(T)でK_1×E_2∈σ(T)も言える。
> よってE_1×E_2=(E_1×K_2)∪(K_1×E_2)∈σ(T)(∵σ集合体の定義)となる
> からでしょうか?
E_1×E_2 と (E_1×K_2)∪(K_1×E_2) がどうして同じなのです?
> > # G ∈ M とは, ある E, F ∈ B で E ⊂ G ⊂ F かつ m(E) = m(F)
> > # となるものがとれるものですが,
> :
> > # 二つの測度が一致する集合の全体がσ集合体をなすことを
> > # 使っています.
>
> 大変恐縮です。
> すいません。ここだけ混乱してしまいました。
> M = σ(M_1×M_2)~が成立する事が分かった後は,
> http://www.geocities.jp/narunarunarunaru/study/problem13.jpg
> での完備化測度の定義
> 「μ~がμの完備化測度 ⇔(def) ∀E,F∈Mに対しμ~(E∪Z)=μ(E)
> (但し,Z⊂F∈M,μ(F)=0)」
> でチェックしてみたいのですが
> 今,mがm_1×m_2の完備化測度になっている事を示したいので
> ∀E,F∈M (但し,Z⊂F,(m_1×m_2)(F)=0)に対し.m(E∪Z)=(m_1×m_2)(E)
> を示したいのですがうまくいきません。
> Mは完備化σ集合体ですからZ∈MでE∪Z∈Mだから
> m(E∪Z)が定義できていることはわかりました。
> m(E∪Z)からどうすれば(m_1×m_2)(E)に持っていけますでしょうか?
先ず, B = σ(B_1×B_2) であり, この上で, m と m_1×m_2 が
一致しているところから始めます.
G ∈ M というのは, ある E, F ∈ B があって, m(F) = 0 であり,
Z ⊂ F があって, G = E ∪ Z となることでした.
一方 E, F ∈ σ(B_1×B_2) でもあります.
(m_1×m_2)(E) = m(E), (m_1×m_2)(F) = m(F) = 0 です.
従って, m(G) = m(E) = (m_1×m_2)(E) = (m_1×m_2)(G) です.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735