仁別リゾート公園の裏に [仁別堂の下〜仁別マンタラメ]

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[地図: 仁別リゾート公園・旭川治水ダム付近]

仁別地区の入口に当たる「堂の下橋」を渡る道は, 歴史的に3段階ありました。明治以前は判りませんが……まずは林鉄時代の, 旭川に沿ってまっすぐ溯上する道。その道は昭和47年の旭川治水ダム建設によって破壊されましたので, 2番目にダム管理事務所へ向かう道。最後は, 平成になる頃に仁別リゾート公園が造成されたのに伴い再整備された現道。

今回は林鉄跡を辿りますから, 行けるところまでは1番目の道を行きます。多分, 仁別公民館方面へ行く細い道がそうだと思うんですよね……。それから3番目の現道を使って, ダム管理事務所へ行きます。そして管理事務所から先は, 林鉄跡かダム建設以降の道かはっきりしませんが, 単独のサイクリングロードがあることを確認しています。

写真コメント
[写真: 堂の下・中島間の配水管橋]
(14:47)

最初の細道の先には, ダムから下流方向で最初に現れる橋があります。名称不明ですが, 配水管橋ですから, 仁別簡易水道取水場から仁別簡易水道浄水場への配水のためにあるんでしょう。

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[写真: 堂の下の小堰]
(14:47)

橋のすぐ上流に, こういう古い小さな堰があります。これも歴史を辿れば面白そう。

[写真: 堂の下の廃線跡]
(14:47)

廃線跡と思しき道は, 橋を渡らずに左岸を溯上します。資料によると旭川治水ダムの直下まで行けるらしいです。……が, この日は雨上がりということもあって道がぬかるんでおり, 自転車どころか徒歩でもまともに進めず, この写真で見える範囲より進めませんでした。残念……

[写真: 仁別リゾート公園に隠された旧道]
(14:54)

仁別リゾート公園の現道を通って, 旭川ダム管理事務所へ向かいます。事務所の脇から林鉄跡に通じる道があるのは確認済です。ちなみにこの付近の小字を「マンタラメ」と言いますが, これはアイヌ語で「源流」あるいは「源」を意味する言葉だそうです。

……おや? 道の脇に, 変な方向を向いている看板が。……ああっ, 旧道跡!? こ, これは, もしやリゾート公園造成前にダム管理事務所へ向かっていた道, しかもこの位置からして今年1月に車で来た時にダム管理事務所で見ていたダム方面へ続く廃道の続きでは!?

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[写真: 旭川治水ダム管理事務所]
(14:56)

旭川治水ダム管理事務所。1月に来たのはここまででした。右側に見える「務沢自然観察路」が林鉄の跡, 少なくともダム建設後に寸断された林鉄跡へ向かうため作られた道の筈です。

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[写真: ダム管理事務所から臨むマンタラメ旧道]
(14:56)

そして, 自然観察路の真後ろを見ると……右へ行くのは堤体上に続く道。正面, これが, リゾート公園建設前に管理事務所へ来るため使われていた旧道です。1月に来た時は雪のせいで道の状況が判らず進めませんでしたが, 今回は進める限り進みますよ。流石に自転車は置いて行きます。

歩道部分を延ばすと, 自然観察路にまっすぐ繋がります。そう思いながら先へ進むと……む, この縁石は! 秋田大学前の県道15号が拡幅される前, サイクリングロードが林鉄跡のまま残されていた頃にあった縁石とそっくりです! ではここは, ずばり林鉄跡だった, なんて事は……資料と違うから流石に無いか? でもかつてのサイクリングロードだった事は間違いないですね。

[写真: サイクリングロード旧道]
(14:57)
[写真: マンタラメ旧道]
(14:58)

現道で寸断されている以上, この道は自動車はおろか自転車・歩行者も通りません。20年近く放棄された「廃道」なのです。オブローダーの方からすれば, 無装備でサクサク進めるような道は廃道じゃないかもしれませんけど(^^;;;

この標識は一体何を指示していたのかなあ, とか, 唐突にサイクリングロードを塞いでいる車止めは合流する脇道への警告だったんだろうなあ, とか思いながら, 枝を掻き分け草を踏み越え, 車道と歩道を行ったり来たりしながら進みます。

[写真: マンタラメ旧道・脇道合流部]
(14:59)
[写真: マンタラメ旧道・現道による寸断部]
(15:00)

まだ春先だから良いけど, これが夏だと草の繁茂ぶりはこんなもんじゃなかったでしょうから, 進むの大変だったでしょうね。あ, 看板が見えて来た。

[写真: 旧サイクリングロード看板]
(15:01)

それはやはり, 仁別サイクリングロードの案内看板でした。古い看板の筈ですが, 現状と明確に異なるのは『国道7号が茨島を通っている』という点くらいですね(現在は秋田南バイパスにより勝平を通る)。それより, 秋田大学前の看板と違って, サイクリングロードが新国道(という名の県道56号)を通って旭橋を渡っているようにみえるのがなんとも(^^;;; 大学前のは何だったんだ。

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[写真: マンタラメ旧道から臨む現道]
(15:02)

すぐそこを現道が通っていますが, ここを越えるのはちょっと大変そうです。

[写真: マンタラメ旧道の裏道?]
(15:03)

ところで……サイクリングロード看板の裏側に, 更に別の道があったんですが……こ, これは一体何の道なんでしょう……? 戻りはこっち行ってみよう。

[写真: マンタラメ旧道の裏道?]
(15:04)

この道は1車線分の車道で, 歩道は無いようです。

[写真: マンタラメ旧道の裏道? 現道合流部]
(15:05)

現道にぶつかって寸断されました。対岸に続きはあるのかなあ? 流石にこれ以上の追跡はやめておきます。現道に飛び降りて, 歩いてダム管理事務所へ戻りましょう。

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[写真: 仁別湖]
(15:10)

最後に, 旭川治水ダムのダム湖である仁別湖を紹介します。ダム自体が旭川(右)と砥沢(左)の合流部に建設されているため, 仁別湖も二股になって広がっています。水位が低いのはこのダムの目的が水利や発電ではなく治水専用だからで, 豪雨時以外は最低限しか貯水しないんです。

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水野夢絵 <mwe@ccsf.jp>
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