ご回答大変ありがとうございます。
> というのは正確ではないです. 「この式がある線形写像 f を
> 定めることを示せ」というのが本当です. つまり,
> 「 f((v, v')(×)g) = g(v) + g(v') を満たす線形写像
> f: (V(+)V)(×)V^* → F が唯一つ存在することを示せ」
> という問題でなければなりません.
そうだったのですか。ありがとうございます。
> f(((v, v')(×)g)+((w, w')(×)g')) の定義は与えられて
> いないのですから, 与えなければ何も示せません.
> α((v, v')(×)g) は (v, v')(×)(αg) に
> 等しいのですから,
> f(α((v, v')(×)g))
> = f((v, v')(×)(αg))
> = (αg)(v) + (αg)(v')
> = α(g(v)) + α(g(v'))
> = α(g(v) + g(v'))
> = αf((v, v')(×)g)
これはシンプルテンソルの性質から言えますね。
> は示せますが, 前にも言いましたように, (V(+)V)(×)V^*
> の元は (v, v')(×)g の形のものだけではありませんから,
> これで線形性の半分が示されたわけでもありません.
> 先ず, 一般に, W を F 上のベクトル空間, A を任意の集合,
> φ: A → W を任意の写像とするとき, φ は線形写像
> Φ: span(A) → W を導く, つまり a ∈ A ⊂ span(A)
> について Φ(a) = φ(a) となる線形写像が一意的に決まる
> ことに注意します.
えーと,線形写像Φ,Φ': span(A) → W ;Φ(x)=Φ(x)=φ(x) (∀x∈A)としてみると
∀x∈span(A)をとるとx=Σ[i=1..n]c_ia_i (但しc∈F)と書けて,
Φ(x)=ΦΣ[i=1..n]c_ia_i=Σ[i=1..n]c_iΦ(a_i)(∵Φは線形写像)
=Σ[i=1..n]c_iφ(a_i)(∵仮定)=Σ[i=1..n]c_iΦ'(a_i)=Φ'(Σ[i=1..n]c_i(a_i))
=Φ'(x)
でΦ=Φ'となりました。φの線形性は利用しませんでしたが線形である必要はあるのでしょうか?
> 次に, 一般に U, V, W が F 上のベクトル空間,
> ψ: U×V → W が双線形写像であれば,
> Ψ: span(U×V) → W を ψ から定まる線形写像とし,
ψ(u_1+u_2,v)=ψ(u_1,v)+ψ(u_2,v)
ψ(cu,v)=cψ(u,v)
ψ(u,v_1+v_2)=ψ(u,v_1)+ψ(u,v_2)
ψ(u,cv)=cψ(u,v)
と書けて,
Ψ,Ψ': span(U×V) → Wを∀a∈U×V,Ψ(a)=Ψ'(a)なる線形写像とすると
∀x∈span(U×W)を採ると
Ψ(x)=Ψ(Σ[i=1..n]c_i(u_i,v_i))=Σ[i=1..n]c_iΨ(u_i,v_i)=Σ[i=1..n]c_iψ
(u_i,v_i)
=Σ[i=1..n]c_iΨ'(u_i,v_i)=Ψ'(Σ[i=1..n]c_i(u_i,v_i))=Ψ'(x)
よってΨ=Ψ'.
これも双線形の性質は特に使いませんでしたが…。
> span(U×V) の
> (u_1 + u_2, v) - (u_1, v) - (u_2, v) (u_1, u_2 ∈ U, v ∈ V)
> (u, v_1 + v_2) - (u, v_1) - (u, v_2) (u ∈ U, v_1, v_2 ∈ V)
> (αu, v) - α(u, v) (α ∈ F, u ∈ U, v ∈ V)
> (u, αv) - α(u, v) (α ∈ F, u ∈ U, v ∈ V)
> で生成される部分ベクトル空間を T とするとき,
> T は Ker Ψ に含まれます.
∀t∈Tを採るとt= c_1((u_1 + u_2, v) - (u_1, v) - (u_2, v))
+c_2((u, v_1 + v_2) - (u, v_1) - (u, v_2))
+c_3((αu, v) - α(u, v))
+c_4 (u, αv) - α(u, v)) (但しc_1,c_2,c_3,c_4∈F)となっていて
Ψ(t)=Ψ(c_1((u_1 + u_2, v) - (u_1, v) - (u_2, v))
+c_2((u, v_1 + v_2) - (u, v_1) - (u, v_2))
+c_3((αu, v) - α(u, v))
+c_4 (u, αv) - α(u, v)))
から=0はどうやって導けますでしょうか?
> 従って,
> Ψ は商ベクトル空間 span(U×V)/T から W への線形写像を
> 定めます.
すいません。これは何かの命題なのでしょうか?
「線形写像Ψ:span(U×V)→WにおいてT⊂KerΨなら
span(U×V)/T から W への線形写像(つまりU(×)V→Wなる線形写像)が存在する」
> つまり, 線形写像 F: U(×)V → W で,
> F(u(×)v) = Ψ((u, v)) = ψ(u, v) を満たすものが
> 存在します.
> ここで U を問題の V(+)V, V を問題の V^*, W を F とし,
> ψ((v_1, v_2), g) = g(v_1) + g(v_2) とすると,
> ψ: (V(+)V)×V^* → F は双線形写像ですから,
> 線形写像 f: (V(+)V)(×)V^*→F が存在して,
> f((v_1, v_2)(×)g) = g(v_1) + g(v_2) となっています.
> これで条件を満たす線形写像 f の存在が言えました.
なるほど。
> (v_1, v_2)(×)g の形の元は (V(+)V)(×)V^* を生成します
> から, f の一意性は明らかです.
ん? ちょっとよくわかりません。
f,f':(V(+)V)(×)V^*→F;(v_1, v_2)(×)g |→ g(v_1)+g_(v_2)とすると
∀x∈(V(+)V)(×)V^*に対してf(x)=f'(x)を示したいですが,
∀x∈(V(+)V)(×)V^*をとると,代表元の採り方によっては
x=(v_1, v_2)(×)g と書けたり,x=(v'_1, v'_2)(×)g'と書けたりしますよね。
(勿論, (v_1, v_2)(×)g=(v'_1, v'_2)(×)g')
その場合には(v_1, v_2)(×)g とx=(v'_1, v'_2)(×)g'の像は
g(v_1)+g(v_2)とg'(v'_1)+g'(v'_2)が等しいかどうかはどうやって知る事が出来ますでしょうか?
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