"Shinji KONO" <kono@ie.u-ryukyu.ac.jp> wrote in message news:3992264news.pl@rananim.ie.u-ryukyu.ac.jp...
> 河野真治 @ 琉球大学情報工学です。
> 
> In article <ddghs4$a80$1@news511.nifty.com>, "GON" <gon@mocha.freemail.ne.jp> writes
> > つまり、郵便局を使って地域の多大な利便性が確保されている現状を
> > きちんと評価していないってことです。何より、前島密が努力して敷いた
> > 全国一律の料金体系に基づく郵便制度が、国土の均衡ある発展に
> > どれだけ貢献してきたかその恩恵を忘れてしまっているんでしょう。
> 
> 旧国鉄の制度を「恩恵を忘れるな」という言葉で維持してたらどう
> なのかな? 
> 
> 国鉄も郵便局も富国強兵時代の遺物であって、今の時代に合わせて
> 変えていかなければなりません。両方とも「今となっては無駄な方
> 向に金を投資する」っていう状況になっている。

なってません。

郵便局員に対する人件費は大したもんじゃありません。国家公務員の
平均給与の半分です。共働きしないとやってけない夫婦も多いと聞きます。

そういう郵便局を民営化したら、例え人件費を同じにしたとしても
利益の分を上乗せして、結果、郵便料金は値上がりします。
それが国民の利益になるとは到底思えません。

ある意味、安い賃金で郵便局員を国が大量に雇っていることは
失業対策にもなっていて極めてうまくいっている政策だと私は
評価してます。

利益を出さないでやっている分が国民の利益になっているのであって
利益分を上乗せして郵便料金を高くして税収を上げたとしても財布は
同じなんですから、単に名目上であって国民からすれば実質増税と
なんら変わりありません。

だったら何もしないほうが良かったってことにきっとなるでしょうね。

すでにドイツやニュージーランドでの失敗例があるのに何でそれを
省みずにやろうとするのか逆に疑問に思います。


> > 今の改革の問題点は、そういった良い面をきちんと評価していない点
> > にあります。それをしないでただぶっ壊すでは、折角あった良いものも
> > 壊れてしまって取り返しのつかない状況になるでしょう。
> 
> 良い面って何?
>     国債消費機関としてすぐれている
>     貯金を集める方法として優れている
>     郵便が全国津々浦々まで付くのには郵便局が必須
> みたいなこと?
> 
> むしろ国の機関でなければならない理由が知りたいです。全部、民
> で出来るなら、出来ない部分はどこ? 住宅公庫みたいに、一部の国
> のサポートで十分なんじゃないの? 

民間だと利益優先になりますから、日本国債を買ってくれる量に変化が
生じて、買い手が不足すれば程なく金利が上昇しインフレーションを
引き起こす危険性が高いと言えます。

しかし、民間にしてしまっては全くコントロールが効かなくなります。

確かに今の日本の高い国債依存度が異常ですが、それにも関わらず
ブラジル化していないのも国内で国債を消費しているからに他なりません。
ここを安易に弄くったら大変なことになると思ってます。額が額だけに
大変デリケートな問題だと思ってます。

> まず、
>     郵便事業と金融事業、保険事業の分離
> は必須だと思います。これは、まったくの過去の遺物だと思う。

良い意味でコングロマリット化している例じゃないの?

これをわざわざ別々にしたら、反ってコストが掛かると思うけど。
地方の特定郵便局でどれも扱ってくれることが余計なコストを
掛けずにいられる面をもっと積極的に評価すべきだと思いますね。


> > まず、地域の過疎化を益々加速することは必死です。それに伴う
> > 財政負担まで考えたら、郵便制度をきちんと維持し地域生活を
> > 支えていったほうが経費は少なくて済むと思います。
> 
> 過疎化は加速するまでもなく進んでます。農業立国ではないわけな
> んだから、都市に人口が集中するのは仕方がない。それは悪いこと
> ではなくて必要なことです。過疎化がいやなら、山の中に住むこと
> のメリットを活かしたライフスタイルでも提案するしかないですね。
> 自分から実践して下さい。

現在でも過疎化が進んでいる地域のことを言ってるのでなしに
過疎化が進んでいない多くの地域が郵便局の縮小廃止によって
過疎化を促進する結果になり、ゴーストタウン化現象を助長して
しまうことになるってことです。

その町の重要な機能が失われることによってその町は実質的に
死んでしまいます。一度、死んでしまった町を復活させることは
ほとんど不可能でしょう。そういう町村を全国数え切れないほど
増やして一体何がメリットになるんでしょうか?

むしろその2次的な問題を解決するための予算を編成したり
失業対策をしたりと反って政治的財政的負担を増し、社会問題
にもなって良い事は何もないと思います。

そういったことは地元の人からすれば容易に予測できることで
あるから必死で反対しているのだと思います。

すでにその町の社会的機能としてしっかり根付いているのですから
そういう面をもっと評価すべきと思いますね。

どういうわけか、日本人ってのは良い面を積極的に評価しようとせず
1つ悪いところがあるとすべてを否定してしまう帰来があります。
それによって反って元以上に大きな不利益を被ることになるにも
関わらず安易に打ち壊してしまう。

まぁ、机上の空論をやってるだけで実際に現場がどうかを見ない類の
人たちは、地元の人でもわかるような簡単な予測ですらできませんから
大変な間違いを犯すことになるんでしょうね。


> そして、過疎化と特定郵便局制度が衝突するのは当然だと思う。公
> 社化では、それを解決するのは出来ないと僕は思います。

小泉内閣の特徴は一言で言えば地域の切り捨てですね。
郵政民営化はまさに地域を殺す最終的な手段でしょう。

銀行も入っていかない小規模の地域に特定郵便局がある
ことの恩恵は計り知れないものがあると思います。地域を
殺さないためには、唯一の決済機能である郵便局を潰して
しまうような馬鹿な真似はすべきでありません。