古寺です。

kuno@gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp さんwrote:

> karura@occn.zaq.ne.jpさん:
> 
>>今でも「5車体3台車」っつーのがどういうつなぎ方なのか分かって
>>いません。
> 
> 
>   これはですね。両先頭車がモータ/制御器搭載の「単車」でして(もち
> ろん低床なんで車軸なしで妙な駆動方式ですが)、中間の3両目もごく短

本来的に単車というのは、車体に対して車軸が全く振れない(ステア
できない)ものなんですが、この方式、車体単体で見ると本当にそう
なんですよね(近代レールバスでは「1軸台車x2」という単車もどき
なようですけど)。
ただまあ一連のLRVに関しては、単純に2軸貨車と同じような走行性
の単車が連結された物かというと、別の話が有ります。

> い車体のトロッコで、これらが3台車。そして2両目と5両目は1、3、5両
> 目の間に渡し掛けてある「長い橋」なんですね。車輪がついてる方が短
> いというのは最初不思議でしたが、確かにボギーじゃなく単車だと思え
> ばヨーに対して車輪に無理が掛かりにくい短い車体にしておくのが合理
> 的なわけです。

ドイツ製のこのタイプのLRVが入って来た頃に、かなり議論になりま
したよね。説明力が決定的に不足している私が補足するのもアレな
んですが...
ボギーではないのですけど単車でもなく、むしろ台車そのものが箱構
造を持っていて中に人が乗れると考えた方が近いと思います。
路面の四輪単車も、あの構造なりに最大限の収容力を追った物ですか
ら、軸距がガバっと有って、結構な車体長が有りました。現代のこの
手の連接(連節と書くべきって話が有りましたっけか?)の場合、少し
大きめの台車に箱が乗った程度の大きさなんですよね。ボギーにして
は固定軸距が有るとは思いますが、その辺は軸受けが柔固定(?)がトレ
ンドですし、曲線走行性もスポイルされてないようで。
で、従来の日本の路面電車や世界の高速鉄道タイプの連接構造だと、
車体間に台車が有る。この台車中心の点上で接する車体は折れるよ
うに結合されている(実際には台車に一方の車体が掛かり、それに
更に他方の車体が掛かるようになりますが、渡し板が円形になるよ
うに1点で折れている)。
ちなみに連結の場合は、連結器が両車体側で自在継ぎ手の結合に
なっているのでリンクによる結合になり、両方の車体は相対的に
様々な位置関係でズレますが、線路状況に対し連結器の長さが十
分に設計されてるので、ボギー車の運動というのは基本的に連結
相互で干渉されないんですよね。

で、この車体間に股がって台車が有るのではない、欧州路面タイ
プの連接車(思えば、LRV以前のドイツなどの丸みの有るそれなん
か、暫くそうだったかと)の場合も、台車付きの車体と隣接車両の
間の結合は自在継ぎ手(連結器)ではなく、一点折れ曲がりになっ
てします(したがってこれも、渡り板が基本は円状)。
となると、台車体(?^^;)も踏面勾配によるセルフステア作用に
頼るんでなく、連なる車体間の相互位置関係で車体の向き自体
がある程度影響受けますので。あんなんでも、曲線に対して適
当な角度を(フランジに頼らず)付けられて、うまいことスムー
ズに曲がれるのかな、と。