|>電磁気現象には微細構造定数 e^2/hbar c が必ず現れるので, 一つ物理次元が
|>現れるのは当然のことと思います。
|
|たぶん磁気のところで微細構造定数が入り込む事を言っていると思うのですが、もう少し
|詳しく解説願えますでしょうか。

そんな難しいことを言っているつもりはありません。e^2/hbar c は電磁場と
物質のゲージ結合定数ですから、電磁気現象であれば必ず現れます。それがど
う現れ、たまたま、1/137 である数値がどんな影響を及ぼすかを明確にするた
め、物理次元が必要というだけです。

|MKSA 単位系の場合は ampere の基本物理単位だけではなく、さらに volt と weber まで
|を基本単位に追加しています。しかも ε0/μ0 定数から逆算する形で入っています。

アンペアは基本単位ですが、ボルトとかウェーバは、ニュートンやジュールと
同じく、組み立て単位の個別の名前でしょう。

電磁気で導入される新しい単位はアンペアで、アンペアの定義は実験不可能な
実験で定義している点が論理を不明確にしていると思っています。この定義は
μ0=4\pi\times 10^{-7} N/A という数値を導入するぞ、ということにしかなっ
ていません。sqrt(ε0 μ0)=1/c ですからεの方は見かけだけです。

電磁気にかんする単位系の決定がどのように行われたのか、前から調べようと
思っていたのですが、まだ調べていません。電磁気の方程式の考え方が物理で
は世界大戦II後、工学ではそのあと、マックスウェリアンからローレンツアン
に変わり、ちょうどその変化のなかで単位系が決められたのではないかと疑っ
ています。

SI系の電磁気での単位系の選択は ±(ED+BH)/8piがフリーエネルギーで電流を
制御するのか磁束を制御するのかという考え方に基づいています。要するに熱
力学なのです。それが現在ではミクロな物理を考えないといけない状況になって
いろいろ不便を感じるようになったということでしょう。

                                                        kiguchi,