長島です。

In article <42a31294.748%mac-in@mx8.ttcn.ne.jp>,
mac-in <mac-in@mx8.ttcn.ne.jp> wrote:

>>(3) 「戦力」
>>  (a) 戦争に役立ち得る一切の潜在的能力
>>  (b) 軍隊、および有事の際に転化しうる程度の実力部隊
>>  (c) 自衛のための必要最小限度を超える程度の実力
>
>(c)
>法解釈論を離れてしまうかもしれませんが、現状を考慮した上での、
>妥当と思える立場としての(c)です。

いや、法解釈論としても成立し得ますよ。
(通説の取る説じゃないというだけで)

それは、まさに<42a31058.747%mac-in@mx8.ttcn.ne.jp>で

>書き出しが、前項の目的を達するため、ですから、前項とは非常に強
>い関連性があると解釈するのが妥当だと思います。

とおっしゃっているとおりです。

通説からの批判は、解釈上は佐々木さんの
<20050606014745cal@nn.iij4u.or.jp>にある指摘どおりですが、
「自衛のための戦力とそれを超えた戦力に線引きできるのか?」
「自衛権の範囲内か範囲外かに線引きできるのか?」
という問題点も指摘されています。

>>(4) 「国の交戦権」
>>  (a) 交戦状態に入ったときに交戦国に国際法上認められる権利
>>  (b) 文字通り、交戦する権利
>>  (c) (a)(b)の両方
>
>ここについてはあまり考えたことがなかったのですが、
>(a)でも(b)でも、国内における効果としては大差はないと思います。

それがですねぇ…これ、(b)だとすると、
日本は交戦する権利を認めないって言っているんだから、
「なら、やっぱり戦争という戦争は一切許されないでしょ」
ということになっちゃうんです。

(a)は、要するに相手国の基地を攻撃したり、相手国の領土を占領したり…
って権利のことで、これが許されないだけ、ということなら
専守防衛はいちおう認められるだろう、という主張は成り立ち得ます。

-----------------------------------------------
Yasuyuki Nagashima
yasu-n@horae.dti.ne.jp
-----------------------------------------------