Re: Kamikaze Kaito Jeanne #40 (12/18)
佐々木@横浜市在住です。
# 「神風怪盗ジャンヌ」のアニメ版第40話から着想を得て
# 書き連ねられているヨタ話を妄想と呼んでいます。
# そういう2次創作物が嫌いじゃ無い方のみ、以下をどうぞ。
## 今回、特に「低い」表現が多いので更に注意。^^;
(その1)<ckdgd5$206$2@zzr.yamada.gr.jp>、
(その2)<clfs1u$sq4$2@zzr.yamada.gr.jp>、
(その3)<cmkpa7$n9v$1@zzr.yamada.gr.jp>、
(その4)<cnpq23$uoi$1@zzr.yamada.gr.jp>の続きです。
^L
★神風・愛の劇場 第173話『水妖』(その5)
●桃栗町某所
薄暗い穴蔵の様な宿営の奥。一応用意されてはいる灯りをわざわざ点す者のない
幾つかの部屋の一つ。しかしその闇の中からは何処からとも無く、部屋の広さから
は想像しづらい大勢の声が洩れ聞こえてきていました。
「よぅよぅ」
「あん?」
「匂うぜ匂うぜ」
「何がだよ」
「隊長のお帰りかぁ」
「何だよ本当に臭っちゃって来たのかぁ」
「ヒャヒャヒャ」
「そうじゃねぇだろ」
「違うな。オレも匂う気がする」
「だから何がだよ」
「旨そうな匂いだ」
「飯かっ!」
「食い物には違いねぇ…かな」
「ああ、違いないな」
「人間だ、それも女の匂いだ」
「しかも…生娘の匂いだ」
「よし、貰った」
「待てよ、先に目付けたのは俺だぜ」
「臭せぇとか言っただけじゃん」
「最初に気付いたって意味だよ、言葉のあやってやつだよ、判れよ」
「おめぇ難しい言葉知ってんのな」
「この位はジョーシキって奴よ」
「何でもいいが生娘は俺が食う」
「だから先に目っつうか鼻付けたのは俺だっての」
「いや待て、最初におれが食う」
「じゃ俺は最初の二番目だな」
「最初ってのは最初だけが最初なんだよボケカスが」
「何だとコノ」
「やるかっ!」
「ちょっとまて話を整理しようぜ」
「何まとめに入ってんだよ」
「そもそもお前ら、どういう意味で食うって言ってる?」
「だから飯だろが」
「馬鹿か、人間の生娘食うって言ったら」
「気持ちイイ方の頂くに決まってるんだよ」
「おお、ソッチか」
「じゃ最初にアッチ食って、その後で飯としても最初が食えるな」
「お、最初が二つになったぜ、俺ら頭いいな」
「待て待て待て待て待て、肝心な事忘れてるぞ」
「何だよ」
「その生娘ちゃんがココに来ないと意味無いだろが」
「おい、誰か連れ込め」
「つうか何処に居るんだよ俺の昼飯ちゃんはよ」
「おい、におい辿れよ」
「宿営の外だろ?」
「じゃ駄目じゃん」
「流石に外から人間とっ捕まえて来たら軍法会議かな…」
「死刑かね、やっぱ」
「食って死ぬか食わずに死ぬか」
「食うぜ〜」
「おおぉ〜良く言った」
「いやいや待て、魔王様は我らを見捨ててはいねぇぜ」
「あん?」
「匂いは近い、宿営の中だっ!」
「何っ!すぐカっさらえ!」
キィ〜〜〜〜〜〜〜ッ。盛り上がる暗闇を扉が軋む音が静かに切り裂きます。
闇が一瞬だけ静まり、視線が部屋の出入口に集まります。そこには一人の少女が
ぽつねんと立っていました。そして暗い部屋をゆっくりと見渡します。
「生娘ちゃん来たぁ〜」
「ウェルカムトゥヘル!」
「ヘルってのは天国って意味だからね〜」
「何だよガキじゃん、いらね」
「オバン趣味は引っ込んでろ」
「時代は低年齢なんだよ!」
「キャワイイ!食事会参戦決定!」
「お嬢ちぁ〜ん、何処から来たのかなぁ〜」
「迷子〜?」
「何だか服が濡れてるねぇ」
「乾かさないと風邪引くよ〜」
「さぁ、脱ぎ脱ぎしようね」
「脱いでも濡れてたりして」
「お洩らししちゃったのかな〜」
「俺に食ってもらうのが楽しみで濡れたんだヨ!」
「ギャハハハハ、マセ餓鬼めっ!」
「どのくらいガキなのか確かめてやるゼ!」
「もう我慢出来ねぇ、ひん剥け!」
「冗談はそのくらいで止めたまえ」
「…………………」「……………」「………」
少女の口からその姿には全く似つかわしく無い、低めの落ち着いた声が発せ
られました。しかも彼等にとっては実に馴染み深い声だったのです。
「…もしかして、隊長?」
「あ、うん、まあね」
「仕事一筋の隊長が遂に人間の女を襲ったかっ!」
「しかも小さい女の子ってのがナイスだよなぁ」
「これで一人前の漢だぜ」
「でも匂いからすると食ってねぇな?」
「何だよツマんねぇなぁ」
「つうか取り憑いたら食えねぇじゃん」
「自分でイジイジするのは食った事にはなんねぇのかな」
「ならねぇだろ、やっぱ」
「じゃぁ俺が代わりに食ってやるぜ」
「中身が隊長でもかよっ!」
「任せろ、俺は野郎相手でもオッケーだ」
「ゲラゲラゲラ」
「ところで隊長さんよぉ、あんた憑依術使えたんだっけ?」
「そういや出来ねぇとか言って無かったかな」
「馬鹿野郎、人知れず特訓したんだよ」
「そうなの?」
「やっぱ隊長は偉いよなぁ」
「最初に選ぶのが小娘ってトコも偉いよなぁ」
「ウヒャヒャヒャヒャ」
「ふぅ…」
どうも真面目な話が出来る情況にはなりそうも無い、そう判断した少女、
の姿をしたシンは諦めて扉を閉じました。
「あ、隊長どこ行っちゃうんですか〜」
「戻って来てくださいよ〜」
「つぅか、食わせろ」
「隊長は食わねぇから、その娘の身体だけ置いてってくれ」
「激しく同意」
「せめて脱いで見せてくれよ」
「誰かカメラ持って無い?」
「心の目に焼き付けろ!」
「それがオカズかよっ」
「さびしい事言うなよ、本物が食える瀬戸際だぞ?」
「だって逃げちゃったじゃん」
「お前らが怯えさせる様な事ばっか言うからだ!」
「中身は隊長なんだから関係無いだろ」
「隊長は繊細なんだよ、下品な俺らに愛想尽きたのさ」
「隊長〜、上品に振るまいますから戻ってぷりーず」
「でも下半身は俺が食う、じゃなくて頂戴しますわよ」
「その後で身体はワタクシが召し上がりますわ」
「お前ら言葉、変」
「まぁ失礼でゴザイマス」
「なぁ」
「ん?」
「実のところ、隊長どうしたんだろな」
「街でスっ転んで抱き付いたら入っちゃったんじゃねぇの?」
「うわっ、ダセぇ〜」
「抱き付く、入っちゃう…」
「だから想像で満足するのはよせ」
「で、主役の隊長は何処よ」
「だからもう居ねぇって」
「何だよ一人で食う気かよ〜」
「汚ねぇ〜、俺にも食わせろ〜」
「今ごろ、鏡の前で服脱いでニヤニヤしてやがるぜ、きっと」
「阿呆。お前じゃあるまいし、隊長はそんな事はしねぇよ」
「じゃぁどんな事をするんだよ」
「やっぱココは写真の出番だろ」
「俺らに支給する為にエロい写真撮ってくれてたりして」
「そしたら俺、死ぬまで隊長についていくぜ」
「俺も」
「同意」
「隊長〜、ちゃんと脱いでから写真撮ってねぇ〜」
「あ、俺、下着姿がいいなぁ」
「濡れた下着なら許可、乾いてるなら却下」
「食い込んでるなら許可、ゆるゆるデカパン却下」
「スパッツ可、ビキニ不可」
「つまりオマエ、神の御子は守備範囲なんだな」
「食っていいなら食うぜ」
「ちょっと待て、何だよすぱっつって」
「半ズボンみたいな奴だろ」
「何でそんなのが良いんだよ」
「知らなのかよ、キツキツでボディラインくっきりだぞ」
「お、いいね」
「ぱんつとスパッツの重ね履きは大却下だからな、俺的に」
「それ以前にお前ら全部却下、全裸に勝るモノ無し」
「お前こそ判って無いね、モロ見えはすぐ飽きるんだよ」
「じゃぁ間をとって半脱ぎでどうだ」
「つうか単に脱いだのと着てるのと両方写せばいいんじゃ無いか」
「あ〜成程」
「つう訳で隊長〜、ヨロシクな〜」
等という勝手な要求は、とうの昔に宿営の外に出ていたシンにはもちろん
聞こえるはずはありません。
「ところでよ」
「何だ」
「隊長、何の用だったのかな」
「そういう事は真っ先に聞いてやれよ」
「いや、あんまり可愛くて、つい欲求が先走っちまったんだよ」
「旨そうの間違いだろ!」
聞いていようがいまいが、悪魔達はそれからも暫くはシン或は逃げた少女を
肴にして盛り上がり続けたのでした。
●桃栗町の外れ・ノインの館
そろそろ自分で昼食の準備を始めるべきか、それとももう少しだけシルクが目を
覚ますのを待ってみるかと言う目下最大の悩みに顔を曇らせているノイン。
しかしその難問に結論を出す前に、彼の注意を引いたものがありました。
恐る恐るという表現がぴったりの、おどおどとした態度でリビングの扉を
開いたのは見知らぬ少女…と思ったのは一瞬だけの事。ノインは彼女の事を
良く知っていました。
「おやおや、何時日本に?」
「いや、その…」
「ご両親はお元気ですか。その節は迷惑をかけましたね」
「あの…」
「ところで私の家が良く判りましたね、まあとりあえず座ってお茶でも」
「…」
「どうしました?」
「こんな姿で恐縮ですが、私です、シンなんですが」
「ええ、知ってます」
「…そう…ですか」
「ちょっと試したのです。あなたが自分から目的を持って取り憑いたのか、
それともなんらかの事故なのか」
「と、おっしゃいますと」
「事故で無く狙って行ったのなら、私の質問に彼女の心を覗く事で
答えを用意出来たはず。同調出来ていない様ですので、事故ですね?」
「お恥ずかしい限りです…」
「困りましたね」
言葉とは裏腹にノインは実に愉快そうな顔をしています。その顔を見て
シンは再び相談を持ちかける相手を間違えた事を覚ったのでした。
(第173話・つづく)
# 下品な会話は何故か筆(キー)が進みます。(爆)
では、また。
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■■■■■■ 佐々木 英朗 ■■■■■■■
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Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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