Re: 靖国問題と中国
青龍さんの<cha223$388$1@news511.nifty.com>から
> 兼松さんも指摘しているように、中国への侵略は当時の国際条約にも反
>していたわけですから、道義的にも法的にも正当化出来ないものです。
> その結果、中国の人民に多大な被害を与えたのである以上、侵略につい
>て謝罪するのは一般的な道徳観念からすればごく当たり前のことです。
その道徳観念はどこで「一般的」なんでしょうか?
全世界でその道徳観念は普遍的に通用しますか?
わたしにはそうは思えませんが。
> このように書くと、個人間の関係と国際関係は違うという、お決まりの反論
>が出てきますが、では、個人間の関係と国際関係で結論を異ならせる要素
>とは何なのかが、問われなければなりません。これを問題にすることなく、国
>際関係は個人間の関係と違うと言い続けても説得力はありません。
「日本人の個人間の関係」と「国際関係」が違うことは、
相手が日本人ではないことです。
日本で一般に共有されている道徳観念がそのまま外国に対して通用しないこと
は、よく知られている事実です。
> 「国際社会において謝罪は無意味」という主張は、池田さんの
>"Yoshitaka Ikeda" <ikeda@4bn.ne.jp> wrote in message
>news:ch5kl3$gc7$1@caraway.media.kyoto-u.ac.jp...
>> 賠償金というのは何で払うんですか?
>> 「戦争の結果によって固定された外交上の優越関係を解消する」
>> ために払うものが賠償金じゃないんですか?
> という投稿と合わせて理解すべきだと思います。
> このふたつの主張を統合すると、戦争による二国間の関係は賠償によって
>解決するものであり、且つ賠償をすればそれで十分であると言うことになりま
>す。
> これを日中間の関係に当てはめると、日本が支払うべき賠償金を中国側が
>放棄した以上、それによって問題は解決し、謝罪も反省も必要なくなると言うこ
>とになるでしょう。
私は、この通りの主張をしています。
> 池田さんの今までの投稿からすると、日本がこのような主張をした結果、中国
>を起こらせてもかまわない。戦争にならない程度にあしらっておけばいいし、うる
>さく言うようならODAの中止をちらつかせて黙らせればいいという考えのようです。
その通りです。
> しかし、この結論は道義的には非常識極まりないものであることは当然として、
>国際関係上も、共同宣言によって修復しかけた日中関係を決定的に破壊する
>ものであり最悪の選択といえるでしょう。また、それは中国や韓国との関係のみ
>ならず、日本の侵略の被害を受けた東南アジア諸国との関係も大幅に悪化させ
>るでしょう(これらの国がこの問題に関心を持っていないと言うのは池田さんの希
>望的観測にすぎません。ここまであからさまな態度を取れば、どう転んでも対日
>感情は悪化するでしょう))。
なぜ、日中関係を修復する必要があるのか?
というところに本当の理由はありますか?
もちろん、中国の市場というのはそれなりに魅力的ですが、
単に停戦しているだけの台湾でさえ進出しているわけです。
「理不尽なことを要求されるのならば、断行した方がマシ」
だと考えています。
東南アジア諸国は、日本の侵略の被害を受けたと一口で言いますが、
中国の侵略の被害を受けた国家も多いわけです。ベトナムやインドは、
日本よりも後に侵略を受けている。
日本が中国の言いなりになっているより、それなりに中国を牽制するパワーを
日本が持っているほうが東南アジア諸国には有利になります。
ちなみにこんなページがあります。
http://www.nipponkaigi.org/reidai01/Opinion2(J)/diplomacy/asia.htm
東南アジア諸国がすべて、太平洋戦争時代の日本の行動に対して反感を持って
いるわけではありません。
> その結果、アジア諸国との関係は決定的に悪化し、アジアの中で孤立し、今まで
>以上にアメリカのいいなりになるしか国際社会で生きていく道はなくなってしまうでし
>ょう。
私はそうならないと考えていますが。
アメリカの言いなりになるのを避けるために中国の言いなりになるしか生きて
いけなくなるのだったら、私はアメリカをとりますね。
> また、池田さんは謝罪をするとまずいともいっていますが、なぜまずいのかにつ
>いては言及していません。
> このようにここまでの発言を見る限り、なぜ個人間の関係と異なり、国際社会で
>は、侵略を謝罪しないのが当たり前なのかを説明する実質的な理由は出てこず、
>他の国が謝っていないからと言う以上の根拠を示していません。この段階で池田さ
>んの主張を正当化することは困難です。
私は、事実を提示しただけです。
ただ、時に事実が一番重要なことを語ることはあります。
># どうも、池田さんの主張を見ていると、国際関係をパワーポリティックスのみで
> 捉えてしまう傾向があるようです。その様な捉え方は道義的に問題があるだけ
>でなく、国際関係も悪化させてしまうという点で現実の国際政治からも遊離してい
>るのではないでしょうか。
国際関係にパワーポリティクス以上に大事なことなんてないでしょう。
道義よりもよっぽど重要ですよ。
現実の国際政治そのものの主張をしてます。
どの国も、道義より自国の利益優先じゃないですか。
> 池田さんの主張について考える鍵として、ユーゴスラビア紛争の際にNATO米
>軍が中国大使館を誤爆した事例を挙げたいと思います。このときアメリカは誤爆を
>認め中国側に謝罪し、且つ賠償もしています。
> これに対しては、誤爆は過失であるのに対し、侵略は故意にやったものだから
>同列に扱うべきではないと言う反論がありそうです。
> しかし、第一に謝罪と賠償が両方とも為されていると言うことは、池田さんがいう
>ように、国家間の関係が賠償だけで片づくものではないということを示唆していま
>す。
本当に必要だったのかは検討する必要があると思いますが。
「謝罪をした」という事実をもって「謝罪が必要だ」と主張するのは、
「謝罪をしない」という事実をもって「謝罪は不要だ」と主張するのと
裏返しになってるわけです。じゃあ、どっちが多いかのほうが説得力があるに
決まってるじゃないですか。
そもそも、アメリカは謝罪を「外交テクニック」としてしか使ってないのは明
白じゃないですか。
沖縄にヘリ落としたって「遺憾の意」以上の発言をしない国ですよ。
> また、故意と過失は異なるという主張については、過失の結果与えた損害につい
>て謝罪するのに、なぜ、道義的にも法的にも問題のある故意行為によって与えた損
>害については謝罪する必要はないのかという問題を新たに提起することになるでしょ
>う。
同義的にも法的にも問題のある故意行動というと、
「アヘン戦争」
「中越戦争」
なんてのが代表例じゃないですか?
中国はイギリスに侵略されましたが、さらにその上に賠償までとられてしまい
ました。没収したアヘンの代金までとられた上に謝罪まで要求されました。
さあ、悪いのはどっちだ?
まあ、ぶっちゃけていえば、なぜ謝罪を要求されるかっていうと、
「悪いことをやった」
からじゃなくて、
「戦争に負けたから」
なんだよね。それだけの話でしょう。
戦後処理がすんだら謝罪なんて必要ないですよ。
そもそも、日本がやる謝罪ならいくつかの国はやったことあるだろうが、
「日本が求められている謝罪」をやった国なんてまずないでしょ。
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I LOVE SNOOPY! でつ
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