>>>>> In <XImac.171$G14.66@news1.dion.ne.jp> 
>>>>>    "yam" <h_yam@h8.dion.ne.jp> wrote:
yam>  後半については同意しますが、当のパレスチナ人に
yam>  判断をさせるのは、間違いでしょう。
yam>  あなたの論によれば(昨夜のプロジェクトXでやって
yam>  たけど)ルワンダのフツ族による虐殺を、ツチ族による
yam>  迫害から逃れるための正当防衛だとフツ族が認めて
yam>  「責任は問わない」が「正しい」と思う?

  フツ族とツチ族については、共存していたのだから、パレスチナ問題とは違
います。(共存にいたる前の段階で侵入者を駆逐しようとした行為は正当と考
えます。)
  また、パレスチナ人の間で人権弾圧が行われた場合も違います。
  これらは、自決権を持つ人が不当な扱いを受けたのですから、批判は正当で
す。
  暴力で侵入した者と侵入された者の対立では、暴力で侵入した者が出ていく
までは、侵入された側が侵入した側を似て食おうが焼いて食おうが勝手である、
というのが私の考えです。(自決権を持つ者に決定権がある。)

yam>  何人死ぬかとか、どれだけの被害が出るかより、
yam>  その被害がどのように齎されたかが重要です。

  あなたの考えはわかりました。私は同意しませんが。

yam>  正当な戦闘により、何人死のうが、どれだけ
yam>  被害が出ようが、それは双方で合意した戦争の
yam>  ルールです。

  双方で合意したのなら、それは、そうでしょう。
  しかし、イスラエルや旧日本軍による侵略行為は「正当な戦闘」ではなく、
単なる非人道的な暴力である、と私は評価しています。
  よって、イスラエル軍を「交戦団体」として扱う必要はないし、イスラエル
の軍人を軍人とみなす必要もないと、私は考えます。彼らは、暴力によって、
先住民の身体・生命・財産に危害を加え続けている集団にすぎない。以前、
「強盗殺人実行中の集団の一員」と述べたのは、そのことを表現しようとした
ものです。

yam>  一方、テロは、一人であろうと1000人であろうと、
yam>  ルールに則らない不当な殺人でしかありません。

  私もテロであると認める行為に限定すれば、上の2行に同意します。
  しかし、すでに表明したように、暴力で侵入した連中を攻撃するのはテロで
はなく、正当防衛や、自衛権の行使であると私は考えています。
  
  そもそも、自力救済に対する態度が、私とあなたとでは違うように思います。
  私は、自宅に暴力で侵入した者を殺してしまっても全然問題ないと考えてい
ます。その行為は戦闘ではありませんよね。
  自宅に暴力で侵入した者を殺すことを認めている国や州はあるのではありま
せんか? 調べていませんが。(*1)

  よって、戦闘でなくても、身体・生命・財産に暴力で危害を加える者に反撃
するのは、原則として、権利である、と私は考えます。ただし、法治国家が機
能している場合は、切迫した危険がない場合は、その権利を司法当局に委ねて
いるのだ、というのが私の認識です。
  パレスチナの場合は、侵略者を追い出す能力がなく、法治国家が機能してい
ませんので、個々人に、自力救済する権利がある、というのが私の考えです。
個々人が、何らかの集団に権利を委譲してもかまいませんが。

(*1)
#   あきらかに武装していないのに、侵入しただけで殺してしまったら、有罪
# になるという例は、何年か前、ハロウィーンの頃に日本人が殺された事件が
# あったと記憶していますが。
#   私は、この場合でも、出ていくように侵入者に指示したのに、相手が出て
# いかなかったのなら、殺しかまわないと考えています。取り抑えることが可
# 能なら、その方を推奨しますが、生兵法はおおけがのもとなので、言葉が通
# じない場合でも、威嚇射撃をしても出ていかないなら、殺してかまわないと
# いうのが適切なルールだと思います。

yam>  日の丸振って送った人たちであることを忘れてませんか?

  日の丸を振らないと弾圧されるから、振った人も多くいますよね。そういう
人の最低限の節度として、できるだけ協力しないということを私は肯定的に評
価します。「非国民」や「売国奴」というレッテルをはられ、逮捕・拷問され
て死ねとまでは言いません。

yam>  たしかに、送り込まれた者たちも、その構成要員であった事は
yam>  事実ですが、鵜飼の鵜を操っているのはう鵜匠なんだよね。

  徴兵された者たちは、拒否すれば殺されますが、ビジネスや農業従事のため
に、中国に行った人たちは、侵略で得た利益を直接的に亨受していました。そ
のことについては、書物などで読むことができますが、(侵略によって得た)
「甘い汁を吸っていた」と表現してかまわないでしょう。(*2)
  そういう人たちは、かならずしも、「鵜飼の鵜」というだけではないと思い
ます。

(*2)
   全員が成功していたというわけではもちろん無いでしょうが。

yam>  結局のところ、テロという一線で線を引いておかなければ、
yam>  何でも正当化が可能です。

  しかし、「テロ」という言葉の定義について、国際社会は合意できていませ
んよね。
  また、固有の領土でも、公海でもない所で、権利者の許可なく、暴力を行使
したり、武力で侵入したら侵略であるということでも、線を引ける場合は多い
と思います。
  歴史的に国境が明確でない場合はだめですが、その場合は、侵略ではない、
「正当な戦闘」ということになるでしょう。

yam>  いいえ、テロなんでものは、どんな屁理屈で正当化しようと
yam>  卑怯者がする事だということです。
yam>  というか、そういう者がするからこそ、テロには万人を恐れ
yam>  させるのです。

  そうですか。しかし、あなたが「テロ」と呼ぶパレスチナ人の行為の多くは、
私に危害を加えたことはないし、今後もありません。パレスチナの外での暴力
行為は、私に危害を加える可能性はありますが、それらについては、パレスチ
ナ人の自決権はおよびませんので、私は、不当だと認めています。
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兼松真哉