高崎です。

Koichi Sorakuさん wrote <bmh4pn$m4m$3@news511.nifty.com>

>  コンマ1秒も違えば大差の世界だとサスペンションが動いている時間も勿体
> 無いのですね。(^^;

はい、世知辛い世の中です。(^^;
サスペンションの機能も本来の役割よりも、空力的な姿勢制御の要素の方が
優先される事が多いので、それも面白くない気分です。

>  こういうアンチスクオットの方針が主流になったのにはやはりタイヤのグリッ
> プ性能向上というのが大きいのでしょうか。

そうですね、グリップと言っても色々ありますけど、普通の摩擦のイメージ
とは少し違う、溶けたコンパウンドによる「粘着」で低荷重から張り付いて
いること、荷重に対してグリップがリニアに増加するラジアル構造のタイヤ
であること、そして空力による押さえつけでタイヤの初期グリップを稼いで
いることが大きな要素だと思います。

なので、F1なんかを見ていると、ストレートエンドの低速コーナーなんかで
ストレートでタイヤが冷える(注1)
アクセルオフで、アンチスカット効果の荷重分が減る(注2)
ダウンフォースが減る
減速Gでリヤ荷重が減る
と言うのが重なって、恐ろしく速い高速コーナーリングをする割には、簡単に
低速でスピンしてしまうんですね。

(注1) 普通厳冬期でなければ大丈夫
(注2) リヤのアンチスカットはアクセルオフ時にアンチダイブとなるので、
   逆に一時的な荷重がよりいっそう減る傾向がある

> #KPGC10のレース車に最近のタイヤ履かせて走るとタイヤのグリップが強すぎ
> #てシャーシが負けちゃってスムーズに走れないとか。

でしょうね。まあ旧車に限らず、レースではどの荷重域を狙うのかが、その
週末のセッティングの基本でして、あるセッティングに対して荷重域が高過
ぎる=ラップタイムが速すぎると足が負けますし、荷重域が低すぎると今度は
タイヤが負けて、足を柔らかくしてグリップを稼ぐとタイムが上がって足が
負けて……。

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T'S Formula
高崎@NIFTY