Re: 危険な防犯システムの正当防衛の成立の成否
長島です。
In article <beemch$1lqa$1@news.jaipa.or.jp>,
oikawa@po.jah.ne.jp (Hiroyuki Oikawa) wrote:
>死亡させた場合、設置時から人を死亡させかねないものと知っていて、
一般論として、刑法の犯罪を考えるとき
「人が死ぬかもしれない」の部分が共通でも、その続きが
「まぁ死んだってかまわないや」になるのと
「たぶん大丈夫でしょう」になるのとでは
前者は(未必の)故意あり、後者は故意なし(「認識ある過失」ってやつ)
という大きな違いになるんです。
んで、
>>友人に言によれば、自業自得と豪語してましたが、
>ということでしょう?
これは不正侵入者に対して思うことだと理解していまして…
そうでない者については上記の認識ある過失ってことで、
>殺人罪に問われる可能性が高いと思うんですが、如何でしょう。
やはり過失致死となると思うのです。
# 公判でそのことを説明するのは大変そうだけど。
ただ、210条適用か211条後段適用かは相変わらず自信なしです。
211条にいう「重大な過失」というのは、
起こしてしまった結果ではなく、
先行する注意義務違反の度合いが重大であることを要求しているので…
たとえば、赤信号を無視して自転車で横断歩道をわたっている
歩行者に突っ込んで怪我させちゃった…なんてケース。
今回がそういうケースに当てはまるかどうかは自信ないです。
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Yasuyuki Nagashima
yasu-n@horae.dti.ne.jp
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Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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