Re: ζ(s),DL(s,χ),_{amodN(s)},ζ(s,x)の複素平面上での正則性・有理型性・解析接続可能性の証明
工繊大の塚本です.
In article <jpgtk7$trv$1@dont-email.me>
"Kyoko Yoshida" <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop200_05__00.jpg
> のように直接変形して示したいのですがどうすればx^-sの部分が
> 括り出せるのでしょうか?
直接の変形で示せたら面白いかも知れませんが,
まあ, 難しいでしょう. 解析関数の一致の定理から従う
一意接続の原理を使うものです.
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop200_25__09.jpg
> とすれば意味がありますよね?
\zeta(s, x) が全複素数平面での有理型関数であることを
\sum_{n=0}^\infty (B_n(x)/n!)((-1)^n/(s+n-1)) が全複素数平面
から s = 1, 0, -1, -2, \dots を除いたところで正則で,
s = 1, 0, -1, -2, \dots が高々一位の極になることを
用いて示そうとしている時に,
\sum_{n=0}^\infty (B_n(x)/n!)((-1)^n/(s+n-1)) が全複素数平面
から s = 1, 0, -1, -2, \dots を除いたところで正則で,
s = 1, 0, -1, -2, \dots が高々一位の極になることを
\zeta(s, x) が全複素数平面の有理形関数であることを
用いて議論して, 意味があるわけがないでしょう.
> 確認ですがBernoulli 多項式Bnl(n,x)はx∈Cの範囲で定義されているが
多項式ですから, 複素数の x で考えても構いません.
> ζ(s,x)やΣ_{n=0}^∞Bnl(n,x)(-1)^n/(n!(s+n-1))は0<xででした
> 議論されないのですよね?
岩波講座 現代数学の基礎「数論1 Fermatの夢」
(加藤和也・黒川信重・斎藤毅著)では議論されていません.
> In article <120522182248.M0200736@ras2.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > 以前にどこかで注意したように, u e^{xu}/(e^u - 1) の収束半径は
> > 2 \pi ですから,
>
> すいません。
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop192_1233__01.jpg
> という風になってどうやって2πが導けれるのでしょうか?
B_n(x) の評価が分からないから
収束半径の議論から B_n(x) の評価を出そうとしているので,
収束半径の公式から出て来る筈がありません.
収束半径が 2 \pi であることは,
u e^{xu}/(e^u - 1) が |u| < 2 \pi で正則であり,
u = 2 \pi i で一位の極を持つことから分かります.
> > u e^{xu}/(e^u - 1) = \sum_{n=0}^\infty (B_n(x)/n!) u^n
> > で定義される B_n(x)/n! について, 0 < r < 2 \pi を満たす
> > 任意の実数 r について, 十分大きな実数 M を取れば,
> > |B_n(x)/n!| \leq M/r^n と評価できます.
>
> これは
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop192_1234__01.jpg
> という事ですよね。どのようにMは採れますでしょうか?
さあ, 分かりません. 収束半径が 2 \pi であることから,
|B_n(x)/n!| \leq M/r^n が成立する M の存在だけは
分かります.
> > 後は, 0 < x \leq 1 については |B_n(x)/n!| \leq 1/2^n と
> > なることから正則性を示したときと同じです.
>
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop200_21__00.jpg
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop200_25__10.jpg
> という具合にして示されるのですね。
0 < x \leq 1 のときと 1 < x のときを分ける必要はないでしょう.
> 因みにx≦0且つC\setminus{1}では
> 1/\xCE^S(s)
> (Σ_{n=0}^∞(-1)^nBnl(n,x)/(n!(s+n-1))+∫_1^∞exp(-xu)u^{s-1}/(1-exp(-u))du)は
> 発散するのですね。
x \leq 0 では \int_1^\infty \exp(-xu) u^{s-1}/(1 - \exp(-u)) du が
発散します.
> > 先ず, x は 0 にしてはいけません.
>
> 了解です。x=0の時はΣ_{n=0}^∞Bnl(n,x)(-1)^n/(n!(s+n-1))は発散するのですね。
発散するのは上の積分の方で, この級数は発散しません.
> > 英文の構文が間違っているのは無視します
>
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop200_17__02.jpg
> でしたね。
改善しました.
> これは「z=aで正則な関数はz=aの周りでTaylor展開される」
> という命題を使うのですね?
はい.
> > \sum_{n=0}^\infty (B_n(x)/n!)((-1)^n/(s+n-1))
> > = (B_0(x)/0!)(1/(s-1)) + \sum_{n=1}^\infty (B_n(x)/n!)((-1)^n/(s+n-1))
> > = (B_0(x)/0!)(1/(s-1)) + \sum_{n=0}^\infty a_n (s-1)^n
> > という表示を持つことを使うのです.
>
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop200_15__00.jpg
分ける必要はないでしょう.
> より
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop200_32__01.jpg
> とすればいいのですね。
はい.
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塚本千秋@数理・自然部門.基盤科学系.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp
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