In article <100908213855.M0154702@utogw.gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp> kuno@gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp writes:
>> あるいは、脚本に「通行人A」と書いてあるような場合にも似ている
>> かも。「通行人」だったら個体識別力が無いので一般名詞ですが、
>> 「通行人A」となったら「この科白を喋る特定の通行人」を識別する
>> ものだから、囚人の識別番号と同程度には「固有名詞」と言えると思
>> います。
>  「カウンタ」って一般名詞ですよね。1重ループだったりしたら「カウ
>ンタ」で一般名詞だけどそれしかないからそれで済む、みたいな。
>            まあiだと「カウンタ1」みたいかな。          久野
あと、厄介なのが、
例えば、何かの芝居で「通行人」を演じた人が、その芝居とは無関係な状況でも
「通行人」という仇名で呼ばれるようになってしまったというようなケース。
一般名詞であるハズの文字列が固有名詞の機能を持つようになり、
限界を越えてしまったという事例ですね。
人間では事例が少ないかもしれませんが、
白犬に「シロ」という名前を付けるというようなことは多々あるわけで、
こういう「安直な命名の固有名詞」には常に付いて回る問題です。

で、プログラミング言語の識別子では、「安直な命名」が日常茶飯事ですね。
カウンタとして使用する変数に「COUNTER」と命名するなんて事例です。
この場合、「変数として命名する」という行為を経ているわけなんですから、
「個体識別」を実現する目的で「COUNTER」と命名したのは明らかです。
よって、この場合の「COUNTER」は「固有名詞」であると
考えるべきだということになります。
#その「個体識別」が結果として満足に機能するかどうかは別問題です。
#この場合は、目的意識が本質的でしょう。

                                戸田 孝@滋賀県立琵琶湖博物館
                                 toda@lbm.go.jp