Re: 4次対称群S_4と5次対称群S_5でのシロー2部分群とシロー3部分群を求めよ
工繊大の塚本と申します.
In article <a9aa9eb5-6c5c-47d9-b680-146afa1cc468@a12g2000yqm.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> 「#G=p_1^s_1p_2^s_2…p_m^s_m(但し,p_1,p_2,…,p_mは互いに相異なる素数)と
> 素因数分解されたとき,位数 p_i^s_i (i=1,2,…,m)の部分群
> (つまり,最高べきの部分群)
> をGのシローp_i部分群と呼ぶ」
>
> 4次対称群S_4と5次対称群S_5でのシロー2部分群とシロー3部分群を求めよ
>
> という問題です。
>
> #S_4=24=2^3・3なのでS_4のシロー2部分群は位数は8の部分群…【0】,
> S_4のシロー3群は位数は3の部分群だと思います(∵定義より)。
> でも4次交代群A_4(#A_4=4!/2=12)さえ調べれば十分みたいなのです。
> それはどうしてなのでしょうか?
Sylow 3-subgroup の方は, A_4 の Sylow 3-subgroup が
S_4 の Sylow 3-subgroup にもなっているからですかね.
A_4 は S_4 の正規部分群なので, 他にはありません.
但し, こちらは A_4 に拘らない方が良いかも知れません.
Sylow 2-subgroup の方はもう少し議論が必要です. しかし,
こちらは先に A_4 を考えた方が分かり易いかも知れません.
> とりあえず
> A_4はS_4の部分群(A_4≦S_4)(∵∀a,b∈A_4に対しa^-1b∈A_4)で
> Lagrangeの定理から12<#H<#S_4なる
> S_4の部分群Hは存在しない。
> よってA_4が最大の真の部分群と分かります。
>
> また,A_4の他に位数12のS_4の部分群Hがあったならば
> A_4とHは同型(A_4~H)だと思います。
同型どころか, 位数 12 の部分群は A_4 しかありません.
> これは何故だか理由は分かりませんが。
簡単に示すのはどうしますかね, ま, お考えいただくとして,
> #A_4=12=2^2・3だからA_4のシロー2部分群は位数4の部分群
> (∵シローp部分群の定義)
> でその個数n_2はn_2≡1(mod2)を満たすので
> (∵Sylowの定理)
> n_2=1+2kと書け,
> Lagrangeの定理よりk=0の時n_2=1かk=1の時n_2=3の二通り…【1】が考えられる。
> また,A_4のシロー3部分群は位数3の部分群で
> その個数n_3はn_3≡1(mod3)を満たすので(∵Sylowの定理)n_3=1+3kと書け
> Lagrangeの定理より,k=0の時n_3=3かk=1の時n_3=4の二通り…【2】が考えられる。
> でもA_4の元の個数は12個たらずなので直接,各元の位数を調べてみると
>
> #<id>=1,
> #<(1 2 3)>=#<(1 2 4)>=#<(1 3 4)>=#<(2 3 4)>
> =#<(1 3 2)>=#<(1 4 2)>=#<(1 4 3)>=#<(2 4 3)>=3,
> #<(1 2)<3 4)>=#<(1 3)(2 4)>=#<(1 4)(2 3)>=2.
> となったので位数4のA_4の部分群は見つかりませんでした。
> どのようにして位数4のA_4の部分群を見つけれますでしょうか?
位数 4 の群は Z_4 の場合と Z_2×Z_2 の場合があります.
A_4 の位数 4 の部分群は後者の方です.
{ id, (1 2)(3 4), (1 3)(2 4), (1 4)(2 3) } が
A_4 の唯一つの位数 4 の部分群です.
> A_4の位数3の部分群は,
> <(1 2 3)>,<(1 2 4)>,<(1 3 4)>,<(2 3 4)>,
> <(1 3 2)>,<(1 4 2)>,<(1 4 3)>,<(2 4 3)>の
> 8つとなりましたが【2】と辻褄が合いません。
> 何処を勘違いしてますでしょうか?
<(1 2 3)> = <(1 3 2)>, <(1 2 4)> = <(1 4 2)>,
<(1 3 4)> = <(1 4 3)>, <(2 3 4)> = <(2 4 3)> ですから
A_4 の位数 3 の部分群は 4 つで, 辻褄は合っています.
> あと,繰り返しですが【0】については議論する必要性はないのでしょうか?
当然必要ですね. S_4 の Sylow 2-subgroup は A_4 の
Sylow 2-subgroup を指数 2 の正規部分群として必ず
含みます. それは (1 2 3 4) を含むもの,
(1 3 4 2) を含むもの, (1 4 2 3) を含むもの, の
3 つあります.
> 次にS_5についてですが,,,#S_5=5!=120=2^3・3・5なので
> シロー2部分群は位数8の部分群,
> シロー3部分群は位数3の部分群だと思います。
> そしてこれもA_5を含みますよね。
> #A_5=5!/2=60=2^2・3・5で
> A_5のシロー2部分群は位数4の部分群,
> A_5のシロー3部分群は位数3の部分群になるかと思います。
>
> 結論は
> Sylow 3 部分群が、 [[1,2,4]] の形で、
> Sylow 2 部分群が、 [[2,3]]、 [[4,5]]、 [[2,4], [3,5]] のもの
> みたいなのですが[[1,2,4]] の形ってどういう意味なのでしょうか?
> 記号[[ ]]は何の記号か分かりません。
意味不明ですね. S_5 の中には S_4 が 5 通りの入り方で
入りますが, それぞれの S_4 の Sylow 2-subgroup が
S_5 の Sylow 2-subgroup となります. 全部で 15 こですね.
S_5 の Sylow 3-subgroup は 3 次の巡回群ですから,
5 つの数字から 3 つの数字を取り出す取り出し方の数,
即ち, 10 この Sylow 3-subgroup があります.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735