工繊大の塚本です.

開集合の全体を与えることと, 開集合の基を与えることと, 基本近傍系を
与えることとは, 同じく位相を与えますが, それぞれの満たすべき条件に
つては宜しいでしょうか.

In article <400C2B93.4010904@d5.dion.ne.jp>
柳楽盛男 <nagira@d5.dion.ne.jp> writes:
> 集合Xの族Oが
> O1. U_λ∈O、λ∈Λならば(無限個の元の和集合も含めて)∪U_λ∈O
> O2. U_λ∈O、λ∈Λならば有限個の元の共通部分、∩U_λ∈O
> O3. φ, X ∈ O
> を満たす時,(X,O)を位相構造と呼ぶというのが私の理解ですが、

その通りですが, (i) d(x, y) ≧ 0, d(x, y) = 0 ⇔ x = y, を満たす
 d(x, y) について U(x, e) = { y | d(x, y) < e} としたものの全体は
一般に O1 も O2 も満たしていません. (O3 は約束の仕方による.)

> 基本近傍系の条件も必要でしょうか?
> (O1,O2,O3だけなら(i)だけでOKですよね....)

 U(x, e) の全体を基本近傍系とすることが一般には出来ないことを既に
示しました. U(x, e) の全体を開集合の基とすることも一般には出来ません.
 U(x, e1) ∩ U(y, e2) の点 z について U(x, e1) ∩ U(y, e2) に含まれる
 U(z, e3) を見つけることが出来るとは限らないからです.

 U(x, e) の全体が生成する開集合の基から位相を定義することは出来ます.
つまり, U(x, e) いくつかの共通部分の全体を開集合の基とする訳です.
例えば d(x, y) = |x - y| for |x - y| ≦ 1, d(x, y) = 3  otherwise,
とすると, U(x, 2) = [x-1, x+1] となり, U(x-1, 2) ∩ U(x+1, 2) = {x}
も開集合とすることになって, discrete な位相が入ったりもしますが,
そうすると U(x, e) とか d(x, y) は何の特別な意味も持たなくなります.

> (iii)が成り立てばU(x,e)が開集合であることが示せますから
> (ii)の条件下では異なるx,yに対して0<e<d(x,y)/2とすると
> x∈U(x,e), y∈U(y,e), U(x,e) ∩ U(y,e)=φ
> となる「開集合」U(x,e),U(y,e)がとれるので(ii)(iii)は
> ハウスドルフ空間の為の条件と考えますがいかがでしょう?

距離で定義される位相空間はハウスドルフ空間にもなるのですが, 距離の
公理を (i) だけに弱めると, 位相が定義できても, U(x, e) に余り意味の
ない位相になるということです.
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塚本千秋@応用数学.高分子学科.繊維学部.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@ipc.kit.ac.jp