4日目その1 [天童〜土生田]

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走行日: 2009年8月4日(火)

[地図: 天童〜土生田追分]

決して楽ではないけれど, 旅の醍醐味でもある『半野宿』。テントを使わないだけマシです(設営撤収の手間が段違い)。そんな一夜を過ごした天童は, 見事に忘れられない町になりましたね! さあ, 今日は頑張って……お風呂のある場所に行くぞっ。っていやいや, それも重要だけど, 今日の行程で一番の目玉はそんなんじゃないから!

写真コメント
[写真: 山元山?]
(04:34)

寝心地良い訳はありませんが, それでもそれなりに休息できました。寝るのが早い分, 起きるのも早くなります(04:00起床)。夜明け前により瑠璃色な空が白み始める頃, 撤収準備開始です。お風呂入れていないけど, 濡れタオルで全身拭いて, 肌着だけ着替えて。

写真は……『山元山』と言うのかな, 鵜沢山から張り出した尾根上の頂(450.0m)。バイパスを挟んでほぼ真東にあります。 → トーンカーブ弄った写真

同じ山をヨッキれんさんが撮影されていました。偶然にもこの4日前! → ミニレポ第152回 山形県道 279号荒谷原崎線 旧道(地図2枚の後の最初の写真)

[写真: お湯が張られ始めた足湯 1]
(05:14)

あ, 足湯場にお湯が張られ始めた(^^;;; 時間が勿体無いので使いません。05:30, 出発。

[写真: お湯が張られ始めた足湯 2]
(05:26)
[写真: 天童駅]
(05:40)

バイパスから旧国道=羽州街道に戻った丁度その先に天童駅があります。蔵王駅付近から街道と鉄道は『付かず離れず』になっており, 高擶駅付近からは地形が平坦な事もあって完全に並行しているんです。この先, 楯岡駅までは街道の極至近距離に鉄道駅があります。

この平坦っぷりを示すかのように, 大石田と尾花沢の追分より手前の土生田宿までに『村山六ヶ宿』という集合名が付いています。……ということで, 天童駅周辺が羽州街道第13の宿場・天童宿です。

しかし……天童と言えば将棋の駒, というのは有名ですが, 駅舎の形まであちこちで駒っぽい形にしているとは。横倒しになっていたりするから, 廻り将棋っぽいですね(^^;;;

[写真: 直線路]
(05:49)

押切川を渡った付近。多少の起伏はあるけれど, 本当にひたすらまっすぐな道です。出羽ゆーとぴあ村山ストレートにまっすぐGo! です。地図で見る限り, 尾花沢で直角に折れるまでは, 楯岡付近からちょっとカーブがでてくるけど, ほぼ直線に道が延びています。

[写真: 神町駅]
(06:00)

……あ, 乱川駅を飛ばしてしまいました。道のすぐ側なのに。戻る訳にもいかないので, 次の神町駅。駅の真後ろに山形空港があります。また南東部に陸上自衛隊の神町駐屯地があり, 戦後米軍神町キャンプだったことから, 駅舎に特徴的なローマ字表記があります。

今は薄曇りですが, 今日は一日中好転に恵まれそうで, 朝から気温が高くなってきています。陽が本格的に射し始めるまで, アームカバーを外す事にしました。

[写真: ファミま! 東根神町店]
(06:03)

ファミま! 東根神町店で朝御飯にしました。ネクター缶で糖分補給してありましたけど, そんなんじゃ足りる訳ありませんからね。ああ, 日本はどこでも食事に困らなくて旅がし易いわ〜。 ← 海外渡航経験無し。

食事中, 地元のお爺ちゃんに興味を持たれたようで, ちょいと話コしました。何でもお爺ちゃん, 若い頃(昭和42年?)に『久里浜から新庄(?)まで8日で歩いた』んだそうで……徒歩で8日!? それは凄く速いのでは。いやはや, 旅人としてはその健脚ぶりに頭が下がります。頑張ろっと。06:30, 再出発。

[写真: 村山野川 1]
(06:34)

野川橋で渡る, 村山野川。……『野川』は渇れる運命なんでしょうか。

[写真: 村山野川 2]
(06:34)
[写真: さくらんぼ東根駅]
(06:38)

奥羽本線, さくらんぼ東根駅。……ネーミングセンス悪いと思うんだよね, これホント。第一, 改称と同時に移転しているとはいえ, 元々ちゃんと地名に基づいた駅があったんだからさ……

[写真: 自転車通行帯の悪い見本]
(06:38)

芳乃さくらんぼ駅(← おい!)の付近は道路が大幅に拡げられており, 整備が今も続いているようです。自転車通行帯もある……のですが……だから歩道側に整備しちゃ駄目なんだって。車道の左端で, 交差点をきちんと直進できるように作らなきゃ。

第一, 街路樹で自転車通行帯が完全に塞がれるのって, 完全に設計ミスでしょ! 手前に車道へ降りる出入口が設けられているけど, 道路表示上はそこ無視して直進するように誘導されているから, その先どこを通れば良いのさ。

[写真: 與次郎稲荷神社案内]
(06:41)

道沿いに, 與次郎稲荷神社の案内がありました。……ん, 與次郎稲荷って, 千秋公園にもあったような……と思って良く読んでみれば, ここは正に與次郎因縁の地。うーん寄れば良かったかな。久保田江戸間を6日って, 道路状況の違いを鑑みれば, 4日を目指している(もう5日目突入確定ですが)私の自転車より速い可能性があるんですよ。あやかりたい〜。

與次郎稲荷神社の伝説については, 敢えて広報あきたオンライン No.1504

[写真: 旧蟹沢駅付近]
(06:44)

蟹沢踏切から北側を眺めた図。この右側に, さくらんぼ東根駅新設に伴い廃止された蟹沢駅があった筈(公式には改称扱い)。

でもって, ここから次の東根駅(正確にはその手前の白水川)までの区間に, 間の宿・六田宿があったのですよ。蟹沢というのは西側の集落です。

[写真: 東根駅]
(06:52)

東根駅。東根市の中心近くではなく(充分近いと思うけど), 東根温泉に近い場所に作られた駅です。ここは間ノ宿・宮崎宿の最寄りであると同時に, 北西すぐのところに長瀞藩の陣屋があった長瀞集落の最寄りでもあります。

[写真: 村山駅]
(07:03)

村山駅(旧称楯岡駅)。天童もちょっと関わるけど, 東根・楯岡って, 学生時代にやったアルバイトで思い出に残る場所なんですよねえ。稲庭川連三梨駒形や笹子直根川内はもっとだけど(謎)。陽が出て来たのでアームカバーを再装着し, 07:13再出発。

[写真: 村山郵便局]
(07:18)

羽州街道第14の宿場・楯岡宿。村山郵便局がある場所が, 本陣跡だということです。

……背後に突然, 大きな山が迫っていますね。これは楯山(西楯山, 209.8m)で, 89.2mの街道との高低差は120mにもなります。

[写真: 楯山山麓]
(07:20)

集落の少し北側で, 楯山の尾根の端が直線的な街道を塞ぐように延びています。なのでこの付近, 道が僅かにS地を描いていますが……

[写真: 切通し]
(07:21)

道は切通しで抜けています。かつては勿論そのまま越えるか西側に迂回していたのですが, 元禄・享保期から切り通しにされた(現在の形に完成したのは明治 ← 勿論三島通庸)んだそうです。近世以前の大規模土木工事の跡って, 燃えますね!

[写真: 洞門?]
(07:22)

ところで切通しの右上, 何か隧道みたいに見えたんですが……。実際のところ, ここは愛宕神社の境内地で, 石塔に隠れている左側は空白(若しくは欅の樹木)であり隧道ではないようです。片洞門っぽくなっているのかな。

[写真: ドライブイン尾上の松]
(07:35)

楯岡を過ぎ, 背炙峠を経て延沢(尾花沢市)へ向かう街道(名称不明)の追分がある林崎も過ぎると, 一旦R13に合流します。この1kmほどの区間が, 羽州街道が初めて国道13号と一致するところなのです。

途中, 『尾上(おのえ)の松』という老木があります。左の雌松は大正期に植えられた二代目ながら, 右の雄松は樹齢600年と言われ, 羽州街道以前からこの地を行き交う人々を見つめ続けて来ました……そのうちの一人が9年前の私であり, 今日の私!

[写真: 尾上の松]
(07:35)
[写真: 尾上の松 解説]
(07:36)
[写真: 尾上の松 初代雌松?]
(07:39)

こ, これが, 初代雌松の痕跡かなあ!?

[写真: 本飯田宿内]
(07:46)

再びR13がバイパスとして離れると, そこは間の宿・本飯田宿。……何でこんな写真なのかは聞かないで〜orz

[写真: 土生田新追分]
(07:58)

写真は我ながらとても判り辛くなってしまいましたが……間の宿・土生田宿(とちうだ -)を過ぎると, 国道13号はまた羽州街道に1.5kmほど合流します。それがこの交差点だった筈なのですが, どうにも地図と構造が違い, 右往左往……

実は, 地図では国道バイパスが南側から『合流する』地点になっていますが, 現在は既に北側バイパス(写真右から奥方向)も開通していて『交差する』地点になっていたんです。加えて大石田方面へ行く追分も, 従来はこの北500mほどのところだったのですが, 国道がそこを通らなくなったため新しい県道(写真左)が作られており, 三叉路だったところが五叉路に……しかも北側旧国道(写真中央)は直接接続されていないから実質十字路! か, 街道ではなく国道が, ついこの前までの国道が, 一気にここまで凋落するなんて……

[写真: 土生田追分]
(08:01)

接続は無くなったけど旧国道は旧国道, ちゃんと幅広でしかも交通量が無い道になっています。ここが本来の追分で, 左へ向かうと大石田です。また, ここが村山盆地のうち最上川右岸の平野部が途切れるところです。目の前の丘陵は, 西へ1km強のところにある最上川まで張り出しており, 奥羽本線はトンネル掘っているくらいです。これを越えると尾花沢盆地になります。

[写真: 辻大明神]
(08:02)

追分には辻大明神があります。……この看板, 解説になってないんじゃ?

[写真: 辻大明神解説]
(08:02)
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水野夢絵 <mwe@ccsf.jp>
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