4日目その3 [間島橋〜桑川]

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[地図: 間島〜桑川]

笹川流れ, それは海に張り出した崖が生み出した奇景。かつて陸路では人を寄せ付けなかったこの地形も, 今では切り通し・隧道・橋梁など様々な技術を駆使して通した羽越本線と国道345号が快適な線形で繋いでおり, 観光地として人を集めています。……今では。今に到るまで, この地に道を作るために, 人は多大な苦労を重ねて来たのです。そんな過去を思わせる痕跡を, ちょこッと辿ってみましょう。

写真コメント
[写真: ヒトハネ隧道(遠景)]
(10:58)

間島橋から正面を眺めると……見えて来ましたよ, 廃隧道。狭小だとか危険だとかで廃止された道が沢山あるのも笹川流れなのです。

[写真: ヒトハネ隧道]
(11:00)

現道は左に切り通しを作って抜けていますが, かつては崖に直線的に隧道を穿っていたということですね。隧道周辺だけコンクリ吹き付けている事を考えるに, 地質から崩落の危険が高い場所なんでしょう。廃止されたのもそれが原因かと。

[写真: ヒトハネ隧道(村上側坑口)]
(11:01)

見ての通り, 完全に封鎖されています。遊び感覚で中に入って落石に遭ったり, 最悪崩落に遭ったりしたら大惨事ですから, 仕方の無いところでしょう。

[写真: ヒトハネ洞門(?)]
(11:02)

隧道の反対側は, 旧道と現道の間に駐車場が作られています。そして旧道の向こうには, 羽越本線の……ロックシェッド。近接する2つの隧道の間をロックシェッドで完全に覆っています。やはり落石多いから, 落石覆いが必要なんでしょうね(誰が上手い事を言えと)。

[写真: ヒトハネ隧道(勝木側坑口)]
(11:03)

こちら側の坑口も完全に塞がれており, 更にテトラポッド等で接近も阻んでいます。そこまで危険ですか, ヒトハネ隧道(← そういう名前。一跳山に由来)。

[写真: ヒトハネ駐車場(?)]
(11:04)

ところで, 旧道入口(入れませんが)から振り返って隧道を見た時, 閉じられている隧道よりもむしろこの駐車場の方が気になりました。何ということもないただの駐車場ですが, もしかしてここは……7年前, 道の駅笹川流れで知り合ったとても親切な人(借金取りの婉曲表現ではありません(謎))が駐車してた場所じゃないでしょうか? 野宿しようとしていた私を, ここから輪行して豊栄のお宅に一泊させて戴いたんです。つまり7年前の2日目自走最終地点。こんなに村上側だったんだ……

[写真: 海の岩場]
(11:16)

山が迫っているのですから, 海にも影響が出ています。ここはまだ大した事ありませんけど, 岩がにょきっと出ていたり。

[写真: 越後早川駅]
(11:18)

越後早川駅です。こんな地形の場所でも, 所々にある小さな平場に集落ができているんです。駅ができた時, ほとんど初めて陸路が繋がった集落というのもあったりしたんじゃないかな。

[写真: 馬下遠景]
(11:25)

馬下集落の手前でまた視界が開けます。遠くに見える『思いっきり切り通し』, これは7年前ではなく2年前にレンタカーで通った時の記憶があります。良く見ると, 羽越本線の隧道が2つ見えますね。

[写真: 馬下トンネル]
(11:33)

羽越本線のトンネルと並び, 国道もトンネルになっていました。海側に旧道がありますね。普通に通れるみたいですから, そっち行きます。

[写真: 『思いっきり切り通し』手前]
(11:35)

はい, 例の『思いっきり切り通し』まで来ました。こうまでしないと道を作れない地形って事ですね。では, 切り通しを作る前は?

[写真: 馬下大橋]
(11:37)

切り通しの手前では, 馬下大橋という海上橋を通ります。こんな道は当然新しく, 旧道は山側にある訳で……

[写真: 大正浦隧道]
(11:37)

大正浦隧道というものがあります。手前にロックシェッドも設けてあります。……が, 良く見るとここの崖, オーバーハングしてますよ。ここを抜けて来た人, 凄く威圧感受けるだろうなあ。というか, これが危険だから廃止されたんじゃ?

あまりに凄い絶壁の図(静止画では収まり切らない) → dscf3682.avi (11,871,946Bytes, 20秒)

[写真: 交通安全標語]
(11:39)

うんうん, この美しさを御土産に, 無事故で帰宅したいですね。本拠地へ。

[写真: 『思いっきり切り通し』]
(11:40)

ここが『思いっきり切り通し』。近付いてみたら, 羽越本線も別の切り通しで通っていました。ほんの数m幅だけ中間を残したのって, どういう意図?

[写真: 鳥越トンネル遠景]
(11:41)

『思いっきり切り通し』の中から, 次の崖が見えます。トンネルが通っていますね。これは鳥越トンネルで, 旧村上市と旧山北町の境界です。

[写真: 鳥越トンネル脇]
(11:42)

狭義の笹川流れはここから始まります。つまり, 地形が更に厳しくなります(現道は別よ)。……ここ, 周辺見渡しても旧道らしいものが見当たらないんですけど, トンネルできる前はどこ通ってたんでしょう? 車道無かったの?

[写真: 弁天岩]
(11:47)

鳥越海水浴場。鳥居の立っている岩は弁天岩というらしいです。

[写真: 浜梨1]
(11:50)

道の駅笹川流れの付近で, 道端にハマナスが植えられて実を付けていました。見た目も可憐ですが, 実が食べられる事はあまり知られていない……

[写真: 浜梨2]
(11:50)
[写真: 道の駅笹川流れ1]
(11:51)

道の駅笹川流れです。見事にお昼時。こうやって便利な時間に良い場所へ辿り着ければ楽なんですよねえ。

[写真: 道の駅笹川流れ2]
(11:57)
[写真: 道の駅笹川流れ駐車場]
(11:57)

ここは鉄の駅桑川との併設になっています。

ここまでの走行記録……走行時間: 3.21.30, 走行距離: 61.64km, 平均速度: 18.3km/h, 最高速度: 36.6km/h(変わらず), 総走行距離: 2,631.3km。

[写真: 桑川駅]
(11:57)
[写真: はらこ丼]
(12:15)

展望台から臨む海 → dscf3694.avi (17,223,386Bytes, 29秒) 夕日会館の名の通り, 夕方には大変な景色になるでしょうね。

ということで, お昼です。はらこ丼(1,000円)と, 天然岩がき(700円)。日本海側の道の駅で食事する時は, 牡蛎が食べたくなるのですよ。牡蛎フライ丼でもあれば, って思ってたら, 生牡蛎があったからついつい……2枚も出て来た!? 予想外の大喜び。

[写真: 岩牡蛎]
(12:15)
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水野夢絵 <mwe@ccsf.jp>
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