松原橋を過ぎると, 県道15号はやや起伏のある見通しの悪い道になってきます。でもまだ集落は終わりじゃない, 山内藤倉, そして仁別という大きな村が控えているのです。観光地もあるしね。
さて, ここには気になる区間があります。それは藤倉神社から藤倉水源地(明治40年から昭和48年まで秋田市へ給水した上水道源)にかけて, サイクリングロードは県道15号(一部旧道)に沿って旭川右岸を走るんですが, 仁別林鉄は旭川左岸を通っていたのではないか, という疑問。旭川を渡る小さな橋が「自転車道」橋とそっくりなんです。藤倉水源地より上流では間違いなく右岸が林鉄跡なのですが, 地図で見ても藤倉ダム堤体上を渡れるように描かれていますし……。
写真 | コメント |
---|---|
(13:54) |
何書いてんだかさっぱり読めない看板(^^;;; いや, 判りますけどね。 ゼンリンいつもガイド |
(13:58) |
県道15号が藤倉橋を渡って右岸に戻って来ました。ふむー, 松原橋から藤倉橋にかけて15号はやや登り坂になっているんですが(しかも崖際なので見通し悪い), 林鉄跡は坂が全然気にならなかったなあ。うむ, 自転車で通るならやはりサイクリングロードって事でしょう。 ゼンリンいつもガイド |
(14:00) |
山内市王子で一旦15号に合流し, 100mほどでまた分離します。 |
(14:01) | |
(14:04) |
藤倉集落の入口にある, 藤倉神社。補陀寺より歴史長いですね。 ゼンリンいつもガイド |
(14:05) | |
(14:06) |
さて, 藤倉神社前で, サイクリングロードは左へゆっくりと曲がりますが……県道15号からの導入路へも, 無理の無い線形で曲がる事ができます。これが疑問の区間の始まり。今回はサイクリングロードを辿る事ではなく林鉄跡を辿る事が目的でしたから, 藤倉水源地へ向かう事にします。実際, 行ってみないと真実は判らない。 |
(14:07) |
15号は左へゆっくりと曲がりますが, これは山を切り通してのバイパスです(スーパーマップルVer.6の地図だとまだ建設中のようになっていますが, 発売時にはもう完成していた筈……)。旧道は直進してまして, 藤倉釣りセンターのところで直角に曲がっています。 ゼンリンいつもガイド |
(14:08) |
その直角な角を曲がらず直進すると, こんな狭い橋を渡ります。いきなり自動車が何台も通って驚きましたが, 藤倉水源地が観光地化したからなんですね。この道, 拡幅されるかも。 それでですよ, この橋が例の「自転車道」橋と似ている橋です。この写真は正面なので判り辛いですが, 去年撮った写真なら判るかと。赤い塗装のコンクリ橋, 欄干ならぬガードレール, 名前が判らないところまでそっくりです。 → 広報あきたオンライン No.1702によると「水源地跡地入口橋」となっています。 ゼンリンいつもガイド |
(14:10) |
橋を渡った先は, 藤倉水源地の沈澱池跡。沈澱池そのものは埋められていますが, 跡地を避けるように遊歩道(細かい砂利道)が続いています。駐車場にこんなに車が……ほ, 本当に観光地化してるんだ。地図から道が消えるほど, 何も無かった場所なのに。 ゼンリンいつもガイド |
(14:12) |
沈澱池跡を過ぎると, 道は砂利の敷設もしていない遊歩道になります。砂利道は自転車だと凄く通り辛かったのですが, こちらは踏みかためられている分通りやすいですよ。おや, 川の対岸に何か…… ゼンリンいつもガイド |
(14:12) |
それは藤倉の桟橋。県道15号を拡幅した際, 元々崖際で桟橋にするしかなかったこの付近は, 元々隣接していたサイクリングロードを追い出し, しかし桟橋を二層にして車道を上段・サイクリングロードを下段にするという荒技に出たのです。ここからだと良く判りますね。道がカーブしているため, 15号からでも二層が判るんですけど。 |
(14:14) |
来ました, 藤倉水源地の堰堤・藤倉ダム! 私の中で旭川の一番古い記憶が, 実はこの藤倉ダムだったりするんです。これを旭川ダムと勘違いして憶えていたんですけどね(中学3年の時に旭川ダムへ自転車で行って, 記憶違いを知った)。 ゼンリンいつもガイド |
(14:14) |
藤倉水源地水道施設は国の重要文化財(近代化遺産)に指定されています。本当, 昭和40年代なんて危険な時期に現役引退して, 放置の末に崩壊したりさっさと破壊されたりせず, よく今まで綺麗に保存されてたものです。 |
(14:15) | |
(14:16) |
でもって, ここが林鉄跡だとしたら, 本堰堤上のトラス橋(堤上架橋)を渡らないといけないんですが……問題は橋へ到る道が階段になっている事です(泣)。以前はスロープだったとしても傾斜がきつすぎて, 到底林鉄車両が登り降りできたとは思えません。 譲りに譲って, かつてはもっと距離の長い緩斜面だったとしても, 頂点から橋に入るには直角に曲がらなければならず(カーブを作れるほどの空間は今度こそ無い!), ここが林鉄跡だという可能性は完全に断たれました。更には橋は閉鎖されているため, 現在に於いて自転車・徒歩での立ち入りも不可能です(← 自転車かついで階段登った奴)。 後で対岸から確認したところ, この橋はそもそも右岸に達していません。中間の岩場までで, 右岸側の放水路を越えていません。ここで川を渡ることそのものが, 昔も今も不可能なのでした……。なんで地図だと渡れるように描かれてるんだ(憤)。 |
(14:17) |