ソフトウェア産業の振興と特許政策(Re: アイコンを選択して機能説明の表示
神戸です。
On Wed, 23 Feb 2005 22:23:21 +0900, SUZUKI Wataru
<szk_wataru_2003@yahoo.co.jp> wrote:
> # 正直、ものすごく難しい話だと思うところ。
> だからかなり徒然。
では私も徒然と。
> Wed, 16 Feb 2005 00:31:03 +0900,
> in the message, <opsl8v11zge5o5lm@news.media.kyoto-u.ac.jp>,
> 神戸隆行 <kando@nerimadors.or.jp> wrote
>> もしかしたら法の規定が実際的でないんじゃないかというか。
>
> 簡単なところだけちょろっと触れると、「発明の定義規定が果たして必要なの
> か」という話はあります。
> 世界的に見れば特許法令に「発明の定義規定を入れている」日本というのはか
> なり特殊な部類です。
あれそうでなのですか?
私は日本の特許法しか法文は見ていないので。
#それも読んだのはもう10年以上前
よそはどういう形で発明の範囲を定めていますのでしょうか?
実施規則やガイドラインみたいなものを別途作ってる?
アメリカが書類の形式くらいしか以前は審査していなかったというのは聞いたことありますが、
最近は内容が発明かどうか多少は見てるような話も聞きましたが…
>> 特許法の改正で対象にプログラムが明記されるようになったのも
>> 十分な議論の末必要に応じてというよりは
>> アメリカが始めちゃったんで対抗上慌てて導入って印象は否めませんし…。
> 特に業界団体の圧力が大きかったようです。
まぁ、アメリカにやられてしまうと影響が大きいから、
競争の観点から日本だけ認めないって訳にもいかないのだろうなとは思いますが。
>> 実際ソフトウェア関係の特許は特許庁の審査でも特許庁内部の意見のブレが表面化する
>> のか
>> 特許として認められるかどうか担当官毎のブレが大きいと聞き及んでおります。
>> #弁理士をやっている父が今年の正月にボヤいておりました。
>
> 「特に」という面はあるかもしれませんが、ソフトウェアに限らず特許が審査
> 官によってブレがあるというのは、やはり特許申請者側にしてみれば頭痛の種
> のようで。
> ただ、じゃあどうすんのさ?って言えば結局は、「審査官の質を向上するしか
> ない」でしょう。
> でも、そういうところに金と労力を割かないのが「日の丸流」。:-P
でも技術的内容が理解できていないとかでなく
ポリシ的な部分があるようですし、審査官は単なる上意下達ではなく
独立した判断を下すように定められていると聞きました。
#検察一体の原則がある検察庁とは対照的ですね。
なので「質の向上」とも言い難い感じがします。
やっぱりきちんと根拠を評価して皆が納得した結果として自然と一致度が上がる形でないと…。
>> 厳しすぎる知的所有権保護は独占・寡占を推し進める要因になってはいないか?
>> とか、
>> 実はもしかするとアメリカ自身のソフトウェア産業にも障害になってはいないか?
>> とか思うところもあるわけです。
>
> # 個人的にはコンピュータソフトウェアは「誠実な」産業としては成り立たな
> いのではないかと思っていたりしますが。
その個人的な思いはどこからくるものでしょうか?
> おそらくソフトウェア関連特許に限らず知財関係は「保護と発展の調和を図る
> のが非常に難しい」分野だと個人的には思ってます。
それはそう思います。
ただ傾向として現在は保護に寄り過ぎではないかと思っています。
#特に身近な先進国である日米については。
> 私の立場としては、「気に入らなかろうがなんだろうがとりあえず現状の制度
> はこうである」というところをまずきちんと「理性的に」押さえた上でそっか
> ら先の話をしろ、「感情的な」不平不満を垂れ流して自分の都合だけで現状の
> 制度を解釈して違法行為を正当化するが如きは、建設的な議論には繋がらな
> い。
個々の違法行為を直接正当化する気はありませんが、
見直したほうがいいのではないかと思っています。
一つはネットワークの普及による知財の流通コストの低下です。
このため流通のリスクも小さくなっているはずですから保護の必要性が減少していると思います
(これは特許はあまり関係ないですが、出版、上映、利用など著作隣接権に関して感じることです。)
もう一つは技術革新の速度が上がっていることです。保護期間が長すぎるかも知れません。
保護期間の長さが却ってブレーキを欠けているかも。
さらにもう一つは南北問題ですね。知財の経済格差です。
> 日本の話に限定しますが、例えばCDが\3kもする国は他にないと思います。
> 某日本製コンテンツのDVDは、日本版が\7800するというのにUS版は日本語米語
> の2ヶ国語で聞ける分付加価値があるにもかかわらず$29.80しかしません。
> 絶対舐めてると思うのは私だけではないでしょう。
まぁコスト高なんでしょうね。
広告と流通で喰ってる人間の数が多分多すぎるんでしょう。
明らかに保護業種だし。
> 同じように気に入らないのは、三省堂の模範六法は書籍版よりCD-ROM版の方が
> 高価いこと。
> 原価で見れば圧倒的にCD-ROMの方が安いはずなのに、申訳けで出しているだけ
> で売る気がないとしか思えない。
好意的に解釈すれば電子媒体に移行するコストを回収しようとしてるのかなとも
思いますが。
> おそらくは、CD-ROM版は違法コピーの元になりやすいから積極的に売りたくな
> い、書籍の売りが下ると印刷会社などが儲からない、とかそんな理由なんじゃ
> ないかと思う。
コピー問題は気にしてるかもしれませんね。
ただ高いとコピーした時のコストと差額が大きいために
コピーへの誘因にもなるわけで経済学的な分析が必要なような気がします。
印刷会社は…どうなんでしょうねぇ。
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