お付き合い有り難うございます。一般の方がどのような誤解をしているのか
よく分かって参考になります。

Takuさん wrote <20061126220056.4ab1523b.tuc@vfemail.net>

> 混信を与えるのは2〜30MHzのようですね。
> この帯域は近年重要度の低下している帯域と理解しています。

はい、これ推進者側が持ち出す理論。
重要でなければ抹殺しても良いのですね?
もう一つ、重要度は低下していません。表面上利用度が低下しているのは
バックアップメディアになっているからです。

> また,電離層による長距離伝搬をする帯域なので日本一国だけで規制しても
> 意味がないのではないでしょうか。

誤解されています。欧米では、と言うよりも、国際機関のCCIR勧告ではこの度
日本で認可された規制よりも遙かに現実に即した規制値が用意されています。
CCIR勧告が正式になった時点で、その規制値に合わせるように答申も出ています。

> 具体的にどのような事例があるのでしょうか。

無線通信施設に妨害を与えていますよ。

>> ですよね。だったら電柱から光でもメタルでもギガヘルツでも、もっと害の
>> 少ないインフラを引けば良い訳で、わざわざなぜ害毒垂れ流しのPLCに
>> こだわるのですか?
> 既存のインフラが使える点です。
> 電灯線が使えれば,ケーブル工事の必要がありません。

誤解されています。柱上での工事は当然必要ですし、メーカー推奨ではPLC
専用の電線を引くことになっています(笑)。なんじゃそりゃ、ですけど。

> 航空無線設備の近隣での使用を制限すれば良いのでは。
> ADSL,光も全国くまなく利用可能という訳ではありません。

はい、そうして妨害を与える範囲での使用を規制していくと、使用できる
ところが無くなってしまうのですよ。
規制値を決めるための実験施設の仮定として、隣家との距離を何mに仮定
しているかご存じですか?木造家屋の壁が電磁シールド効果を持っていると
するような仮定を受け入れられますか?

> どのような医療機器に影響があるのかわかりませんが,
> ほぼ体制は整っているのでは。

ごく身近な一例ですが、ではなぜペースメーカー問題があるのでしょう。
なぜ医学界からの反対があるのでしょう。

> 電波はPLCだけでなく,携帯電話やら無線LANなども利用しています。

妨害を与えるパターンとして
(1)PLCが出す妨害電波が電波として機器に直接影響を与える
(2)PLCの信号が電源ノイズとして他の機器に影響を与える
大別してこの二つですが、(1)の事は考えておられるようですが、(2)に
関しては考察しておられないようですね。さらに携帯などのGHz帯電波と
HF帯電波の性質は全く異なります。

> 既存のインフラを使える点でメリットは大きいと思います。
> 集合住宅の場合,新規に光ケーブルを敷設することは無理で,
> NTTの場合も各戸への分配はADSLを使用しています。

VDSLですね。
既存のインフラを使えるというメリットだけで、速度でない、セキュリティ
怪しい、他に迷惑かけまくりというデメリットを覆せるとは思えないのですが。
柱上<>各戸間をPLCで敷設するのと、柱上<>回線終端装置を光ファイバー、
回線終端装置<>各戸をVDSLで敷設するのと、コストは変わらないと思います
けど。

PLCにしても専用のシールドケーブルでも使って、迷惑出さないようにすれば
それほど文句はないのですがね。

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高崎@DTI