かしまし 第五話
携帯@です。
かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜
第五話「やす菜の目に映るもの」について雑感など。
# 何だか久々にもの凄く長い記事を書いている気がします。
^L
●家族団らんの無い朝
やす菜「判ってる。酷いことしたって」
やす菜の家の朝。三人分の朝食が並べられた食卓。しかし一人分だけ手が付けられてい
ません。やす菜はその頃、ピンクのパジャマ姿ではずむの絵を描いている最中。
この絵は後の写生大会時に持ち出され、「時間があったので描いてみた」というような
ことを言っていましたが、父親と同じ食卓に着くのが嫌で、絵を描いて時間を潰し、下に
降りて行かなかった可能性大。
父が後ろを振り返るシーンがありますが、やす菜は今日も来ないのかな…とか思ってい
そうです。
絵を描きながらやす菜は、とまりにはずむを傷つけたことを糾弾されたことを思い出し、
判ってる。酷いことをしたってと呟きます。
# 前からやす菜のピンク色のパジャマに既視感を覚えていたのですが、「満月をさがし
# て」の満月のパジャマでした(汗)。
●懐古趣味
はずむ「だから、そんなの、僕は女の子になったんだし」
宇宙仁「ふむ。この星では同性同士の恋愛に規制があるのか?」
偉くレトロな装置を頭に被せられ、健康状態をチェックされているはずむ。
宇宙仁にやす菜に告白されたということを指摘され、はずむ、顔が真っ赤です。僕は女
の子だし、と逃げたり、この星では同性の恋愛に規制があるのかと突っ込みを入れるこの
シーンは、原作と同様の展開です。
はずむは百合な作品は知らずとも、女子校でのお姉様な関係とか、同性愛とか意識しな
いのでしょうか。
今回、宇宙仁さんの台詞が前回までに比べて多いのですが、話し方がかなり心がこもっ
ていません。これは恐らく、このようなしゃべり方をするように演技指導か何か、入って
いると思われます。その理由について、原作では第一巻の中で語られたはずなのですが、
今回は出て来ません。恐らく後の適当な時期に解説されるのでは無いでしょうか。
●明日太はさ、今、好きな人っている?
明日太「まて、冷静に考えろ!! 今、好きな人がいるって聞くってことは、つまり、まさ
か…。それってそういうことだよな。どうする? いや、迷ってる場合じゃない!
可愛いし、スタイルだっていいんだ!! こんなチャンス…ってバカ!!はずむは親
友だぞ! いや、しかしそれは判ってあいつは告白してくれたんだ。曽呂明日太!
ここは親友として…いや男として、あいつの思いを受け入れるべきじゃないのか!」
朝、はずむと一緒に登校している明日太。後のシーンを観れば判るように、とまりは朝
練なのですが、第三話では朝練に間に合うように、とまり、あゆきと一緒に登校していた
ので、今日に限っては遅かったのかな。…と言うよりは、第三話が原作を組み替えた関係
でおかしな風に見えるだけかもしれませんが。
はずむに恋愛相談を持ちかけられそうになって、明日太がそれが自分のことだと勘違い
して一人でパニックとなり、はずむに興味なかったよねと言われて落ち込んでしまうのは、
背景の書き文字まで含めて原作通り。
しかしながら、アニメ版でははずむが「一つ、聞いても良いかな?」と言った瞬間に
「ドキ!」と感じていました。明日太、相当自意識過剰です。はずむに何か言われるまで
も無く、はずむのことを女性として好きなのかも。
一人で逡巡した挙げ句、はずむを受け入れようとした明日太。しかし、はずむは明日太
ははずむに恋愛に興味が無いと思われていたらしく、明日太は恋愛には興味無いよねと言
われてしまいます。哀れなり。
でもそれは、明日太が恋愛に興味が無いからではなくて、はずむが男の頃から…という
感情を抱いていたりしたら嫌〜。
●やす菜の待ち伏せ
あゆき「大変よ。舞台の上は」
明日太「はずむ。俺の話をちゃんと聞いてくれ〜」
あゆき「一生やってなさい」
陸上部の朝練だったとまり。昨日のやす菜のはずむへの告白を目撃し、心乱れて記録も
……怒りのパワーで新記録達成ですか(笑)。
やす菜、校舎に続く階段の下ではずむを待っています。クラスは同じなのに少しでも長
くはずむと一緒にいたいんですね。
練習を終えたとまりは、そんなやす菜と目が合います。
登校したはずむにやす菜は声をかけ、二人で仲良く校舎の中へと消えて行きます。昨日、
告白されてキスされかけ、それをとまりに目撃されやす菜に逃げられたというのに、今日
はやす菜を前にしても平静です。前のシーンではあんなに赤くなっていたのに。ひょっと
してはずむは、もの凄く立ち直りが早い性格なんだろうか。
とまりははずむに声をかけることが出来ず、さりとて見過ごすことも出来ずに後から階
段を上っていきます。あゆきが「大変よ、舞台の上は」と前回を踏まえての台詞を呟くの
か実に印象的。この一連のシーンは、もちろんアニメで追加された部分です。
●先に約束したのは私なのに
やす菜「フフ。ちゃんと内股。今の仕草、女の子っぽい」
はずむ「え…。そうかな」
(中略)
とまり「はずむ」
はずむ「あ、とまりちゃん。お早う」
とまり「今度の写生大会。一緒に描こう」
下駄箱で、写生大会で一緒にと誘おうとするやす菜。はずむが上履きを履く様子を見て、
「ちゃんと内股」とはずむが女の子らしく振る舞っていることを指摘。原作にもあったエ
ピソードですが、そんなことよりはずむがしっかりスカートを押さえている描写の方が気
になるのは私だけ?
原作では女の子になってすぐの時期の話なのですが、アニメでは2月は経過しているの
で自然です。
はずむ達を追いかけて来たとまり。はずむが挨拶しているのに、それには答えずに開口
一番、写生大会で一緒に描こうって、とまりちゃん、余裕が無さ過ぎです。わざわざやす
菜が誘いをかけた直後に言うなんて、思いっきりやす菜に喧嘩売ってますな。アニメだと
何だかとまりちゃんが嫌な娘に見えます。気持ちは大変判るのだけれど。
それにしてもはずむよ。こういう場面で「へへ…」と笑って誤魔化すのは良くないと思
うぞ。女の子だから許されているけれど。
●やす菜の恐怖
宇宙仁「今回はひまわりを使ってみたが、このように、遺伝子を操作すれば、あらゆる生
命が出来るのだ」
宇宙仁先生の生物の授業で持ち出された、遺伝子改造により生きて蠢く向日葵。原作に
よれば地球の玩具を摸して作ったそうですが、この辺りの説明はアニメでは無しです。
アイツに巻き付かれないように気をつけるですと警告したジャン・プゥ。
実は、人を襲う向日葵だったらしい。明日太が早速捕らえられています。
なのにあゆきは、「実に興味深い授業ですね」って、この娘も何処かずれています。
人を襲おうとする向日葵に驚き落とした男子生徒のノートを拾ったやす菜。
ノートを渡そうとして、それが梅田のだと言われるやす菜ですが、見分けがつきません。
原作でも確かにやす菜の困難は想像出来たのですが、男性を見分けることが出来ないの
は、恐怖すら覚える出来事なんだろうな…ということにこのシーンを見て気付きました。
それをみて、宇宙仁さんも何か気付いたようですが…。
宇宙仁先生の授業シーンは原作にもありますが、やす菜のこのシーンはアニメ版で挿入
されたシーンです。
●やす菜の見る世界
はずむ「これ、やす菜ちゃんの…。僕だ。でもこの絵、顔が…。隣は明日太のはずだけど、
どうして…」
宇宙仁「未だ気付かないのか」
(中略)
宇宙仁「どうやら君は、まだ神泉やす菜のことを何も判ってないようだな」
授業終了後、宇宙先生にお弁当を作ってきたらしい並子先生。しかし、宇宙先生はやす
菜の名を呟いていて、並子先生のことはきっぱり無視。並子先生、はずむに去年の写生大
会の絵を持って来るように頼みます。
原作と同じ展開ですが、何で急にこんなことを言い出すのか? …とか、去年の写生大
会の絵を何ではずむに持ってこさせるのか…などと感じます。いや、この絵が無ければ、
後のシーンは成立しない訳ですし、絵は生徒達に返却するために持って来させたことにな
っているのですが…。何か、ご都合主義的展開です。
はずむと一緒に美術室へと行くと言う宇宙仁。ええと、宇宙がはずむと一緒に行かなけ
ればならない理由が客観的には無いような気がするのですが(笑)。
追いかけようとする並子先生は、哀れ遺伝子改造ひまわりの餌食に…。授業中に捕らえ
られていた明日太も未だ捕まったままなのですが、はずむ達に明日太はすっかり忘れ去ら
れていたようです。
美術室で去年の絵を探すはずむ。宇宙仁はそれを取り上げてやす菜の絵を取り出します。
やす菜の絵には、男性がきちんと描かれておらず、はずむの絵も顔が描かれていません。
原作では宇宙仁さんは美術室へはついて来ておらず、はずむは絵を取り落として偶然そ
の絵を見てしまうのですが、ここは変更になってます。
原作ではやす菜の体質についてやす菜の挙動だけ見て確信し、はずむにそのことを教え
た宇宙仁さんですが、アニメではきちんと物証で確認したということなのでしょう。
宇宙仁さんは原作ではやす菜が男を認識出来ない体質であることをはずむに教えている
のですが、ここでは「何も判ってないようだな」と言うだけで、はずむには教えてくれま
せん。
●今週のお父さん
徹「偶然だ偶然。娘の入っている風呂に父が出くわしてしまった。それならおかしいこと
じゃない」
少女漫画の基本、オトメの入浴シーンです(少女漫画じゃない)。
はずむの入浴中に偶然を装い、シャンプーハットまで被って浴室に入り込もうとする徹
父さん。当然、かほるお母さんに止められてしまいます。
お父さんが入って来てはずむが恥ずかしがる仕草や、折角だから背中を流して上げる…
というお父さん妄想はいやらし過ぎ…いや、GJです。
妄想は妄想として、はずむの入浴シーンはお茶を濁すのかなぁと思ったら、身体のライ
ンが見える程度のお湯加減だったり、何より立ち上がる時のお湯での身体の隠れ方。肝心
なところだけは隠しているのですが、殆どオールヌードに近い描き方はこの作品がテレ東
系列での放映であることを一瞬忘れさせてくれます。まさにGJとしか言いようがありま
せんね。
お風呂場の脱衣所のシーン。はずむのピンクのショーツとブラが一瞬だけ見えます。つ
けていなければパンツもOK? どうでも良いが、はずむの下着や裸はばんばん出るのに、
やす菜やとまりのは出ていないような気がするのは、偽女の子は良いが本物は駄目という
ことなんだろうか(違)
●今週の並子先生
やす菜「はずむ君」
とまり「はずむ。一緒に描こうぜ」
やす菜「一緒に描きましょう」
はずむ「あ…」
鹿縞山山麓における写生大会当日。
並子先生は生徒達に話している最中に崖から転落。それを見た生徒達が「さ、行くか」
とそのことを無視してぞろぞろと歩き出したのには爆笑。落ちるのは原作通りなのですが、
こちらでは生徒は普通に汗ジトだったので。
さて、はずむにはやす菜ととまりが同時に一緒に描こうと声をかけます。
泥沼三角形バトル野外編。スタート。
●私を巡って争わないで
とまり「…どういうつもりだよ。この前も言っただろう。はずむがどれだけ傷ついたのか
判ってるのかって」
やす菜「判ってる。けど」
とまり「判ってない! 判ってれば、そんなこと出来る訳無い。幾らはずむから言われた
からって、友達に戻って告白までするなんて」
(中略)
とまり「はずむを振ったんだろ。だったら、きちんとけじめつけろよ! お前がしてるの
は…」
はずむ「とまりちゃん、止めて!」
写生の最中、とまりとやす菜ははずむにぴったりついて離れません。
その様子を見た明日太。あゆきは「ほっときなさい」と引っ張っていきます。
良く考えると、あゆき達が乱入した方がその場の修羅場は回避出来るはずなのですが、
舞台から降りたあゆきはそんなことはしないということで。
二人してはずむのことを描くというやす菜ととまり。
はずむの絵の下絵を既に描いていて、はずむに対する気持ちをアピールしたとまりに対
抗して、とまりは昔描いていたはずむの落書きをさっと描いて出し、昔からの繋がりをア
ピール。
とまりの猛反撃はこの程度では収まりがつきません。
前回に続き、今回ははずむの目の前で、一度振った後で女の子になったはずむと友達に
戻り告白までしたやす菜を糾弾。
二人が写生大会ではずむにべったりという展開は原作にもありますが、この二人の対決
自体はアニメにおいて追加された部分です。でも、ここまでの修羅場になるとは思ってい
なかったのでびっくり。
そんなとまりを止めたのは、はずむの「止めて!」の一言。とまり、止めを刺されてし
まいました……。
●私、やっぱりはずむ君の側ににいない方が
はずむ「教えて欲しいんだ。やす菜ちゃんのこと。この前、去年の写生大会で、やす菜ち
ゃんが描いた絵を見たんだ」
やす菜「あ」
はずむ「それを見て気付いたんだ。僕、何も知らないって。やす菜ちゃんのこと、何も判
ってないんだって。だから、教えて欲しいんだ」
やす菜「はずむ君…」
萎れてしまったプリムラの前で立ちつくすやす菜。とまりは補習があるから、と一緒に
帰ろうというはずむ。あんな修羅場があった後で、良く平然とそんなことを言える気がし
ます。とまりじゃなくてやす菜の方が優先ってことなんでしょうか? もう、とまりのは
ずむへの気持ちははずむにも十二分に伝わっていると思うのですが……。
やす菜の方は気にしていたらしく、はずむの誘いに首を振ります。
とまりの言うとおり、はずむの側にいない方が良いと言うやす菜。立ち去ろうとする所
をはずむは止めます。そして、やす菜の絵を見たことを告げ、やす菜のことを教えて欲し
いと頼みます。
漫画版ではとまりが補習があると言われた際、はずむは教室で待っていると言っていま
す。その際、まだやす菜のことが好きなのかとはずむに問いかけていて、その直後にやす
菜と偶然出会うという話の流れでした。こちらの方がとまりに対するはずむの接し方とし
ては自然かも。
●やす菜の告白
やす菜「びっくりしないでね。私、男の人が見えないの」
はずむ「やす菜ちゃん?」
やす菜「最初は父親だった」
やす菜「物心がついてすぐだったと思う。突然消えてしまったの。ただ、何かがそこにい
るだけ。それから、何も判らなくなってしまった。私の世界からは男の子が消えて
しまったの。いくら頑張ってもぼんやりした姿がそこに見えるだけ」
やす菜「誤解されることも多かった。男の子の区別がつかないから、気付かないうちに、
色んな人を傷つけた。だから…。私は一人で生きて行こうと決心した。親しくなら
なければ、誰も傷つけることはない。そう思って」
やす菜「でも、あなたがあらわれた。男の子なのに見える。あなたが」
(中略)
やす菜「それは驚きだった。ううん。世界の全てが変わる出来事。革命だった」
(中略)
やす菜「でも同時に怖かった。何かのきっかけで、パパの時みたいにすーっと見えなくな
るんじゃないかって、消えてしまうんじゃないかって。だから…」
(中略)
やす菜「後悔したわ。苦しくて辛くて、胸が張り裂けそうだった。自分を責めた。何故離
れたのかって。はずむ君は側にいてくれようとしたのに。どうして怖がったのかっ
て。そんな時あなたは戻って来た。決して消えることの無い、女の子になって」
はずむ「やす菜ちゃん」
やす菜「これで判ったでしょう? 私は自分の都合だけではずむ君を傷つけて、女の子に
なったら、今度は追いかけようとしている。卑怯で、我が儘で、でも、これだけは
信じて。はずむ君が男の子の時から、ううん。初めて会った時から、好きって気持
ちに変わりなかった。私の中にいたのは、あなただけ」
やす菜「ごめんなさい。側にいちゃいけないって、思っていたの。でも、どうしたら良い
のか判らないの。もう、どうしたら良いか」
やす菜は教室ではずむに、自分は男が見えないと告白します。花壇にいたのに何でわざ
わざ教室で? …というのは、原作ではとまりの補習が終わるのを待っていたという展開
に合わせるための都合です(ぉぃ)。
やす菜がはずむに告白するのは原作と同じなのですが、アニメではその内容がかなり詳
細に描かれています。
原作で生まれつき男性を認識出来ないために、一生恋なんか出来ないという程度の話に
思えたのが、アニメでは最初は見えていた父が、物心ついてすぐのある日急に見えなくな
ってしまった恐怖。そして男性を認識出来ないがために、知らず知らず父親を初めとして
周囲の人を傷つけてしまったり、とても怖い思いをしたりとやす菜が一人で生きて行こう
と自ら孤独となる過程がきちんと描かれていたのはとても良かったと思います。
これまでの話で原作以上に執拗にやす菜の孤独が何度と無く描写され、しかも家族や女
性すら遠ざけている感があったのも、これならば納得です。
# 父の花瓶を割ったことがきっかけで、姿を認識出来なくなったやす菜。叱る時に高い
# 高いするのか…という突っ込みを各所で見ました。それとフェルマータ、この頃から居
# たとはかなりの老犬でしょうか。
# ところで原作にも通じる突っ込みですが、そんな深刻な症状であれば、普通両親に相談
# して医者に診てもらうと思うのですが。それが出来ないから、孤独になってしまったと
# いう側面もありますか。
そんなやす菜が初めて認識出来た男性がはずむ。最初から姿が見えていたというのはア
ニメ版における設定変更。原作では段々はずむの顔が認識出来るようになって来たという
ことになっています。
やす菜が描いていた絵は原作と同様にはずむの顔だけが描かれていないのは原作と同じ
設定なのかと思っていたのですが、この告白シーンで描かれた回想で、又見えなくなった
らと思うと怖くて見えるのに描けなかったからなのではと想像しました。
はずむを振った理由についても、どんなに好きでも父親と同じようにある日突然認識出
来なくなってしまうからと思い、逃げ出してしまったという理由でしたか。原作でも設定
は似たようなものでありながら、アニメの方がこれまでの描写描写の積み重ねで、説得力
があるように感じられます。
はずむのことが男の子であった時から、ずっと好きだった。それどころか、やす菜には
はずむ以外存在し得なかった、原作でもそうなのですが、アニメではそのことがより強く
感じられます。
●もう、後悔したくないの
はずむ「(ああ、僕が受け止めてあげなくちゃ。この子はこんなにも傷ついてきたのだか
ら)」
教室から逃げ出したやす菜。教室に残されたはずむは、やす菜がずっと一人で、その苦
しみも絶望も気付かなかったと思います。
廊下で転び、立ち上がったやす菜は決意の表情を浮かべ、拳を握りしめます。
ここでかかる曲、BGMかと思ったらED曲の間奏でした。
はずむの居る教室に戻ってきたやす菜は、もう後悔したくないのと言い、はずむに顔を
近づけます。
そんなやす菜を僕が受け止めてあげなくちゃと、はずむはやす菜を受け入れ、二人はキ
ス。そして、その場に居合わせてしまったとまり……ということで、第1話冒頭のシーン
に戻って来ました。
今回、クライマックスでED曲の間奏が本編に被るように入って来たのは、第1話のク
ライマックスでOPの前奏が入るのと同じように、やす菜とはずむが結ばれるまでの壮大
なお話が今回で完結したという意味があるのかも。
●総評
原作#6「やす菜の目に映るもの」、#7「少女三角形」の内容が基になった話です。
今回までの話で、原作単行本第1巻の内容を全て描き終えたことになります。そんな訳で
EDも間奏から入った2番だったりと特徴的です。
はずむがやす菜の秘密を知り、彼女を受け入れるという展開は原作に忠実ではあるもの
の、ここに至るまでの過程を原作とは少々変えて来て、とまりがはずむの前でやす菜を糾
弾したり、やす菜が男性認識障害という体質の所為で抱えてきた孤独について改めてきち
んと描かれたおかげで、これまでのやす菜の行動に対する疑問がほぼ解消、原作よりも遙
かにやす菜に感情移入しやすくなっているのは良かったと思います。
今回、作画は海外丸投げだったみたいで確かに少々緩い気もしたのですが、その点は観
ている限りでは気になりませんでした。はずむ入浴シーンはGJ。
●次回予告
とまり「どうして思い出すんだろう。もう、何も届きはしないのに。次回、かしまし〜ガー
ルミーツガール〜「お嫁さんとお婿さん」想い、胸の中で」
副題「とまりの逆襲」実は小さい頃結婚の約束をしていた?
原作第二巻の内容に突入します。次回も本当に楽しみです。
では、また。
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