yam wrote:
>>>マッカーサーとの最初の会見で、
>>>天皇は自らの命をもって責任を取ろうとしたという話は、
>>>演出か嘘だったということでしょうか。
>>
>>その話自体、ちゃんと検証されているのでしょうか?
> 
> 
> この辺は、かなり疑わしいと思います。おそらく、あったであろう
> 天皇自身の責任を認めるような発言や、戦後の身の処し方を
> 連合軍の判断に委ねるといった発言を、そのような美談めいた
> ストーリーに作り上げて、日本国内の連合軍統治に対する
> 抵抗を弱めようとしたのではないかと思いますね。

たぶん、一部の戦争指導者の自決などの事実からは、そういう場合の
身の処し方としては、「密かに自決する」というのが「命をもって責任を取」
る場合の一般的な方法だったんじゃないかと思うんです。
ただ、戦争指導者の場合は「天皇陛下のため」というのがあるので、
それがありえない天皇にそのまま当てはめるのはどうかとおもいますが。

おそらく「命をもって」なんて言う事が解っていたら、側近はそれこそ
命がけでそれを止めていたはずです。なにしろ「血統」が全ての天皇ですから、
そうそう簡単に命を投げ出してもらっては困る存在なわけですから。

>>「自らの命をもって責任を取ろうとした」というわりには、
>>戦後も天皇と言う地位に甘んじていたという事実とのギャップを
> 
> 
> 「戦後も天皇と言う地位」といっても、戦前と戦後では表向き、
> 「天皇」というものがかなり違っていますね。まあ、実質的には
> たいして変わっていない(どっちも、お飾り)んだろうけど。

本当に「命をもって責任を取ろうと」したのであれば、戦後も天皇であり
続けるには、天皇自身に相当な心理的葛藤があったであろうと思う。
その場合は、誠にお気の毒としか言いようが無いんですが。
おそらく「責任を取ろうと」したのが事実だったとしても、
「命をもって」というのは、あまりにも出来すぎというか、
過剰な演出の気がします。

>>つまりある意味では「演出」ということなんでしょうね。
>>自らシナリオを書いたわけではないけれども、踊らされていた?
> 
> 
> 踊るも何も、天皇が取れる選択肢なんてなかったと思いますね。

それはその通りでしょうね。
なにしろ「天皇陛下のため」の一言であれだけの戦争の極限の窮乏に
耐え抜いて来た国民性を、連合軍は充分に理解していて、そういう
天皇を利用しようとしている事を日本の方でもちゃんと解っていた、
という事だろうと思います。
なにしろ戦争指導者自身が天皇を思う存分に利用していたんですから。

そして、天皇の役割としては、およそ「責任」というようなものとは
無縁の、「ただのお飾り」でいる事こそが「正しい姿」であるという
伝統なんじゃないかとおもってみたり。

-- 
稲川 史(ふひと)
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