現代的な理解もいいけれど、個別発生は系統発生を繰り返すので、昔の天才が
何を考えたのかを知っておく必要があると思う。剛体の話にしてもアルキメデ
スから始まって、振動中心にかんするメルセンヌ問題、その解としてのホイヘ
ンスの剛体振り子などの問題をどう解いたかの知識がないとね。

まあ、初等力学というのは、老ダランベールに影響を受けたナポレオンが優秀
の砲兵を作るために工科学校を作ったとき完成した学問で、ポエニ戦争のアル
キメデス以来、軍事と関係しているけれどね。そこで固定してしまったことが
問題なんだけれど。

しかし、現在の工科の大学生を見ていると、古代バビロニアの知識さえ受け継
いでいないことを思い知らされるよ。まず、何々あたりという比の概念が分か
らない。長さが2倍になったら体積は何倍になるかというスケーリングもでき
ない。なんでこうなったのかと思う毎日。

                                                        Kiguchi,