In article <d00cuh$pdd$1@caraway.media.kyoto-u.ac.jp> yu0@beige.ocn.ne.jp writes:
>ちょっと忙しくてフォローできませんでした。
恐縮です。
で、その間に色々考えてたら長くなってしまったので、
「イタズラ対策」の考え方の問題と
「リクエストが無い場合の動作」の問題とで別記事にします。

>> 「停止中に」「全てのリクエストを」キャンセルしない限り
>> 外部(=イタズラ実行者の目前に居ない人)からのリクエストを
>> 妨害するイタズラには成り得ないという制約条件を考えると、
>イタズラが成り立つ“制約条件”が、私とは違います。みなさんは
>悪意や被害が無ければ「イタズラではない」と言っていらっしゃる
>気がする。私の記述にも流れからイタズラと被害を結びつけたもの
>があるけれど、基本的には表記(公表)以外の操作を許可された人
>以外がわざと行った場合は全て“イタズラ”であり、公開されて
>いる操作方法を目的以外に操作する事も全て“イタズラ”です。
>そして、同様の操作で被害をもたらしたり利便性を損なわせる事が
>主目的なら“害悪”であり“妨害”であります。
論点が少し違うような気がします。
イタズラの“善悪”と、それを“封じることの可否”とは別問題です。

私は
>悪意や被害が無ければ「イタズラではない」
と考えてはいませんし、小林さんやOOTANIさんも同様だと思います。
問題は、イタズラを封ずるために
強い手段(=副作用のある手段)を採ることの是非です。
今の場合「副作用」とは
「キャンセル方法を知らせないことに伴う利便性の放棄」です。

上記引用部で
>> 外部(=イタズラ実行者の目前に居ない人)からのリクエストを
>> 妨害するイタズラ
に限定して論を進めている理由は、
「被害者が目前に居る状態でのイタズラ」には、
「目前に居る」ということが強い抑止力として働く
という考えが前提にあるからです。

充分な抑止力が期待できるのであれば、
その抑止力に頼れば良いのであって、
「キャンセル方法を知らせない」という
副作用を伴う手段を選ぶべきではないでしょう。

抑止力が不充分だと判断される場合でも、
そのイタズラによる実害と「副作用の無い抑止力」の実効性との
兼ね合いによって判断するべきものです。
特に、イタズラに実害が無い場合には、
副作用を伴う手段を選ぶことには全くメリットがありません。

>公共物、特にエレベーターみたいな要求が厳しい物件では、より多様に
>検討した結果の仕様ですし、その上で非公開としているのは、通常、
>操作してほしくないとメーカーが考えている事を想像するのは容易だ
>と考えますが、いかがでしょう。
>
>それらメーカーの思惑を考え直させるくらい“多数の”要望があれば、
>動き出すのでしょうけれど。

今回の問題に関しては「思い込み」が大きいような気がします。
「キャンセル方法くらい用意しておけよ」と多くの人が思いつつ、
「そんなことはできない」という思い込みがあって行動しないから、
メーカーにその意思の強さが伝わらないという側面が強そうな気がします。

また別の要因として、
「キャンセル方法くらい用意しておけよ」と実際に思う人は、
メーカーとの直接のチャネルを持ち合せないことが多い
ということもあるかもしれません。
メーカーには管理者の意向しか直接には伝わりませんからね。

                                戸田 孝@滋賀県立琵琶湖博物館
                                 toda@lbm.go.jp