Re: 大気の自転
In article <squ7jqgarfq.fsf@stellar.co.jp> manmos@stellar.co.jp writes:
>> #側面よりも底面の効果の方が大きいというのは、
>> #意外に思う人が多いかもしれませんね。
>摩擦としては、側面は深さの2乗に比例して、底は半径の2乗に比例するだけ
>だからバケツの形によりませんか?
単純にそういう問題じゃあ無いんです。
そりゃまあ、メスシリンダーを更に縦に延ばしたような形のバケツ(?)なら
話は別かもしれませんが……
この問題って本質は「世の中、重力に支配されている」ってことなんですね。
バケツの中の水の問題については、
その効果は表面の水面勾配を介して影響してきます。
全ての水が等速直線運動をしているならともかく、
加速度がついている限りは、
水面勾配に直接起因する水平圧力で運動が決まってしまう。
ところが、水面は1つしか無いから、
水の運動は鉛直方向に拘束されてしまう。
つまり、バケツの中の水(境界層を除く)は、
実は2次元的にしか運動できないんです。
それゆえ、側面の効果と底面の効果は
定性的に全く異なるものになってしまいます。
In article <3990585news.pl@rananim.ie.u-ryukyu.ac.jp> kono@ie.u-ryukyu.ac.jp writes:
>この議論って、ちょっと前にあった、都市ガスは火事の時に上部に
>行くかどうかって話と関係ありそう。
こういう問題になってくると、流体の「均質性」が崩れるんですね。
しかも、水平運動の規模が比較的小さくて、
均質からの僅かなズレが運動に大きく影響します。
結果として「水面」に相当するもの(空気と都市ガスの境界)が
そこいらじゅうに存在することになるわけで、
それを挟んで上層と下層が独立に運動できる。
つまり、この場合は3次元的な運動が可能なんです。
戸田 孝@滋賀県立琵琶湖博物館
toda@lbm.go.jp
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