In article <bhpb1f$bfv$1@news511.nifty.com>, GON wrote:
>> 卑近な例だと、コンピュータはロボットそのものではないですが、それの導入で
>> 人間の労働が却って増えた側面もありますし、便利になればなったで、さらなる
>> 便利の追求に人的労力をつぎ込むのが人間というものでしょう。
>
>「ロボット」と一言で言いましたが、それは人間の肉体労働を代わりにやってくれる
>自律型ロボット意味です。単純労働の人口は非常に多いわけですから、それらに
>取って代わるロボットが大量生産されれば失業問題は深刻になるでしょう。

 例えばノートPCの組立て工場を見たことがありますか? 肉体労働
ですが、ロボットは使われません。
 モデルチェンジが激しくて、ロボットを開発するより人間を使う
方が安いし速いから、組立てにロボットなんか使えないのです。

 要するに、大量生産の分野であったりかなり枯れた分野でないと、
ロボットのメリットを出すのは難しいのです。にも拘らず「肉体労
働」とひとくくりにして扱うこの立論は、粗すぎです。

>どちらにせよ、「便利になる」=「労力が減る」ということが社会全体で起これば
>それによって減少した社会全体の労力分に相当する人間の仕事はなくなって
>しまいます。それを穴埋めできるほど経済が拡大しなければ、今のシステムでは
>対処できないでしょうね。

 ビジネスチャンスっていうのは、けっこう気付かれないだけでい
ろいろあるものです。今の例では、ロボットができれば、ロボット
の開発・製造やロボットのメンテナンス、ロボットの部品製造、そ
の流通、等という新しい市場ができます。ことによったらロボット
の導入支援やロボットの比較評価などというコンサル的な仕事も出
来てくるかもしれません。何も無い所から、ぽっとロボットが降っ
てきて、メンテナンスフリーで延々動き続けるわけではないのです
から。

 その辺のトレードオフを考えて、それでも経済活動としてはマイ
ナスになるという試算を、しているのでしょうか?

>> 「ロボット」を使うか、それにこき使われるか知りませんが、結局人間の世の中
>> である限り、人間の仕事はなくならないという方に、私は500円賭けてもいい
>> です。
>
>人間の仕事がなくなることはありません。それは私だって承知していることです。
>そうでなくて、今ある単純労働の人口を賄いきれるほどの仕事を将来も供給し
>続けることが果たして出来るのだろうか?そのときの経済システムは?って
>ことです。

 なんで単純労働に限ってそんなに問題にするんでしょう?

 開発・製造、メンテナンス、部品製造、流通、コンサルなどは、
なぜ無視できるのでしょう?

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頼光 mailto:raikou@mug.biglobe.ne.jp