Re: 指数関数について初歩的なことを教えて下さい。
最も哲学的で回答が厄介な「質問3」が
置いてけぼりになってるようなので、
ちょっと考えてみます。
In article <2002081399805@a.ne.jp> tegra@anet.ne.jp writes:
>> 質問3.
>> なぜ、Exp^xは、微分しても積分してもそのままなのでしょうか?その意味
>> (?)は、どのように解釈すればよいのでしょうか?
>> また、Exp^xを微分しても積分してもそのままであるような日常的な例は
>> ないでしょうか?
>微分方程式の教科書を、何でもいいですからご覧になって、本の初めのほうを
>探してみてください。
>
>“f'(x) = f(x) を満たす関数は c Exp^x (c は定数、つまり f(x) は
>指数関数の定数倍)に限る”
>
>ということが、どこかに説明してあるはずです。微分方程式というのは、
>自然現象を記述するためのもの(たとえば運動方程式)で、それを解くために
>これは一番基本的な、出発点とも言える関数でしょう。
>
>Exp^x は、「 f'(x) = f(x) を満たす関数であって c = f(0) = 1 となるもの」
>という性質で、一意的に特徴づけられるもので、これは Exp^x という関数の
>定義と言ってもいいのではないでしょうか?
このあたり、
「何が定義で何が帰結か」が一意に決まらないという状況も
混乱の元になっていると思うのですが……
通常、現代の数学教育では、指数関数を
「冪乗(自然数乗)」の概念の拡張という形で導入していきます。
しかし、後々の応用のことまで考えると、
むしろ「f'(x) = f(x) を満たす」というのが指数関数の定義であり、
それが“たまたま”冪乗の概念を拡張したものに一致している
と考えた方が理解しやすい側面があります。
この考え方に基づけば、
「なぜ、Exp^xは、微分しても積分してもそのままなのでしょうか?」
に対する答えは
「元々そのように定義された関数だから」
という、人を喰ったようなものになってしまいます。
「冪乗の概念の拡張」と「微分しても積分してもそのまま」とが
一致するのが当然だと思わせるような説明って何かありますかね?
「A^x」を微分の定義式に代入して変形すれば
「A^x」自身の定数倍になることは簡単に示せる
(但し、(A^d - 1) / d が d→0 で収束することを前提として)
のですが、これって何となく騙されたような気分になる式変形で、
いまひとつ「当然」という気になれないんです……
ちなみに、
In article <bhd6bt$904$1@caraway.media.kyoto-u.ac.jp> ikeda@4bn.ne.jp writes:
>f(x)=0
>ってのも、
>F(x)=0
>f'(x)=0
>になります。
というフォローがありましたが、これも「c Exp^x」の一種です。
単に「c = 0」なだけ。
戸田 孝@滋賀県立琵琶湖博物館
toda@lbm.go.jp
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