新城@筑波大学情報です。こんにちは。

In article <41477b92$0$975$44c9b20d@news2.asahi-net.or.jp>
        wacky <wacky@all.at> writes:
> つまり、結論としては
> $■許される
> $(W3) 大学による求人(教官の公募)
> $■許されない
> $(B2) 企業による求人
> は誤りであるということですね。私の主張と一致します。
> 曖昧さが残るのは不可避だとしても矛盾したらマズイでしょ。
> 矛盾した「求人」の基準を看過すれば結局「非営利」も矛盾するわけです。

その記述を見て wacky さんが間違いと思ったり、矛盾している感
じているというのはわかりました。その発想そのものは、珍しい。
そのアイディアは、伝わりました。

逆に、過去の人(fj.jobs の削除に賛成した人)や今の参加者の多く
は、特に疑問を持っていません。そのような人がなぜそう思ったの
かを想像できるかどうかは、wacky さんの問題です。できないなら、、、
まあしょうがないです。

このあたり、一種の学習の問題かもしれません。子供が学習してい
く過程は、文脈から学ぶことが多いようです。定義ではなくてね。
たとえば、「あおい・そら」とはじめて聞いた子供は、「そら」も
「あおい」も分からないけど、「あおい・うみ」とか別の文と結び
付けてそして「あおい」という考え方を学んでいきます。けっして
「あおいとは、光の波長で450nm-485nmである」のような定義から
学んでいるわけではありません。

それで、「あおい・そら」を学習した子供が「あおい・うみ」を聞
いた時に、「あおいといったらそらです、うみとそらは矛盾してい
ます」と言うかというと、言うかもね。子供というよりは、大人。
日本語以外を母国語とする人で、日本語を勉強しているような人な
ら言いそう。でも日本語勉強しているなら、それを矛盾していると
は言ってはいけなくて、考え方の方を修正する必要があるでしょう。

> $■許される
> $(W3) 大学による求人(教官の公募)
> $■許されない
> $(B2) 企業による求人

この表現は、過去の fj の参加者の考え方を表現したものです。
wacky さんが矛盾していると感じるのは、wacky さんの頭の中に作
り上げたモデルに問題があります。矛盾しないようなモデルを作り
上げるのは、過去の fj の参加者の考え方を知るということです。
wacky さんには難しいかもしれませんが、挑戦してみて下さい。

うまくモデルができたら、「この表現方法では誤解が多いからこう
しよう」とか、「この考え方は現代に合わないからこう修正しよう」
とか、そういう議論ができます。モデルができないと、議論は難し
いかも。

練習問題です。「講師は外国人」という日本語以外の言語を教える
学校のCMがあります。これから「外国人」とい言葉の定義を2つ
出して見てください。厳密には矛盾しているように見えるのと見え
ないのの2つ。外国人でも日本語nativeだったらと考えると面白い。

> これで「大学か企業かで短絡的に判断することは出来ない」という認識が確認
> されたのであれば一つの成果であるといえるでしょう。

「出来ない」だと「恐れ」しか導けないので、成果として数えても
いいけと、使えない成果です。それよりは、「大学だとOK」とい
う規則の方がまだ使えます。厳密には間違っているのかもしれませ
ん。でも、それは相対論の前にニュートン力学が間違っていると同
じ程度です。日常的にはニュートン力学は十分役に立ちます。

そういえば、「例外のない規則はない」という規則もありました。

\\ 新城 靖 (しんじょう やすし) \\
\\ 筑波大学 電子・情報       \\