"yam" <h_yam@h8.dion.ne.jp> writes:

> "Kiyohide Nomura" <knomura@maya.phys.kyushu-u.ac.jp> wrote in message
> news:5fekyughf7.fsf@maya.phys.kyushu-u.ac.jp...
> > これまでのイラク国内のテロは、アメリカ駐留軍を狙ったものや、パイプライ
> > ンの妨害が多くで、国連事務所のようなテロもあるがそれも外国勢力排除を目
> > 的とする一貫ともとらえられる。
> 
>  イラク戦争中もしくは戦争直後は、フセイン政権の残党に
>  よる抵抗だったんでしょうが、かなり早い時期からアルカイダ
>  のようなテロリストなど混乱に乗じて一儲けしようという
>  連中が攻撃の主体になっているんでしょう。
>  彼等にとって、イラクの不安定そのものがお飯の種になる
>  わけですから、外国勢力=アメリカであろうが国連であろうが、
>  シーア派であろうが、イラク国内情勢の安定の核になりそう
>  なものは、邪魔な存在でしかないわけです。
>  また、一般イラク国民を巻き添えにするのは、国民に
>  不安と無力感を与える目的もあったんだと思いますね。
>  先行きに希望が持てなくなってきたわけですからねえ。

yam さんと 萩原さんの返答読み比べましたが、この件に関しては yam さんの
方がやや深く堀下げた分析していると思います。

イラクでテロを行なっている組織としては
「サダム・フセイン支持者残党」
「イラク地元の反アメリカ勢力」
「アルカイダなど外部の反アメリカ勢力」
と複数考えられますが、当面は外国勢力排除で互いに一致しています。

しかし、
「サダム・フセイン支持者残党」
「イラク地元の反アメリカ勢力」
は外国勢力排除の後にはイラクで実権を握ろうという思惑があるわけで、その
目的上、一般イラク国民を巻き添えにすることは避けて、一般イラク国民の支
持を取り付けたいでしょう。
# ロビンフッドを気取るわけ。

ところが、
「アルカイダなど外部の反アメリカ勢力」
にはイラクで実権を握ろうという思惑はありません。したがって一般イラク国
民を巻き添えにすることに抑制を持っていません。
うがった見方をすれば外国勢力排除も積極的にする必要すらないわけで、イラ
クに外国勢力がテロの目標となり易い状況でいつまでも駐留してくれることこ
そ好都合になります。

さらにもどって、
「サダム・フセイン支持者残党」
「イラク地元の反アメリカ勢力」
は外国勢力排除をイラクから排除を当面の目標としているものの、自分たちが
い楽の実権握った後には外国勢力、少なくともその一部と交渉する用意がある
でしょう。
# そうでなければ石油資源は生かせない。

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ついでにいえば、シーア派は
「イラク地元の反アメリカ勢力」
には分類されますが、積極的にテロを行なう必要はないともいえる。かれらは
イラクの人口比で最も有利ですので、民主主義が実現されれば黙っていてもイ
ラクのシーア派は優位に立てる。むしろ治安、衛生、教育など地元住民の要求
に答えることで撤退後の布石を打っているのではないか?

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上記の分析正しければ、アメリカなり国連側としても対処方法もあるんではな
いでしょうか?
つまり、イラクからのアメリカ軍の撤退と、イラク国民側への権限の委譲のタ
イムテーブルを示すことで、
「サダム・フセイン支持者残党」
「イラク地元の反アメリカ勢力」
を撤退後の政治目標へと目を向かわせ、
「アルカイダなど外部の反アメリカ勢力」
との連携を分離するというシナリオです。

でも、いずれにしろイラクに親アメリカ政権うち建てる野心は捨てなくてはな
らないから、ブッシュ政権交替後でしょうね。

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Kiyohide NOMURA
Department of Physics,
Kyushu University,
812-8581 Fukuoka
JAPAN

e-mail:knomura@stat.phys.kyushu-u.ac.jp
http://maya.phys.kyushu-u.ac.jp/
TEL,FAX:+81-92-642-2566
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