加藤@ODNです.

In article <YAS.04Aug2032500@kirk.is.tsukuba.ac.jp>, Yasushi Shinjo wrote:
>In article <410cf5b0.6984%katoh@pop12.odn.ne.jp>
>    Hideki Kato <katoh@pop12.odn.ne.jp> writes:
>> >流れて人が死ぬ死なんと云う時も電流で決まるらしい。
>> というのは,いいじまさんが書いている通り,心臓が停まるかどうかは電流
>> 値が鍵なので,
>>        「電圧が低くても感電死することがあるから注意するように」
>> という意味で一時期騒がれた話ですから,電力が云々というのはハズレ.
>
>心臓が止まるかどうかは、最終的には抵抗としての特性で決まるん
>じゃないの? 交流と直流で違うんですか?

電圧源の場合は流れる電流値は(等価的な※)抵抗値で決まりますが,電流
源ならば抵抗値は無関係です.実際には理想電圧源/電流源は存在せず,な
んらかの内部抵抗(非線形の場合もある)を持っているわけですから,肝心
なのは「心臓が停まるか否かは電流値で決まる」という事実(これもとても
近似ですが)です.これさえ覚えておけば色々なケースに適用できますか
ら.
※これが定数ならそれなりに意味があるのですが,前の記事に書いた様に
色々な条件で大きく変わるので,「抵抗値を考える」ということに意味が無
いのです.
#「抵抗としての特性」の意味が良く分からなかったので,勘違いしてたら
#指摘して下さい.

波形に関しては,交流と言っても純粋な正弦波からパルスが混ざったような
ものまで色々あります.心停止に関しては継続時間も問題になるので単純に
は言えませんが,正弦波に限定すればピーク値が実効値の 1.4 倍なので
(少なくともその分は)直流より危険だと言えるでしょう(商用電源の周波
数の場合).

心臓が停まるか否かの解析は,神経系で構成された非線形自励式発振器に外
乱(ノイズ)を与えて最終的に発振が止まるか否か,ということですから,
実はかなり難しいのです.

また(真面目に解析すると)体表が汗で湿っていたりして心臓にはそれほど
流れない様な場合もあり,体全体の電流分布(三次元の)も考えなければな
りませんから(話は心臓だけでは済まず)ますますややこしくなります.

>ぜひ、もっと突っ込んでくださいよ。それが fj のいいところ。

それは,,,言えるか(笑.
-- 
Hideki Kato <mailto:katoh@pop12.odn.ne.jp>