Re: ζ(s),DL(s,χ),_{amodN(s)},ζ(s,x)の複素平面上での正則性・有理型性・解析接続可能性の証明
工繊大の塚本です.
In article <ju9avq$qab$1@dont-email.me>
"Kyoko Yoshida" <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> どうしてremovable singularityを使っての正則の証明は間違いなのでしょうか?
極限の存在の証明に, その関数が正則に拡張されることを
使っている以上, 「論点先取の誤謬」に当たります.
> In article <120718205610.M0832229@ras1.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > f(u) = \exp(u) - 1 に対して,
> > f(0) = 0, f'(0) = 1 \neq 0 から
> > f(u) = u g(u), g(0) = 1 \neq 0 となる
> > u = 0 での正則関数 g(u) の存在を述べ,
> > u \exp(xu)/f(u) = \exp(xu)/g(u) が u = 0 での正則関数である
> > ことを述べれば, それで御仕舞.
>
> すいません。g(u):=(exp(u)-1)/uと採ってみたのですが
その形ではそれこそ「論点先取の誤謬」そのものですね.
> g(0)=1とならないのですがどのように採ればいいのでしょうか?
f(u) = \sum_{n=0}^\infty a_n u^n のベキ級数展開において,
a_0 = f(0) = 0, a_1 = f'(0) = 1 \neq 0 であるから,
g(u) = \sum_{n=1}^\infty a_n u^{n-1} = \sum_{n=0}^\infty a_{n+1} u^n
とすれば良い. \sum_{n=0}^\infty a_n u^n と \sum_{n=0}^\infty a_{n+1} u^n
は同じ収束半径を持ち, g(u) は u = 0 で正則で, g(0) = a_1 = 1 \neq 0
です.
> http://www.geocities.jp/sayori_765195/prop192_12005__01.jpg
> としてみたのですが
全然駄目です.
> h(u)はどのように採ればいいのでしょうか?
f(u) = \sum_{n=0}^\infty a_n (u - 2 \pi i)^n
だから, h(u) = \sum_{n=1}^\infty a_{n+1} (u - 2 \pi i)^n
とすれば, f(u) = (u - 2 \pi i) h(u) です.
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塚本千秋@数理・自然部門.基盤科学系.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp
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