工繊大の塚本です.

In article <58d786f2-e1b7-471b-86de-6f9daad9c9e5@g1g2000pra.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> 結局のところ,
> P_A(t)=Π[i=1..r](t-α_i)^m_i
> (ただし,m_1+m_2+…+m_r=dimV)と書ける時,
> f(t)を任意の多項式とすると
> P_f(A)(t)=Π[i=1..r](t-f(α_i))^m_iはどのようにして導け出せますでしょうか?
> どこをどう変形すればいいのか分かりません。

行列 A はある正則行列 P を用いて「殆ど対角な」行列
と同値であることが分かります. つまり,

  P^{-1} A P = D + N

とすることができて, D は対角行列で, その対角成分は

  α_1, α_1, ..., α_1, α_2, α_2, ..., α_2, ..., α_r, α_r, ..., α_r

となっています, ここで各 α_i は m_i 個並んでいます.
 N は対角成分が 0 の上三角行列です.

> In article <081211021531.M0228855@cs1.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki <chiaki@kit.ac.jp> writes:
> > Jordan の標準形を御存知でしたら, それほど難しくは
> > ないと思いますが, 如何でしょうか.
> 
> すいません。Jordan標準形は名前しか知りません。

 Jordan の標準形は上の D + N の形になります. N の
部分の正確な記述もありますが, この問題には必要あり
ません. D + N の形にできることだけであれば, Jordan
の標準形よりも簡単な議論で示せます. 但し, 対角成分
の並ぶ順番は変わるかも知れませんが, それもこの問題
を解くのには問題ありません.

この問題の前にはそういった「標準形」の存在が示されて
いる筈だと思います.

問題を解くには

  det(t I - f(A))
  = det(t I - P^{-1} f(A) P)
  = det(t I - f( P^{-1} A P))

が成立することを示して, f( P^{-1} A P)) が
どんな形であるか(やはり D + N のように書けます),
そのとき det(t I - f(P^{-1} A P)) はどうなるか,
を計算することになります.
-- 
塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp