中村和志@神戸です。ワープロ専用機というのは遠からず亡びると
見ていました。基本的に中身はPCなのに、わざわざ手間暇コストを
掛けて機能を落し、「××しか出来ません」として、それを弊社
独自仕様、あるいは厚かましく弊社独自機能と称して「カンタン、
カンタン」と売り付けていましたから。モデルチェンジする度に
独自仕様だから操作性をコロコロ変えるわけですが、それだったら
PCの使い方を覚えた方が、新機種に乗り換えてもOSが互換性を
保つ限り、一度覚えた操作を覚え直さずに済むからカンタンなのに。

そもそも弊社独自仕様の部品やchipsetを多用していて、汎用性に
乏しいので、7年の法定保守期間を守るのは、当初より土台無理
だと見ていました。今更、当時のローテク部品を再生産しようと
思っても、工場を立て直すか、ラインを組み直すかしないといけ
なくて、コスト的に見合わないでしょう。

In article <YAS.03Oct30190457@kirk.is.tsukuba.ac.jp>
yas@is.tsukuba.ac.jp writes:
>> 保障書に書いてある期間が終わっていないのに、もう
>> 部品はない、そう書いてあると言い張る電話での担当
>> 者とか、修理見積もりでウン万円とあったのであきら
>> めて開けてみるとギアにゴミが詰まっただけとか、直
>> す気がないな...という話ばかりです。
部品が無いというのは嘘ではなく、かなりのケースで本当でしょう。
法的には保守期間は置いておかないといけない決まりなんですが、
現実には製品よりも保守部品を保管するなり、生産を続けるなり、
そしてそれの在庫を管理するコストの方が遥かに高くついてしまい
かねないので、「もっと高性能な新製品がもっと安くで出てるんです
けど。」とお茶を濁すことにならざるを得ないんでしょうね。修理
する気も余り無いでしょうね。修理はおろか、その見積りを行う
(国内の)人件費より、海外で生産した新品の新機種の方が安い
という事態がしばしば起こりがちなので。

>ワープロではなくて、ディジタルカメラなんですが、fj.rec.photo 
>で「修理でかせぐデジカメ業界」という話題がありました。今年の
>8月3日ごろです。一部だけ転載しておきます。

カメラも昔のメカカメは、歯車やカムシャフトの埃や錆を落して
グリスアップするだけでまだまだ使えますが、AEやAF機能の入って
来たエレキカメラ、中の中途半端に古いICが死んでいると、もう
部品が入手出来ないので修理不能になってしまいます。そんな訳で
銀塩カメラはもう電池不要で撮影出来るメカカメを残して、他は
処分していってます。

>器機が複雑になると、修理とか故障診断とか難しくなってきます。
>ネットワークのトラブルの特定なども。だんだん医者の領域に近づ
>いて来ている感じはします。

構成要素が増えてシステムが複雑になるとそうなりますね。また、
電子機器の場合、モデルチェンジのサイクルが早く、半導体部品等
は古い機器に使われていたものを再生産しようとなると、わざわざ
古いローテク部品の為に工場を建設して…というのはコスト的に
見合わないし。極力「弊社独自仕様」を避けて汎用性の有るロング
ランになりそうな規格部品、規格適合ソフトウェアを使うといった
対策が必要でしょうね。でも日本人は囲込み商法に弱いからなあ。
-- 
中村和志@神戸         <mailto:kaz@kobe1995.net>
NAKAMURA Kazushi@KOBE   <http://kobe1995.net/>
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