逐次雑記 2009年3月中旬

◇ CLANNAD 〜AFTER STORY〜クラナド アフターストーリー 第21回「世界の終わり」(3月5日放映分)

渚と同じ病気……直幸氏の域に達した後は, 秋生氏の域に達する事を求められるのか, 朋也は。失う物の大きさに常に嘆きつつ, ようやく得た物もまた大きい事に気が付けるようになったのに, それもまた失おうとしていては……。決して負ばかりではない筈なんですけどね。

運動会の喧騒は遠く, そしてそのまま1ヶ月。杏や風子が見舞いに来たりしたこともあったでしょう。汐の側に居るため, 光坂電気を退職する朋也。古河夫妻が自営業を始めたのも渚のためでしたよね。朋也, また古河家へ戻るのかと思ってしまいました。古河夫妻なら諸手を揚げて受け入れるでしょうけど。祐介とドライバの交換, これは朋也の世界に於いて今一番大きいのは汐であっても, 決してそれだけではないという切っ掛けになるのかな。渚と, 汐と, 出会って得たものは沢山あります。

「変わっていく事, 姿を変えていく事は, 町にとっては苦痛なんだろうか」「苦痛とは関係ねえんじゃねえか。ああ変わっていくんだ, って, そんな感じじゃねえのかな」変化に抗うのも, 仕方無いと諦めるのも, そんな段階はもう過ぎてますよね, 自然という奴は。「人が死ぬ事も, 変わっていく事の一つに過ぎないなら, それも俺達は受け入れなくちゃならないのかな」「それが嫌だから, 人は病院なんか造る訳だ」抗うだけ抗って, それでも変化は止められない。すべてはむーちゃんの見ている夢, ならば良い夢を。ところでCM前の風景, 小仏峠から眺める八王子方面と似てた気がします。視界はもっと広いから, 高尾山かな。

朋也自身もかなり憔悴している冬の日, パパとふたりでりょこうにいきたいと言い出す汐。娘の願いを受け入れた朋也。おぼつかない足取りで, あっと言う間に積もった雪の中(気温が相当低いという事), 感覚を失った汐と, 共に倒れる朋也……。坂の下, 渚との出会いから始まった朋也の人生。あの時, 渚を見捨てていたら, その後で歩んでいた人生は? ……この不幸は知らずに済んだかもしれない。でもこの幸せも知らずに生きたんですよね。

◇ NARUTO -ナルト- 疾風伝しっぷうでん 第100話「霧きりの中なかで」(本日放映分)

濃霧の中, サスケに手を出す大蛇丸の幻覚を見るナルト。広範囲対象の術だし, 意図した幻ではなく対象者の心の中にあるものを見せるんでしょうね。それでキバと同士討ちになりかけたのは不幸だったとしか言いようが無い訳で。……紅蓮が見た『真白な椿に鮮血の赤』の夢も, この霧の影響だったりする?

パックンから報告を聞いて, 大蛇丸より暁より先の三尾確保命令を出す綱手。「前例が無いと言う訳ではあるまい」ナルトもそうだしね。我愛羅もそうだけど……大蛇丸や暁と同様, 他国にも知られるとまずいよね。尾獣ってのは国家に於いては戦略兵器だから……。更には『木ノ葉が三尾を手に居れた』という事, 事後に知られても国際問題になるよなあ。ああ, どう転んでも厄介。

支援メンバとして派遣されるのは, シズネ・いの・テンテン・リー。封印術を使えるのはチャクラコントロールに長けた医療忍者……って本当ですか? 九尾を封印したのは四代目だよね? まあ突出した忍者が不在の今, 確実を帰すために, と考えれば少しは納得できるかな。テンテンとリーはサクラとヒナタが抜けた後の戦闘要員だと。……リーがリーだから, テンテンが体術タイプだって気がしなくなってたんだよなー(^^;;;

◇ マリア様がみてる(第4期) 第8話「くもりガラスの向こう側 ―L'autre face de la vitre embuée」(2月25日放映分)

サブタイトル, 前回の予告ではembuée, 今回のコールではemobuéeとなっているんですが, 調べたところ embuée が正しいようです。

傷心の祐巳を元気付けるため, 一同集合新年会を企画する祥子。喜び勇んで馳せ参ずる祐巳……途中で寄ったのは三鷹八幡宮あたりでしょうか? そして中央本線快速E233系0番台に乗って乃梨子と合流ですが, このE233系がまた……何で風防から垂直にポールが延びているんですかっ! そんな車両無いよっ!! シート途中のポールはちゃんとE233系してるのに。それと隣に見える線路, 狭軌とは思えないほど幅があるように見えます。

途中駅で志摩子と合流……って, 三鷹駅にしか見えないんですが。祐巳の最寄り駅が三鷹駅でしょ, 既に電車に乗った後なのにどうして!? それとも似てるだけで別の駅? 祥子の家の最寄り駅(JR限定)は, 原作なら恐らく武蔵小金井, アニメなら御徒町/御茶ノ水だけど……。改札内側隣接区画にJuicer Barが描かれているんだよなあ。これは三鷹駅の特徴と一致しますが, 2007年12月20日に閉店し既に撤去されているから, 放映前から既に探訪不可能です……。

小笠原家の門, 前より凄くなってない? 16:9だからかな, 前後の塀が描かれたからかな。百人一首に, 双六と, 現代なら子供っぽく思える遊びですが, やる人達が人達だから見え方が違いますね。人間双六……このシステムは清子小母様が凄く暇になるような気がするんですけど。祥子は嫌がる祐巳を無理矢理脱がせ, 令は『U・F・O!』を踊って赤面し, ってどういうシチュエーションですか(^^;;;

楽しいけど, どこか心に隙間風が吹いている祐巳。由乃曰くそれは「気持ちを仕舞っておく部屋が違う」から。つまり瞳子の居場所は, 祐巳の中で別薔薇だって事ですね(← 上手くないし)。由乃の場合は, 由乃の中の部屋は準備万端, 菜々の入居準備も万端で, 後は手続きだけってところですね, 主に入学の。

そして夜は, 長き夜の。……今回は布団がでかすぎたりはしませんな。第14話の布団は凄かったからねー。祐巳の初夢は瞳子の夢, 視線が通らない夢。……『曇りガラス』と『曇ったガラス』は違うと思うんですけど。曇りガラス(磨りガラス)っていうのは表面を研磨して視線を遮るようにしたガラスのことですよ? 第一, 曇ったガラスにしても, 普通両側は曇りませんでしょ。……心理的なものに突っ込んでも意味ありませんが。

◇ マリア様がみてる(第4期) 第9話「仮面のアクトレス ―L'actrice masquée」(3月4日放映分)

あ, 久々に見た, CMに被る提供字幕。この現象を見るの, 別作品を含めて2回目だと思います。

始業式。瞳子が最前列なのは, 身長順? 高校でもそういう事やるのかな。

1月は生徒会役員選挙の季節。1年生の立候補も禁止されてはいないという事で, 現山百合会唯一の1年生・乃梨子を煽ってみる由乃「白薔薇姉妹でバトル?」……去年, 何かの間違いで由乃を煽ってしまい黄薔薇姉妹でバトルという事にならなくて, 心底良かったと思います……。や, もし今由乃が1年生だったりしたら, 来年菜々がそれやりかねないって気もします!?

結局立候補者は, 現2年生の3名……と思いきや, ぎりぎりアウトで瞳子参上。外で一悶着あったの, 単に遅参だからというだけじゃなくて, 野次馬の面々が妨害したんだよね? これから投票日までの経緯も含めて, 瞳子は確実に, 単に孤立するだけでなく敵を作っていますよね……それも, 自ら率先して。部屋に入った時に不敵な笑みを浮かべましたけど, レイニーブルーの頃ならともかく, 今の瞳子がこういう表情をするのは, 虚勢張ってるって見え見えですよね。ところで, 昨今のリリアンに於ける前代未聞女王は, 由乃と瞳子のどちらになるでしょうね。

根本を言えば, 職務としての生徒会役員と身分としての三薔薇様が, それぞれ別の存在なのに同一視されているというのが問題なのですよね。兼務はありとしてもはっきり分離すると……「おとボク」になるのかな。

乃梨子が問い質すも, 華麗に受け流す瞳子。『友達』の定義が食い違ってますよね。そして瞳子はそれを意図的に行っています。上辺の『友達』と乃梨子を位置付け, そして自分を内心の『友達』では無くしてしまおうとして。「友達だって言ってくれて嬉しかった」「おめでたい人ね」「貴女に相応しいほどには」瞳子が祐巳の妹になれば, 二人は来年の薔薇様の妹。これまで以上に並び立つんですよね。

娘の忘れ物を届けに来たという女性を案内する祐巳。……いずれ紹介される日も来るでしょうねえ。逆に言うと, 今までこの方, 祐巳の写真など見た事が無かったって事ですよね。生徒会立候補者ポスターを見たらどう思った事でしょ。そして, 視聴者には瞳子の母親であると明かされるんですが, 娘が立候補している事も知らない, つまり学校での事を伏せられているって事ですよね。ただ, 届けられた上履きを抱き締める瞳子の瞳は, 最近珍しく『仮面が外れた』と思いますけど。

投票直前演説, ここはもうちょっと聞きたかったな……。ナレーションの陰とはいえ瞳子の演説は聞けたけど, 志摩子や由乃も聞けたけど, 祐巳の演説は完全にカット, というのは厳しい。折角の『決意』があるのにね。

開票日, 順当勝ちした3人(得票数発表してくれないかな)。そして, 瞳子の目的が落選する事であったと気付く乃梨子。これ原作でも明確に記述はされていないんですが, 背景も含めて考えるに『今までずっと憧れてきた, 拘ってきた, 自分がなるんだと決めつけてきたものに, 決別する』だと解釈しているんですけど, どうかな。その副産物として周囲に敵を作りまくったとしても, 瞳子にとっては夢を破り捨てる(破れる, ではない)方が重要だと思えるんでしょう。プライド高いから。……ところで, ここで画面の中央に来てしまった女生徒は不幸なような気がします。蔦子さんアングルだろうし。

◇ マリア様がみてる(第4期) 第10話「キーホルダー ―Le porte-clef」(3月11日放映分)

前回から直接引き続き, 開票日の模様。去りゆく瞳子を追おうとする祐巳だけど……何故か一瞬にして, 祐巳が復活しむしろ周囲の方が不安に思うという状況になりましたな。『周囲』というのは乃梨子や由乃や祥子ではなく, 背景に居るモブの方々もですよね。カットによりますが不安げな人が多いです。……その中でも一番不安になっているのは, 間違いなく乃梨子ですが。祐巳が突然達観し出したものだから, 大いに悩んじゃって。流石, 主人公(^^;;;

年末からスキーへ行き捻挫していた柏木, 小笠原邸へ来訪。現時点で一番重要な情報を握っている人だから, 柏木こそが『キーホルダー』かもね。逆に持っていなかった『瞳子が生徒会役員に立候補し落選した』という鍵も, 今回祥子から手に入れたし。『祐巳が瞳子に姉妹の申し込みをして断られた』はまだ伏せられてるけど。なんにせよ, 瞳子の思いに気付く事ができるだけの情報を持っているのは, 柏木だけでしょう。それはほんの1つの, だけど大きな鍵。

祥子は祥子で, 瞳子が家出をして祐巳の家を訪れていた, という鍵を手に入れました。祐巳と瞳子の間に掛け違いがあるという事は勘づいている筈ですが, それが何なのか, という部分はまだ芒洋としていますからね。瞳子に何か抱えているものがあって, そして祐巳に一度迷惑をかけている, という鍵から真実に至るには, あと鍵が必要な扉がいくつ・どこにあるのか。『気が付けるようになった』祥子なら見付けられるかも。……で, 洗面所に行っている割には時間がかかってしまっているこの会話。「流石従兄妹同士, 潔癖なところは似ているわね」清子小母様, ハズしてくれますな(^^;;;

今年もやりますバレンタイン企画, 新聞部主催・山百合会協力『宝探し ブゥトンのカードはどこだ!?』。昨年発生した紅いカード問題の回避も折込済み(でもこれの発動エピソードは省略, CD送りにされるだろうな)。そして, 前回ではなく今回, 白薔薇姉妹バトル勃発(^^;;; 「タダ ノリコノ, カクシタカードヲ, サガシタカッタダケ。」うわ, 字で見てもかなりのものだったけど, 絵で見ると凄く可愛いじゃないですかー!! 甘すぎる展開にお茶入れ換える由乃「幸せ過多の人達」まったくです。

去年は蓉子の夢が叶えられた, 今年も同じ夢が見たい, ということで, 学園なかよし計画(懐)もとい薔薇の館なかよし計画を考える祐巳……カップが7つもあるような……それはさておき, もう瞳子の事で悩んではいないような落ち着いた祐巳に, 「祐巳さん, 一人で大人にならないでよ!? 私の事, 置いて行かないで!」由乃さんは少し大人になった方が良いもんね(^^;;; でも, 祥子がレイニーブルーを経てかなり大人になったように, 祐巳も成長しているのですよ。来年度の薔薇様確定しているんだしね。

去年の祐巳の武勲(^^;;; を乃梨子に語る真美。今は落ち着いているけど, 去年はもうわたわたでしたもんね。そこでふと思い立ち, 中等部生の参加を提案する祐巳。……その『実例』に関するエピソードがごっそり落ちちゃってるからなあ……『ショコラとポートレート』やっぱりCD買おうかな。で, 祐巳の案だけど, 本当にやったら, 次は初等部生が参入して来そうですから, きっちり線は引いておかなきゃいけないんですよね。だから折衷案, 敗者復活応募のみ認める, というのは適当なところです。高等部生に圧倒的な優先度を与えつつ, 『身元がはっきり判る』範囲でのみ参加させる, という。これなら笙子の前科は繰り返せないでしょう。

奇せずして祐巳と二人きりになった乃梨子, いざこうなって, そして祐巳からも向かい合われると, 山程あった言葉が出て来ませんか。だからたった一つだけ「瞳子の事, 好き, ですか?」「好きだよ。大好き」「なら, 良いです」聞きたかったのはその一言……やっぱり乃梨子は主人公だ(^^;;;

◇ CLANNAD 〜AFTER STORY〜クラナド アフターストーリー 最終回「小さな手のひら」(3月12日放映分)

!? このBGMは, 『要確認』もとい『少女の幻想』では!? そうかここで使われる曲, つまり幻想世界の曲だったんだ。使われてみて納得。

彼女が見た夢……は, 現実世界? 「私は, こちらの世界では, この世界そのものだったから」現実世界の人々の夢が幻想世界の光であり, 幻想世界の彼女=幻想世界が現実世界の『光』。『僕』=二つの世界の共通存在=朋也は, 彼女を連れ出そうとした事をただ苦痛を与えただけだった後悔するけど, 彼女は……変化と苦痛とは関係ないんじゃないのかって, 前回秋生さんが話してましたね。変化は避けられない, えいえんはないよ, でもだからこそ変わり行く流れの中の一瞬に存在し, その一瞬をより長く感じようとするのが生き物。彼女は死に, 世界は変化し, 『光』を受け継いだ人々がまた次の一瞬, 次の世界を生きる……(そろそろ諦めてきた)

で, 渚出産の時に戻り, ここから『幸せな場合』を始めると。第16〜21回が無かった事になるようで良い気分しないんですけど, 決して悪い事じゃない, んだよなあ……。この朋也が得た幸せと, 前の朋也が得ていた幸せは, 比較はできないにせよ別の幸せであった筈だし, 不幸の量を持ってしていずれかを否定する事もできない筈だから。直幸氏との和解も, 無くなりはしないでしょうが別の経緯を辿るんでしょうね。横浜に3人で行きましたが, そこにあった朋也の思い出はそのままだったし。そういえば, 渚が史乃さんと会うのは今回が初めてなんですね。

で, その他の人々も。看護士になった椋は初出ですね。それぞれ別の意味ですごい運転する二人もね(^^;;; 少し大人になった二人と, 40過ぎようが相変わらず歳取ってない二人。突っ張ったまま仲の良い二人と見守る姐御(違)。何故か今もなお同居している二人。特に変わらない人と猫。悠々自適の人。とまあ, 変化もあれば無変化もある, ということで。

改めて復活して……小学生に間違えられたらしい風子(^^;;; 15歳くらい幼く見えるって事ですか!? 「ふうちゃん, 自分が思ってるほど大人の風格, 無いよ」「……今の言葉, 胸に突き刺さりました。風子, 傷つきました。もう傷物です!」じゃ, 公子さんに貰われますか? 一人称を直した方が良いと言われて試す風子「ねえアタイも, 充分大人なんだよ。ですか? ……えっちです!?」 → 「ねえワタシも, 充分大人なんだよ。ですか? ……えっちです!?」風子にとってオトナの女のイメージってそういうのなのね……(^^;;; 「風子, お腹が空きました」「もう諦めたんだね……」風子は変化を捨ててるタイプ, と。

「ふうちゃんが健康だって言われたら, お姉ちゃんも安心できるから。ね」「風子, 心配かけてますか?」「え? ううん, そんなにはかけてないよ」「……全身解剖して, 安心して下さい!!」……(転がり回って笑う水野)……ほんっと, 風子って, 1期でも2期でも本作のムードメーカーだなあ! 今回, 朋也との絡みは無かったけど, 多分前の時間軸で言うところの朋也と出会う前なんでしょうね。だから汐とも会った事が無い, と。でも嗅ぎ付ける「可愛い匂い」。「なぞなぞ?」「失礼です! アートです!」訳判らん(^^;;;

「誰かが居ます!」「なんの匂い?」「きっと風子に会いに来たんです!」「えっ, どういう事ですか?」「可愛らしい匂いです!」「……もう, 文脈滅茶苦茶だよね」風子の中ではこれで通じているんでしょうか(^^;;; で, 元気爆発の勢いで雑木林に突っ込み……なるほど, 1期OPのシーンですね。あの時林の中で転がってたのは, 渚じゃなくて『少女』だったんだ。そして彼女と重なる汐。これで風子と汐が出会って, いずれ朋也とも出会うんでしょう。あ, もしかして, 前の時間軸で汐が病院前へ散歩していたの, この出会いの暗示……?

ED2d: ……確かに, ここの空間は長いと思ってたんですよ。朋也&渚より後だから, 入るとしたら汐だろうとは思ってたんですよ。しかし, これは, 嬉しい誤算です!?

◇ ドルアーガの塔 〜the Sword of URUK〜 第10話「ラストリゾート」(3月14日放映分)

黒ギルガメスの望むものは, ファラリスの自由ですか。何でも願いを叶えるというブルークリスタルロッドがそこにあるのに, 自由を手にすることはできなかった, という結論なんでしょうか? 人間を越えた者は神にならなければならなかった, という話はいくらもありますけど, まさにギルガメスは, 社会的にも肉体的にもそれを望まれ強いられ, そして精神的には耐えられなかった人間なんですね。

ニーバ・イシュハラ破滅の運命を予知し, 不確定要素としてジルを投入したというカイ。でもそこへ更にサキュバスが, 事為した後に塔頂者もろとも塔を消滅させるというカイの思惑を暴露。これ, 実は, ジルはカイにも裏切られるって事では? しかしそれだと4人に……?

後方指揮グレミカ, 前線指揮ジルで突入するジル一行・グレミカ一行・ウラーゴン一行。対するはリザードマン……じゃないですね, 右利きだし。しかし突入してしまえば, また思惑の違う一同のこと, グレミカ達は速攻離脱するは, メルトも丸腰なのにクーパ探しに離脱するわ。依る物の無いウラーゴン達だけが残るのがなんとも。で, ヘナロが現れたら, ウラーゴンにとってむしろ依るべき場所はそっちだと。少なくとも, 今は。アミナが死んだと聞かされたら, どうかな?

クーパのザ・キャッスル作戦。確かに, クーパ第2の武器がその腕力ですから, 自分を引っ張り上げるくらい楽勝で, 位置を武器にするのも楽勝でしょうな。体重の軽さが問題になりそうでしたけど, 結果オーライで。……足指が器用な子って親近感が湧きます(^^)

エタナ軍の作戦はやはり十二国記同様, 速攻で城を奪取しての籠城ですか。敵に攻城兵器があり, しかも躊躇無く使用してきたのは, 不幸としか言いようが無いですな。しかし城の破壊を辞さないとは, 粛正後の統治を考えてませんね。黒ギルガメスはそれこそ望んだ通りでしょうが, アミナが指揮官ならこういう攻略の仕方はしなかったでしょうね……。

エタナが撃墜されたところで, ケルブ到着。「良く言ったぞ, 『親衛隊は死を恐れない』!」……CM明け……「親衛隊は〜, 洗い残しもし〜ない〜♪」台無し(^^;;; 流石ケルブ, 二枚目になっても三の線を忘れませんね! でも二の線も忘れちゃ居ない訳で, 各地の騎士団を掻き集めて一大勢力となってきたと。「安心しろ, 我らが求めるのは血ではない! 統合世界にあまねく届く, 母なるウルクの自由の光だ!」最初『東方世界』と聞こえてしまい, 本作も東方シリーズに軒を連ねるのかと焦りました(嘘)。

リザードマンじゃない何か(『伺か』かよ)に追い詰められていたクーパを見付ける丸腰のメルト。双方戦力外, だけど二人が出会えば百人力……なコンビネーションを発揮しましたな! やっぱり二人は一緒じゃなきゃ, らぶドルは6人じゃなきゃ(関係無い……そろそろ水野もシリアスになれなくなってきた)。「いーか, あくまでもつ・い・で・だ! お前の様な粗暴な召使を心配する訳が……」素直じゃないにも程があります, この美食倶楽部会長は(舌は肥えていないけど)。

限界を超えた魔術の一撃でToIを倒し, 自分も倒れるファティナ。そうまでして, 仲間の犠牲を払って, それでもジルが頂点を目指す理由を聞くウトゥ。「理由が無くたって, 僕は登る。だって, 僕は塔頂者だから」……文句の言いようが無いですな。理由になってない, んじゃなくて, 理由が無いって言い切っちゃってるんだから。ならばウトゥもファティナも, 理屈がどうのではなく, 一緒に行くか行かないか, 二択にしかならないのですね。自分の選択肢で。

虚無の矢2本でSoBを倒したニーバ。……は良いんですが, 「王子よ, 汝は敵か味方か?」とか言われてましたな。ニーバ自身が王族って事? その可能性は考えていましたけど, するとグレミカの立場は? ギルガメスとも血縁あったりして。

◇ みなみけ おかえり 第5話「楽しくなる」(2月1日放映分)

「水を制する者, 掃除も制す!」ということでプール掃除を妨害するカナヅチ千秋。対抗する吉野作戦会議……ずーっとひそひそやってれば, 焦れた千秋がちょっかいかけてきて隙を見せると思うんだけどね。体育着ってびしょ濡れになって透けるかなあ? 「おいマコト, バケツ持って来い」「そんな事だろうと思って, 実はもう持って来てます!」「よしそうか, 良い心がけだな。そのまま立ってろ」→「楽しくならないよ!?」「だろうな」見ている方は楽しいけどね(^^)

沙漠で露出度高い服着るのは自殺行為です……まあ所詮は内田の妄想ですが。泳げるように策を弄する千秋, 「水分量71%」密度が上がっているだけだと思うのですが(^^;;; 「熊田先生。何も聞かず包帯を巻いて下さい」駄目だよ, 成長期に晒なんか巻いちゃ(大違)。プールを控えさせる内田と吉野……吉野は判っててやってそうな気がする……。「泣いては駄目だ! 折角蓄えた水分が!」根本から間違っている事, 誰か教えて上げて下さい。

夏奈達は学校じゃないプールへ。「ね, ねえ夏奈? 他に誰か誘わないの?」夏奈の行動は予測ができませんな(^^;;; 白々しい発言を繰り返すリコと藤岡……結局, 二人の想いはクラス周知で夏奈だけ知らない, んでしょーな。「気付いて夏奈, 貴女は敏感な子よ! ……多分」敏感というか, 聡いのは確かですけどね。「学校のプールで満足だから, よそのプールには行きたくないんだろ?」「……な, 何でそうなるの!?」「あ, あれ!? どこで間違えたんだろう!?」知覚力が高くても知力は低いという(やめい)。

で, プールで鬼ごっこ「何で追って来ないんだよ!」→「プールでさ, タッチなんてできないだろ!」試しに, 藤岡→冬馬→千秋→夏奈→マコちゃん→藤岡→冬馬。「冬馬もあと3年もすれば解るよ。女子へのタッチの難しさが」このループ, 逆にすればどうでしょうね。マコちゃんと夏奈の関係からして。

◇ みなみけ おかえり 第6話「流してほしい」(2月8日放映分)

うみー。すいかー。酔った夏奈……こういうタイプが動けなくなると辛いよね。前に風邪ひいた時もそうだったけど。しかしいくら泳ぎたいからって, 酔った時にその体勢は余計キツいんじゃ。

「おい夏奈。ふじおかをどこにやった?」視聴者に対する説明だろうけど, 確かに内田・吉野も劇中で解説された事は無かったような。千秋はいつもふじおか抱えてるから知ってるだろうけどね。海でのふじおか遍歴……ふじおかを千秋が気に入っているのかと聞かれて「うん, 毎日使ってるよ」「ああ, そうですか。……使う?」藤岡サンタ哀れ(^^;;;

最終的には藤岡の荷物に紛れていたために藤岡が連れて来た訳だけど, その原因が自分だと思い出した夏奈……記憶力結構あるよね。思わずしどろもどろになってしまい「愛してる!?」→「……どんなリアクションが必要?」「流して欲しい……海の彼方まで……」珍しく赤面する夏奈でした。藤岡から最初に告白された時以来じゃないかな。

高校では保坂を巡って速見からいじられまくるマキだけど, 藤岡が相手だと強いね(^^;;; スプーン1本でどうしてここまで遊べるんですかっ。「おい, 折角スプーン出したんだから, ちゃんと使いなさいよ」聡い夏奈がもし藤岡の躊躇に気付いたとしたら……今度は本気で赤面するんじゃないかな。でも今回の場合, 既に家族同然と化している藤岡だけに, 「スプーンなんて誰の物でも無いけどな」が適用されているのではないかと。誰かが使った, という意識皆無で。

今夜は夏奈製作カレー。「夏奈, 隠し味はちゃんと隠せよ。隠し味とは入れ過ぎ正当化の呪文に非ず」→「今日は隠し味に人参を入れてみたよ!」「ならば隠せと言っている!」そういう方向で来るとは予想だにしていなかった(^^;;;

CM: ん? スタチャモバイルのURI, ホスト名に','を含んでいる!?

夏休みも終わった8月31日(← 北東北人の感覚), 千秋と冬馬が寝こける脇で一人悩む内田。やって来たマコちゃんに「冬馬も同じく怒られたみたい」「諦めたのかよ」そっちかい!(^^;;; 千秋に慈悲を願うマコちゃん……でもマコちゃんって『夏奈の後輩』設定でしょ, 千秋の中で同学年と思われてる? ……ほらやっぱり。「という訳で, 俺が宿題を教えます! だから後で写させて! ……あれ?」あまりバカが過ぎると, マコちゃんも千秋ビジョンから除外されてしまいますよ, ってもう遅かったりして。

「私だって鬼じゃない。内田がよーく反省したら, 宿題見せてやろうと思っている」と耳打ちされ意識しまくるマコちゃん。この様子ならまだチアキの目にマコちゃんは映っていますね。……で, 冬馬はあくまでもやる気無しなのね。千秋のノートを手に入れたら, 内田俄然強くなりましたな(^^;;;

内田から栗御飯。吉野から秋刀魚。「魚屋さんにどんな技使ったの!?」技って。「これナツキが, 南さんちに行くんなら持ってけって。変なエリンギだな」「松茸様だ!? ようこそ冬馬様!」「「参りました, 冬馬様!」」素手で握って持って来るんかい!

◇ マリア様がみてる(第4期) 第11話「ハートの鍵穴 ―La serrure du cœur」(3月18日放映分)

ギヴ&テイクではない瞳子と両親の関係。『ではない』というより, 次元や観点が違うから比較できないのですね。両親にとっては, 今ここに居る瞳子が充分過ぎる程のテイク。でも瞳子にとっても, 自分がここに居られ事はギヴではなくテイクだから, 他のギヴが必要になる(と考えていた)訳ですな。そしてそれを瞳子は果たす筈だったんだけど……。しかし瞳子の母上様, 前に学校で登場した時とはあまりにも違う憔悴した姿ですな。あの時は既に喧嘩後だったから, 精神が不安定という事なんでしょう。

演劇部部長・高城典から, 孤立しかけている瞳子へ姉妹の申し込み。華もあり実力もある瞳子を演劇部へ残すため・残れるようにするため, これこそギヴ&テイク。典は瞳子の事が好きなんでしょうし, 瞳子も典を尊敬なり何なりしているでしょうけど, 敢えてここは徹底的にビジネスっぽく, 利害関係の一致による姉妹を匂わせています。勿論これは, 惹かれるにせよ拒絶するにせよ感情が表に出る, 祐巳との関係に対比されますね。

正門を出るとそこに柏木。「待ち伏せしていたんだよ。目立たない為にね」注目集めまくってますって, 銀杏王子。前回祥子から色々と『鍵』を手に入れましたから, 今度は本人に直接聞く番なんですね。瞳子は自分が構われている事を疑問に思ったようですが, 視聴者の視点から見ると, 祥子・瞳子からは基本的に聞く側なのに, 祐巳へは教える側に回った(但しまだ教えていない)ところが注目点です。祐巳を支えようとしている, と感じるんですよ。祥子も勿論そうだし, 夏休みの瞳子も実はそうだったって, 今回回想されましたしね。

で, 軽井沢で出会った『低俗な』お嬢様方再び。かつて瞳子がされた事……ラストの衝撃告白からして自明, つまり瞳子が松平家の養子である事を侮辱したと。これはアニメ(OVA)で話していたかな, 京極家とかは実は新興の富豪であって家格は高くなく, 真の名門である小笠原家に劣等感があり, 故に祥子の妹になった『庶民』祐巳に嫉妬したって件。実妹ではないからね。松平でありながら実子ではない瞳子に対しても似たようなものだったのでしょう。瞳子は見た目より繊細だから, 過去の屈辱がトラウマになっている可能性ありますし, なら祐巳の置かれた立場を考えれば居ても立っても居られなかった, というのは至極納得できます。

「じゃああの時, ロザリオを受け取っていれば良かったとでも言うの!?」はい, 柏木が前回得られなかった鍵, 入手しました。更には同じキーホルダーに付いている小さな鍵, つまり『知られていない』と瞳子は知らなかった, 疑心暗鬼になっている, という鍵も。手に入れたからと言ってすぐ扉が開けられる訳ではありませんが, 扉が存在する=開ける事ができる, という事を瞳子自身に伝えている感じですね。「そのうち誰も追いかけてくれなくなるぞ」とか。

バレンタインデー企画のチラシを前に戸惑ってしまう瞳子。学校内での自分の現在の立場が微妙であるにも関わらず, 思いっきり立ち止まって躊躇してしまって, 役者になりきれていませんね。その後の乃梨子や祐巳との会話もしどろもどろ気味ですし。対する乃梨子は, 祐巳に感化されたのか, やけにさっぱりしていました。一人だけ大人にならないでよ(違), もとい, 瞳子が立ち止まっているんですけどね。結局チラシが2枚になってしまったし。受け入れられない, でも受け入れたい, 反発した筈の柏木の言葉を実証してしまって。母親以上に不安定な心が見えます。

で, 祐巳に対しては。無邪気に「私達, クリスマス以前の関係に戻れないかな」などと問われ, 無自覚に「私は瞳子ちゃんが瞳子ちゃんであれば良いんだ, って」などと告げられ, 無意識に「御両親の事とか, 子供時代の事とか」などと触れられ, 見事なまでに逆鱗オンパレード。祐巳の諸行を施しと断じて全面的に拒絶。しかし直後, 祥子に向かって壮絶に自爆したことで, クリスマスから綱渡りしてきた自己が全面的に崩壊。親を拒絶し, 姉を拒絶し, 山百合会を拒絶し, 演劇部を拒絶し, 受け入れてくれる筈だったものすべてを拒絶した後に残ったのは, ひとりぼっちの自分。100数えている間に消えた祐巳を, あの時追いかけていれば……今100数えた後には, もう誰も居ないのだから。

最後に残った乃梨子(ふと, 可南子にこの役をさせてみたいと思った)に縋る瞳子。仮面を剥いだ瞳子の姿を, 初めて見る事になったんですね。