ども、お久しぶりです、真木子です。

お盆休みはへばって何もできませんでした(;_;)
本当に調子が悪いと、パソコンに向かうのもしんどいのね。

一週遅れの第46話、「Kが求めたもの/最後の晩餐」

○前回の続き
「そこにいる来人は人間じゃないわ。データの塊よ。人類の未来を変えるため
に必要な」
青ドラゴンがアクセルを落とす。血まみれで呻く照井。
「さ、来るんだ、来人」
「僕は物じゃない!」
翔太郎を促して変身、すかさず鳥さんが来てエクストリームに。
「これが真の恐怖だ」
青い闇が襲い、変身解除。フィリップは意識を失い、翔太郎はへたり込んで後
ずさる。
「君はもう終わりだ。一生を、恐怖の中で生きる」
悲鳴を上げる翔太郎。琉兵衛は腰を抜かしている響子に近づく。
「ああなりたくなかったら、私のことは忘れたまえ、轟君」
イーヴィル・テイルの箱を持った琉兵衛と、にこやかにフィリップを抱き起こ
した若菜、ともにテラーの闇の中に消えた。

○ホテル
琉兵衛からの招待状を受け取る冴子。
「なんの冗談なの?」
「勝利宣言、ですかねえ。行けばわかるのでは?」

○鳴海探偵事務所
寝込んでいる照井を介抱する響子。翔太郎は目を見開いて縮こまっている。
お祭りモードのマッキーと刃野が乱入。静かにしてあげてと頼む亜樹子所長を
無視して絡むマッキーに、悲鳴をあげて暴れる翔太郎。
「おい、こりゃずいぶんまずいんじゃないのか?」
私のせいで・・・と俯く響子。

○園咲邸
ベッドで飛び起きるフィリップ。部屋を出て降りていくと、食堂で談笑する琉
兵衛と若菜を発見。
「遅かったな、来人。今日は私の手料理をふるまおう。若菜の門出を、家族全
員で祝おうじゃないか」
冴子もいる。さらにシュラウドも到着。

屋敷に侵入する響子。

みんなで発掘していた日々を懐かしむ琉兵衛。食堂でダンスを始めたりもして
たらしい。
井戸がちょっと怖かったと言う若菜に、これがあるから大丈夫だと、箱を開け
る。
急に立ち上がるフィリップ。
「みんな! 今までのいきさつはともかく、せっかく家族全員が集まったんだ!
これを機に、争いをやめるべきだ」
かえって冴子と若菜の毒舌合戦が勃発。割り込む琉兵衛。
「冴子! はっきりと言っておこう。この晩餐会は、今日を限りに人間を超え
て神に近い存在となる若菜に、おまえと文音が懺悔をするための、けじめの席
だ」
収まるどころか、ナスカとクレイドールに変身。やめろと叫ぶフィリップ、う
ちの家族らしいと笑う琉兵衛。
「文音、帰るのかね」
「私はとうに、負けを認めている」
「待って、母さん! 家族を放っておくんですか」
「おまえの家族は、もう園咲ではない、左翔太郎よ。忘れないで。切り札は、
左翔太郎」
フィリップの髪をなでて去る。

その間に、テーブルの下から顔を出した響子が、イーヴィル・テイルの箱に手
を伸ばす。

姉妹喧嘩は外へ。最後はクレイドール・エクストリームがナスカを撃墜して押
しつぶす。

○事務所
スタッグフォンの呼び出し音にもおびえる翔太郎。亜樹子が出ると、電話はフィ
リップから。
『お別れだ。僕は今日、若菜姉さんの生贄にされて、消滅するらしい。でも、
忘れないでくれ、相棒。僕は消えない。君の心に、悪魔と相乗りする勇気があ
る限り』

出かけられない翔太郎を亜樹子が叱っていると、響子が来た。
「箱の中身よ。イーヴィル・テイル」
「園咲家から持って来ちゃったの? どんだけ行動力あるのよ、あなた。・・・
ってことは、ガイア・インパクトやらを阻止した?」
首を振る響子。
「勘違いだったみたい。だって、それが何かの役に立つとは思えないもの!」
袋の中の物を見た亜樹子、翔太郎に見せる。
「どういう意味だろうね」

○園咲邸
若菜は礼拝堂でクレイドールに変身。
琉兵衛はフィリップと、地下の井戸のそばに。
「風都の人間をドーパントにして集めた、膨大なデータがこの制御装置の中に
ある」
「街の人たちは、実験台だったんですね」
「そうだ。地球の記憶のすべてを、この泉の真上にいる若菜に流し込む。おま
えはその制御プログラムになるのだ。エクストリームに到達した今のおまえの
力なら可能だ」
そして若菜は、生きたガイアメモリ製造機、地球の巫女となる。
井戸の縁に上るフィリップ。
「あなたはそれでいいんですか。僕が消えても」
「おまえは一度死んだ。もはや、救えない」
「僕はあなたを救いたい。父さん」
「・・・二度目のお別れだ。さらばだ、来人」
抱き締め、投げ落とす。緑の光の中で分解するフィリップ。
「エクストリーム!」
光の柱が、クレイドールを包む。

立ちのぼる緑の光を、門の外から見ている冴子。

礼拝堂に戻り、イーヴィル・テイルの箱に手を置く琉兵衛。
「すべて、うまくいく。あと数分もすれば」
「そうはさせない!」
亜樹子が翔太郎を支えて登場。
「よく私の前に立てたな、左君」
「こいつの謎が、どうしても知りたくてね」
袋から取り出したのは、刷毛。
「イーヴィル・テイル!」
慌てて箱を開けると、空っぽ。
「返せ! 私の家族を!」
刷毛には名前が書いてある。昔、琉兵衛が子供たちに、魔除けだと言って書か
せたもの。
『さあ、家族全員で祈れば、ずっとずっと、みんな一緒だ』
「そうか。あんたは自分の道を誤り、家族を犠牲にし続けてきた。でも、そう
なっていく自分が恐ろしかった。だから、幸せだったころの象徴であるこの刷
毛を、家族自身とすり替え、自分の気持ちをごまかしてきた。違うか」
そんなことはない、とテラーに変身。怯む翔太郎だが、フィリップの言葉を思
い出す。
「そうだった。あいつが俺を相棒と呼ぶ限り、俺は折れない、約束だった」
ジョーカー・メモリを起動してドライバーにセット。
「さあ来い、相棒!」
クレイドールが動揺。
「お父様! ・・・来人が、生意気なことを!」
ドライバーにサイクロン・メモリ出現。「変身」
ちゃんとフィリップを右半分に取り込んで、ダブル登場。
「母さんがヒントをくれた、最後の逆襲策だ! ダブルの変身システムは知っ
ているでしょう? 僕の意識をメモリに乗せて、翔太郎に飛ばした」
そして、メイン・プログラムを失ったクレイドールは、バグる。
「街を泣かせてきた諸悪の根源、園咲琉兵衛!」
「「さあ、おまえの罪を数えろ」」

○事務所
ベッドから転げ落ちる照井。

○ダブル対テラー、屋敷の外へ
「裁きを受けるがよい」
「あんたがな!」
簡単に吹っ飛ばされているダブル。テラードラゴンが迫る。
そこに割り込むリボルギャリー。中から出てくるアクセルガンナー。
「俺が操り人形? 上等だ! それで悪を砕けるなら、人形でも何でもかまわ
ん!」
ドラゴンに食いつかれて分離、ハードタービュラーと合体して再発進。

鳥さんがクレイドールに体当たり。爆発が起きる。鳥さんはそのままダブルの
手に。
「エクストリーム・メモリが、僕の肉体のデータを取り戻した」
エクストリームになると、ダブルがテラーを圧倒。
アクセルが空中戦でドラゴンを倒し、ダブルはテラーをメモリブレイク。
ドラゴンは屋敷に墜落、爆発。近づこうとするフィリップを、翔太郎が引き留
める。
「やっと、悪魔のメモリからみんなを引き離せたのに」

燃える屋敷内に駆け込む琉兵衛。緑に光る若菜のイメージが横切っていく。
「若菜! 若菜はまだ・・・そうか。今、地球の未来は、確かに女王に託され
たのだ」
昔のように踊る琉兵衛。
「私の人生に後悔はない。踊ろう、母さん。あの日のように!」

門の外でくずおれる冴子。その後ろにはシュラウド。

○HOUKOKUSHOの時間
《俺たちは園咲琉兵衛の最期を響子さんに伝えた。彼は怪物だったが、最後の
瞬間にイーヴィル・テイルを見て、かすかに人間の心を戻したと》
「彼女を慰めるために付け加えた、俺の勝手な憶測かな」
本当のことだと思うよと言う亜樹子、同意する照井。フィリップは刷毛を見つ
めている。

地球の記憶を巡る、一つの家族の愛憎劇は、幕を閉じたかに思えた。だが、事
件はまだ終わっていなかった。若菜姫が、焼け跡から見つからなかったのだ。

○工場?
若菜を抱いて歩く加頭・・・

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★☆★ この世に正義がある限り、悪もなくなることはない:-) ★☆★

  小路 真木子(SHOJI Makiko)   shoji@kyoto-econ.ac.jp