真木子です。
余裕がないので前置きなし。

第43話「Oの連鎖/老人探偵」
「OOO」?

○寺
墓参りをする照井。今日は青服。

○鳴海探偵事務所
照井の手土産は風花麩饅頭。
「夏限定とは、興味深いねえ」
「普通、和菓子には日本茶だろう」
「いーじゃん、べつに」
コーヒーに口を付けた亜樹子、照井が使っていたカップだと気づいて「間接キッ
ス?!」と色ボケモード。
そこに老婆を連れた女性が飛び込んできた。
「お願いします、みゆを、みゆを助けてください!」
と、照井にすがりつく。
ここの責任者は俺・・・と言う翔太郎を押しのけて、亜樹子所長が事情を聴く。
みゆというのは、女性の娘。
「お孫さんが心配なんですね」
すすり泣く老婆に翔太郎が声をかけると、
「私、お婆ちゃんじゃないよ! ママ、帰ろうよぉ」
この老婆が娘のみゆ。10歳だが、たった一晩で老婆になったという。

《依頼人は、恐ろしい災難に見舞われた親子。でも、この奇妙な事件の裏に、
もう一つ、恐ろしくも悲しい親子の愛憎が潜んでいることを、俺たちはまだ知
らなかった》

○公民館?
子供たちが演劇の練習をしている。
聞き込みに来た亜樹子と照井は、みゆが次の舞台の主役に決まっていたと知る。
みゆも母親の良枝も、恨まれるような人柄ではないというが。
みゆと仲良しだったという関根久美が、どうしてみゆは練習に来ないのかと訊
いていると、母親が現れた。
「後藤さんなら知ってますよ。たいして裕福でもないくせに背伸びしちゃって、
見ているこっちが恥ずかしいわ!」

○翔太郎はウォッチャマンに聞き込み
巷の噂では、“老けさせ屋”と名乗る占い師に恨んでいる相手を言うと、次の
日には老人にしてくれるらしい。
場所は知らないが、合言葉は、
「老人は、海を何て呼ぶ?――ラ・マール」

○園咲邸
琉兵衛にシュラウドのことを訊く若菜。
「報告によると、ミュージアムを恨み、復讐の計画を進めている女がいるよう
ですの。許せませんわ! 私が、この手で排除します」
「そう簡単にいく相手ではない。あの女は、まさしく怨念の塊だ」

○路上
翔太郎と照井が見張る中、占い師に声をかけて回る亜樹子。前世はタヌキだと
言われてスリッパを振るったり、運命の人が近くにと言われて妄想脱線したり。
30人以上質問したが、みんなハズレ。
高架下の手相占いのおっちゃんに、こいつはないだろと思いながら合言葉を言
ってみると・・・
「ラ・マール。バイ、ヘミングウェイ」
当たりだった。
10年コースで10万、50年で50万、現金払い。払えるかと訊かれてうな
ずくと、老けさせる相手を訊かれる。何を思ったか照井の写真を見せる亜樹子。
「なんだって亜樹子がおまえの写真を」
「俺に質問するな。――そこまでだ、老けさせ屋。署で話を聞かせてもらおう」
「え、もしかして俺、ハメられた? むっかー」
のんびりと言って、オールド・ドーパントに変身。これでもくらえと赤い闇を
地面にたたきつける。
迫る闇から亜樹子をかばうアクセル。
「仮面ライダーだと?!」
翔太郎もダブルに変身、ドーパントを攻撃。
闇が消えて自由になったアクセルも参戦。
「おまえ、俺の波動の効果が出てないな。なぜだ」
ダブルは早々にエクストリームになって攻め込む。
ドーパントはくるりと後ろ向きに。こちらにも顔があり、緑っぽい色。こっち
で攻撃すると若くなるとか?
「気持ち悪っ。こいつ裏向きで襲って来やがった」
ふたたび赤い面を向いて、赤い闇の波動でダブルをとらえる。
盾を捨て、剣を杖にするダブル。
「どうした、翔太郎。僕にはなんともないぞ」
「わからねえ。なんだか急に足腰が・・・」
強制的に変身解除。翔太郎は体が動かず、髪には白髪が交じっている。
「そう、それが正しい反応だ」
アクセルがトライアルの発進準備をする間に、ドーパントは逃げた。
フィリップは、赤い波動の攻撃が、テラーの攻撃によく似ていることに気づく。
そのとき、近くを通り過ぎていく、真夏には暑苦しい格好のシュラウド。照井
とフィリップが追う。
翔太郎は、「渋ーいお茶が飲みたいのう」
みゆと違って中身まで老けてるぞ。

○地下道
シュラウドを呼び止める照井とフィリップ。
「あなた、やっぱり特殊体質ね。来人と一緒。左翔太郎はもう使い物にならな
い。あなたたち2人でダブルになりなさい」
「あなたは、まだそんなことを!」
「フィリップのパートナーは、左しかあり得ない」
「それでは究極のダブルになれないの」
サイクロン・アクセル・エクストリーム。そのパワーの源は、強い憎しみだと
いう。2人で最強の戦闘マシーンになれば、あのドーパントも、そして園咲琉
兵衛も倒せる。
「今度ばかりは、あなたたちから頼むことになるわ。究極のダブルになりたい
と」

○事務所
真倉が遊びに来た。白髪の爺さんが隅でお茶をすすっている。
「おお、マッキー。相変わらず騒がしいのう」
亜樹子とフィリップは憮然。
「誰? このお爺ちゃん」
「翔太郎君」
老人には親切なマッキー、肩を揉んであげたり。
そこに良枝が駆け込んできて、早くみゆを元に戻してと訴える。
老けさせ屋という復讐代行業者が犯人だと伝えるが、恨まれる心当たりはない
と言う。
「久美ちゃんのお母さんは?」
「光子さん? とても親切な人ですけど」
亜樹子が一緒に行って確かめることに。フィリップはドーパントについて検索。
帰ろうとしたマッキーは、翔太郎爺さんの世話を押し付けられる。

○地球の本棚
本棚が走り回っている。若菜がシュラウドに会おうと検索をしているが、答が
見つからないらしい。
「会ってどうするつもりなんですか」
「あなたは・・・まだあの女の正体を知らないみたいね。まあいいわ」
消えた。

○ホテルのレストラン
加頭のアタッシェケースに詰まっていたのは、新型メモリ。
「あなたよりずっと前にミュージアムを抜けた女性がかつて開発し、その後封
印されていたものです。我々財団Xが、次世代型ガイアメモリとして独自に完
成させました」
「・・・父への裏切り行為ね」
スプーンが落ちる。
「でも、あなたはもうミュージアムの人間ではない」
「・・・どうやら私にお客さんみたい」
近づく照井と、退去する加頭がすれ違う。互いに一瞬足を止め、そして無言で
離れていく。
「ここが分かるなんて、なかなか優秀な刑事ね」
いや、2人とも目立ちますから。
「訊きたいことがある。園咲家とシュラウドの関係だ」

○関根家
良枝と亜樹子が訪ねると、久美は庭にいたが、母親は来客中だという。
ちょうど出てきたその客は、あの老けさせ屋。
「よくもいけしゃあしゃあと、このインチキ占い師! 覚悟なさい」
覚悟するのはそっちだと、オールド・ドーパントに変身。
「本日は出血大サービス。50年コース、無料体験だ」
「ほんと、最悪の人間だな」フィリップが現れた。「許さないよ」
いきなりフィリップを殴りとばすオールド。
その間に良枝は光子に迫る。
フィリップは攻撃をかわしながら、ファングに変身しようと翔太郎に電話。

○事務所
電話が鳴るが、老人は耳が遠い。
『早く、ピンチなんだ!』
急にシャキッとした翔太郎、マッキーに水を汲みに行かせて、おぼつかない手
つきでメモリ挿入。

「やっと変身できた」

○(たぶんホテルの)ビリヤード場
琉兵衛を中央の球に、シュラウドを白球に例えて説明する冴子。
「あの女は、この1つの球を落とすために、まわりの球すべて動かした。あな
たも、あなたの家族も」

○ファングジョーカー対オールド
動きが悪くなってきたダブル。
「あー、なんかわし、眠くなってきた」
「翔太郎? 起きろ! 寝ちゃダメだ!」
左半身、脱力。

○関根家
「目障りだったのよ。あなたの娘がいると、うちの子が劇団で主役やれない! 
一番になれないからよ! どう? 納得した?」
「そんなの納得できるわけないでしょ!!」
母親2人の修羅場。

○ダブルの戦いを見ているシュラウド
「これ、スペシャルコースだから。触ったら確実に冥土に行けるぜ」
赤い波動を必死で避けるダブル。
やはり究極のダブルになるしかないのか――

○冴子様と照井
「井坂先生にWのメモリを渡したのは、シュラウドよ」
「シュラウドが、俺の家族を・・・」

-- 
★☆★ この世に正義がある限り、悪もなくなることはない:-) ★☆★

  小路 真木子(SHOJI Makiko)   shoji@kyoto-econ.ac.jp