いつも大変お世話になってます。

プリントに載ってました命題
http://www.geocities.jp/narunarunarunaru/study/theorem1_5_first.jpg
http://www.geocities.jp/narunarunarunaru/study/theorem1_5_second.jpg
で質問です。

証明は下記のように追ってみました。

存在性を示す。
μ_*をLemma1.4
http://www.geocities.jp/narunarunarunaru/study/Lemma1_4.jpg
のように定義するとμ_*は外測度となる。
そして定理1.1
http://www.geocities.jp/narunarunarunaru/study/theorem1_1.jpg
より,μ:=μ_*|_C (但し,CはX内のCaratheodory可測集合全体からなる集合とする)は測度となる
実際,M:=σ(A) (但し,σ(A)はAから生成されるσ集合体)とすると
M⊂Cなので補題"μがΣ上の測度⇒Σ⊃∀Σ':σ集合体に対して,μはΣ'上の測度"より,
μはM上での測度にもなっていて,μ|_A=μ_0となっていている。
よって題意を満たす測度μが採れた。

次に,μがσ有限測度ならこのμは一意的に存在する。
『我々は以下の様な議論をする。
μをM上のσ有限測度とし,νをν|_A=μ_A=μ_0なるもう一つのM上のσ有限測度とする。
我々の主張は∀F∈Mに対して,μ(F)=ν(F)である。もし,F⊂∪[j=1..∞]E_j (但し,E_j∈A)とすると
ν(E)≦Σ[j=1..∞]ν(E_j)』

ここでどうして不等号が成立するのでしょうか?νは測度であって外測度ではないですよね。なので可算劣加法性は使えないと思います。

『=Σ[j=1..∞]μ_0(E_j) (∵E_j∈Aよりν(E_j)=μ_0(E)(∵νの定義)).それでν(F)≦μ(F) …①』

ここでどうしていきなりν(F)≦μ(F)が言えるのでしょうか?


『逆の不等号を示す為にもしE=∪[j=1..∞]E_jならμとνは
Aがν(E)=lim[n→∞]ν(∪[j=1..n]E_j)=lim[n→∞]μ(∪[j=1..n]E_j)=μ(E)を与える事に同意する二測
度である事に気づけ。』

ここでの等式成立の理由は
ν(E)=ν(lim[n→∞]∪[j=1..n]E_j)=lim[n→∞]ν(∪[j=1..n]E_j)
(∵E_jは集合体Aの元なのでE=∪[j=1..∞]E'_jをE'_1⊂E'_2⊂…となるようなE'_jが採れる。
よって命題"{E_n}が増加集合列ならμ(lim[n→∞]∪[j=1..n]E_j)=lim[n→∞]∪[j=1..n]μ(E_j)")
=μ(E)
と考えたのですがこれで正しいでしょうか?

『もし,集合E_jをμ(E)≦μ(F)+ε…②となるように選べば』

ここでどうして任意のεに対してこのようにE_jが採れるという保証があるのかのか分かりません。
今,M∋F⊂E=∪[j=1..∞]E_j (但し,E_j∈A)となっているのですよね。
A⊂MなのでF(∈M)の採り方によってはεで抑えれるE_jが都合よく選べるとは思わないのですが。。

『μ(F)<∞という仮定はμ(E\F)≦ε…③を意味する。
従って,μ(F)≦μ(E)=ν(E)=ν(E)+ν(E\F)(∵可算加法性)≦ν(E)+μ(E\F)
(∵E\F∈Mなので①より)≦μ(F)+ε(∵E∈Mなので①よりν(E)+μ(E\F)≦μ(E)+μ(E\F)そして②)』

ここでμ(F)≦μ(E)成立の理由が分かりません。μ(F)≦μ(E)は可算劣加法性は使えませんよね。

『εは任意なのでμ(E)≦μ(F)が分かる。』
ここは上の不等式μ(F)≦ν(E)+μ(E\F)≦μ(F)+εより
μ(F)-μ(E\F)≦ν(E)≦μ(E)+εと書け,③とεの任意性からμ(E)≦μ(F)が言えるのですよね。

『ついに我々はμがσ有限ならμをνを示すために最後の結果(μ(F)=ν(F)…④)を用いる。
実際にX=∪[j=1..∞]E_j (但し,A∋E_1,E_2,…は互いに素でμ(E_j)<∞)と書いてよい』

σ有限測度の定義は「μがΣ上のσ有限測度⇔X=∪[j=1..∞]E_jでμ(E_j)<∞なるE_j∈Σが採れる」ですよね。
もしAが自明な集合体A={X,φ}ならX=∪[j=1..∞]E_jでμ(E_j)<∞なるE_jは採れないと思うのですが…。
勘違いしてますでしょうか?


『そこで∀F∈Mに対してμ(F)=Σ[j=1..∞]μ(F∩E_j)(∵可算加法性)
=Σ[j=1..∞]ν(F∩E_j)(∵F∩E_j∈M且つμ(F∩E_j)<∞より④) =ν(F).
そして一意性が示された』
で最後は納得できました。


吉田京子