Shibuya, Nobuhiro wrote:
> 対豪準々決勝の結末を見届けたところです。
> でもその内容についてはほとんど触れないでおきます。

じゃ、私もそうしようかな。

> Kaz Hagiwara wrote:
>> ヒディンクを失った韓国は去年の大会でもとの韓国にもどっていましたが、今の
>> 豪州代表も、いわば、わりとふつーのチームです。あの手のカリスマ監督が去っ
>> たチームは催眠術が解けたようになってしまうみたいです。
> 
> それはオシムが離任した後の日本についてもいえるってことなんでしょうか?
> その直後に一時的にせよ対外的に弱くなったり、今後の強化目標を見失ったり
> するのは避けたいところですねえ。

オシムには、ヒディンクほどのカリスマはないように思います。ヒディンクの戦
術眼やスカウティングの腕は一流にはちがいありませんが、それよりも、ヒディ
ンクに関しては選手操縦術に特徴ある監督ですね。別の言い方をすると、ダイナ
ミックな心理マネジメントです。同じオランダ人のハンス・オフトにもそれがあ
りましたが、かんたんな一言や、選手交代のタイミングで、選手の実力を思う存
分発揮させるうまさがあるわけです。ただ、その分、操られた選手たちは、傀儡
師がいなくなればもとの木偶に成り下がる可能性もあるということです。(韓国
やオーストラリアの選手がそこまで落ちてるわけじゃないですけどね。)

オシムのやり方に希望が持てるのは、むしろオシムがヒディンクにそういう点で
およばないからです。というより、スタイルが違うんですね。オシムのチーム作
りを見ていると、本質をつかむのがうまい監督だと思います。そして、だからこ
そ、その本質の部分を強化しようとする。ベテラン監督だし「語録」も出版され
るような人間だから、人に伝えるべきものをちゃんと持った人間ですが、けっし
て、無から有を生じさせようとしたり、ハッタリを利かせるような人間じゃない
という印象を強く受けます。オシムのサッカー観戦好きは有名ですが、そこから
ちゃんと現代サッカーのキモをつかんで、それと日本サッカーの特徴をむすびつ
ける頭をもった監督だと思います。

ヒディンクの去ったあとにはいい思いでだけが残りますが、オシムの去ったあと
には、現代サッカーのエッセンスと、日本の行くべき方向性が日本サッカーの土
壌にのこるような気がして、私は、期待をもってこのチームを見ています。ちな
みに、前任者は砂上に楼閣を造ろうとしていた人でした。


> 韓国やサウジアラビアだけを仮想決勝戦対戦チームとして構想を練るオプション
> 以外の毛色の違った、力で遜色のないチームと対戦する機会が増えたってこと
> はそれだけで楽しみだというのがわたしの一番期待しているところです。

オーストラリア戦は「サッカー」でしたね。とくにオーストラリアの選手は、
やっとサッカーが出来ると喜んでたんじゃないでしょうか。日本の場合は、ベト
ナムが近代的なサッカーをしてくれたおかげで、グループリーグじゃそれほどフ
ラストレーションはなかったと思いますが。

試合の感想はまたいずれ

萩原@グリフィス大学