明日のアジアカップ準々決勝、なんか世間じゃ復讐戦だリベンジだと盛り上がっ
ていますが、私はちょっと別の感慨にひたっています。

去年ワールドカップでやられたときには、敵は百戦錬磨の曲者監督、こちらは精
神主義だけがたよりの無策の新米監督でしたから、先制しててもなんか気が気
じゃなかったことを思い出します。

今回はというと、どちらかというと曲者監督はこっちの方で、敵は国際経験のあ
まりない正直が取り柄ながらカリスマのない豪州人監督です。たしかにヴィドゥ
カは強くてうまいし、キューウェルも出てくればやっかいな選手です。ブレシ
アーノは相変わらず瞬間湯沸かし器だけど、それなりに守備もうまくなったし、
エマートンも安定しています。しかし、アーノルドは、リードされた終盤でなり
ふりかまわず攻撃的な選手をどんどん投入して、選手のメンタルを瞬時に強化で
きるような監督じゃありません。

ヒディンクを失った韓国は去年の大会でもとの韓国にもどっていましたが、今の
豪州代表も、いわば、わりとふつーのチームです。あの手のカリスマ監督が去っ
たチームは催眠術が解けたようになってしまうみたいです。

いや、オーストラリアが弱いと言ってるわけじゃないんです。ただ、何をしてく
るかわからないようないやなチームでもないわけです。そのへんは、去年にくら
べて相当パワーダウンしています。翻ってオシムは曲者ですから、ジーコのチー
ムにはなかったわくわく感があります。やはり監督の存在は大きいなあ。

萩原@グリフィス大学