真木子です。
花粉症(たぶん)でしんどいです。
ので、前フリはなし:-)

第19話「その男、ゼロのスタート」

良太郎たちの前に現れた、桜井侑斗と名乗る青年。
「名前が同じなら、同じ人間だろ」
いや、同姓同名の人たちは、普通逆のことを言いますが・・・
「おまえは理由なんて知らなくていいんだよ。とにかく、過去の桜井侑斗とは
関わるな。でないと時の運行が乱れるぞ」

その場を立ち去った侑斗は、ひとりで急に噴き出した。
「ほんと、何も知らないんだもんな」
『そういうの、よくない』
「・・・なんだよ」
『侑斗。今のは意地が悪すぎる』
「いいだろ、べつに」
『友達になりたいなら、ちゃんと――』
「誰がだ!」
『痛っ』
自分の顔を叩いて、なんで中の奴が痛がる?
と思ったら、間もなく顔を押さえてしゃがみこむ侑斗(^^;
心配して出てきたイマジン、ちゃんと実体がある。
なんだろ、カラス天狗? イメージは弁慶だって。
バカ、と叫んで歩き出す侑斗に、おろおろと手を伸ばしたら、
上着を引き裂いてしまった。キンタロスの同類だな:-)
飛びかかって暴れる侑斗(脱)

「日付の入ったチケットがなければ、過去で降りることはできません」
愛理のために、3年前にいた桜井を連れ戻したい良太郎だが、オーナーは
あくまでチケットが必要と譲らない。
「ケチくえせな」
立ち上がるオーナー。ひるむモモ。
「ケチですから、私」

現代で会った侑斗は、愛理の婚約者と同一人物とは思えなかった。
桜井は天文学者で、星の話をするときは子供みたいで、愛理のコーヒーが
気に入っていて・・・

新しい上着を選ぶ侑斗。
試着室で宙に向けて手を差し出して言う。
「デネブ。8500円」
星の名前をつけるあたり、やっぱり天文好きか。
『高すぎる』「おまえが破くからだ」『俺が直す』
このノリ、誰かに似てる気がするんですが、思いつかない・・・
「そんなツギハギであの店行けるか。だいたい前から思ってたんだけどな、
なんでおまえが財布握ってんだよ」
たかってるんじゃなかったのか(^^;
「おまえは足し算できないだろ。いいから出せ」
試着室で揉みあう気配に、びびる店員(笑)
やがて、息を切らしながら、クシャクシャの札を差し出す侑斗。

ショッピングセンターの建設予定地から、男が出てきた。
「もういいか、気が済んだ?」
「すいませんでした」
心残りの様子でフェンスの中を見つめた男・天野に、ジェリーイマジンが・・・

ミルクディッパーに、侑斗が現れた。
入口で立ち尽くす侑斗に、首をかしげる愛理。

公園の砂場で、母子が遊んでいる。
「大きくなったら掘り出すの。楽しみだねえ」
タイムカプセルごっこ。
そこに近づく半透明の影・・・

愛理を試写会に誘う尾崎。タイトルは『インテリゾンビ』??
「愛理さんがこんなB級映画観ると思うのか」
「けっこう好きですよ」
そんなやりとりを、ひとり離れた席で聞いている侑斗。
「けっこう楽しくやってんじゃん」
愛理がコーヒーを運んできた。
「あのー、どこかで? ・・・もしかして」
緊張する侑斗。
「良太郎のお友達?」
「全然!」
一口飲んで、あわてて砂糖をどっさり。

簡単に桜井を連れ戻して解決とはいかない。でも諦めたくない、と
ハナに言う良太郎。
その目の前に、侑斗が現れた。
そして、お釣りを持って追いかけてきた愛理も。
あわてて愛理を追い返そうとする良太郎。わざわざ名乗ろうとする侑斗。
愛理はなんとかハナが連れていった。
「おまえも過去にいるあいつと顔会わせたんだし、もうコソコソしなくても
いいと思ってさ」
何者かと問いただしても、埒が明かない。
すると、モモタロスが出て来た。イマジンのことも嗅ぎつけている。
デネブのほうが強い、と自信たっぷりに体を譲る侑斗。
やる気満々のM良太郎とにらみ合うが・・・
「いや、謝る」
「はぁ!?」
本当は意地悪じゃない、友達になりたいんだと、M良太郎の手に握らせたのは、
デネブキャンディー(なんじゃそりゃ)。
『おまえはバカか!!』
デネブを追い出す侑斗。
『完全体だ』「契約してやがんのか?」
漫才しながら去っていく2人を、呆然と見送るM良太郎。
そこにハナから電話。
「尾崎さん情報なんだけど、イマジンの仕業らしい事件が起きてる」

砂場に転がされる天野。
「そこに埋まっている。早く掘り出せ」
タイムカプセルを掘り出したいと望んだのだが、このタイムカプセルではないと
訴えても、クラゲ男は聞きいれない。触手の鞭で責めたてる。
そこに割り込んだM良太郎、鞭をかわして変身。
「契約者をここまで痛めつける奴は、初めて見たぜ」
追い詰めて、さっさと契約完了しようというわけ。
「てめえには特に前フリはねえ。最初から最後まで――あ痛っ!」
メインの口上も待ってくれなかった:-)
次々と襲いかかる鞭。捕まると、電撃が来た。
良太郎の助言で、鞭が自由に振るえない建物の中に逃げ込む。
一気に接近して反撃!
だが、クラゲ男は溶けるように姿を消してしまった。

救急車で運ばれる天野を見送ると、侑斗が現れた。
相変わらず、いくら問い詰めても、時の運行を守りたければ関わるな、としか
説明しない。
「どうしても納得できないなら、イマジンが飛んでも追うな。俺がやる」
列車が来た。和風というか古風というか、角があるゴツい列車。
「野上、時の運行を守るってのは人助けとは違うんだよ。中途半端に
時間の中をウロウロすんな」

列車はデンライナーと並走し、中の連中が窓に集まる。
「何あれー! すごいー、乗りたーい。軍隊!軍隊!軍隊!」
オーナーがつぶやく。「ゼロライナー・・・」

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  小路 真木子(SHOJI Makiko)   shoji@kyoto-econ.ac.jp