北朝鮮に対するアメリカの姿勢が軟化に転換しつつあるなかで、日本は安倍総理が先ごろ訪米した際、ブッシュ大統領に「拉致問題が解決しないうちは、北朝鮮を『テロ支援国家』指定から外さないで欲しい」と要望し、ブッシュも「拉致を視野に入れて判断する」と答えた。
 ところが、その後の報道によると、ライス国務長官は、「米国人が拉致されたわけではないから、拉致の未解決を「テロ支援国家」指定を解除できない理由にすることは困難だ」というような発言をし始めている。
 拉致問題は未解決のままテロ支援国家指定をはずしたら、それは同時に「拉致問題は将来に向けて不問にする」ことを意味するものであり、これを梃子に首相になったといっても過言ではない安倍に取っては致命傷である。
 安倍はどういう手をうつのか見ものである。
 村上新八