冷静に見て郵政解散は多くの点でおかしい解散でした。

一定の見識を持つ参議院議員が一定の結論を出したのに
関係のない衆議院を解散するという暴挙に出たことは
明らかに憲政の常道から見ておかしい解散だったと今でも
思ってます。

中川幹事長は造反議員に対して「反省しろ!」と言っている
ようですが、むしろ反省すべきは自民党じゃないのか?

造反議員は自民党にいて”これはおかしい”と言って筋を
通した組であって、残った連中は本心は反対にも関わらず
脅されて転向した組も多数あったわけでそんな連中に
比べればむしろ筋を通した分その気骨を買いますね。

つまり、民主主義的手続きとしては正常ではないやり方で
ことを強引に進めていって、反対派が主張していた問題点
に対して真摯に耳を傾けようとせず、まるで熱射病に
かかったかのごとく猫も釋種も”郵政民営化!”を唱える
ようになったもの毛沢東の文化大革命に匹敵するような
大衆を巻き込んだ異様な権力闘争だったことを物語って
います。

どちらにせよ、彼らの悲劇の背後には彼らを支持した
支持者がいることを忘れてはならないと思います。
つまり、今回いい加減な対応をすればどちらを支持した
支持者もがっかりさせて益々政治不信を高める結果に
なるということです。

私は自民党支持者ではありませんが、彼らを支持した
国民を馬鹿にするようないい加減な対応をしたら、
そのときは良くても長い目で見れば政治生命を絶つ
ことになるでしょう。

まぁ、野党としてはそのほうがうれしいですけどね。(笑)

平沼氏は皆が郵政民営化という文化大革命の嵐の中
最後までおかしいという主張をされ筋を通した点で
信頼に値する政治家であることを世に知らしめました。

人間塞翁が馬じゃありませんが、何がその人間夫真価を
引き出すかわかりません。むしろ、平沼氏は憲法改正を
視野に入れて一時的に自民党と民主党の大連立をする際
の橋渡しとなる中立な首相として憲法改正という大事業に
関わったほうが良いような気がします。

どちらにせよ憲法改正をするには自民党と民主党が
賛成しなければ発議できないのですから、その際の
政権がどちらかの政党の首相であっては必ず文句が
出てうまく行かないだろうと思うので、自民党を追い出
されて戻るにも戻れない平沼氏を首相に担いで連立
内閣を作ってしまうのも面白いと思います。

ですから、こんなところで自分の価値を低めるような
いい加減なことをしたら平沼氏の政治生命はそれこそ
終わるでしょうね。