かしまし 第十話
携帯@です。
かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜第十話『小さな嵐』
について雑感など。
取りあえずあまり意味の無い改ページから。
^L
●明日から合宿
とまり「しばらくは、今の関係のままで、か」
アバンタイトル。明日からの陸上部の合宿の準備をしているとまり。
夏祭りの際、やす菜からしばらくは今の関係のままでと言われたことで嬉しそう。
ある意味、恋愛同盟の成立を一番望んでいたのはとまりなのかも。
余談ですが、原作第3巻掲載の番外編において、前日夜に水着が無いと探し回って
いた位準備の悪いとまりにしては、やけに用意周到です。
●フィギュア以下の存在
明日太「ああ、俺の補習期間終わってから、みんなで行こうぜ」
はずむ「嫌」
(中略)
明日太「お前は親友より人形の方を取るのか」
はずむ「うん」
はずむの母が新たにオープンしたシーサイドパークの入場券を4枚入手。
学校の花壇ではずむはやす菜にとまり、あゆきと四人で行こうと誘います。
明日太は今回も仲間はずれ…というより補習のために行けないのですが、補習が終
わってからみんなでという明日太の提案をはずむは一蹴(笑)。
その理由はマスコットのフィギュアを貰えるのが明日までだから。原作ではこのプ
レゼントが携帯ストラップだったのですが、アニメ版では何故か登場人物が全員携帯
電話を所有していないので設定変更です。
設定変更と言えば、原作では水族館と遊園地の複合施設に出かけようと言い出した
のはやす菜でした。
人形以下の存在とされてしまった明日太。でも、遠慮が無いのは明日太が親友だか
ら酷い扱いをしても平気だと思われているんです、多分。
●この扱いの差は何?
やす菜「はずむ君。それじゃあ明日は」
はずむ「うん。とまりちゃんが戻るまで延期だね」
明日太「このリアクションの差についての説明を」
とまり「あたしのことは良いよ。何とかフィギュア、明日までなんだろ?」
通りかかったとまりをシーサイドパークに誘ったはずむ。
とまりに合宿だと言われ口を尖らせヤダとだだをこねるのが可愛いと言うか。
帰って来るのが五日後と聞き、やす菜とはずむはとまりが帰るまで延期しようと話
し合います。明日太が突っ込むまでも無くこの差は何? …ですが、はずむもやす菜
もとまり抜きで二人が一緒にいるというのはまずいと認識しているからでしょうね。
それはそれで、思いっきり不自然な関係だとは思うのですが。
更に、あゆきも法事で一日出かけることになっており、やす菜ととまりは二人きり
となってしまうことに。ところで今回のあゆきちゃんは白衣着用です。一体何をして
いるのかは原作を読んでいても不明なのですが。
●でも良いの? 本当にそれで
あゆき「あなた達、何かあったの」
やす菜「え、ええ…」
あゆき「そう。で、うまく行きそうなの。それで」
やす菜「これが一番良い選択だったかは、判らないけど、私はこうなって良かったな
って思ってる」
明日は二人で行って来いよと言い、出て行こうとするとまりをやす菜は追いかけ、
本当に良いのと問いかけます。
とまりはやす菜との今のまま、という約束を信じていて、何も問題は無いと言いま
す。やす菜からの提案なのに、ここまで相手を信じていられるとまり。やはり、漢だ
から? そして今回も「さんは止せって」と言われてます。だから呼び方はとまり君
でどうですか?
そんな二人の様子を見ていたあゆきは、二人に何があったのかを尋ねます。
やす菜はこうなって良かったなと言っているのですが、あゆきの表情は明るいもの
とは思えず、内心、今の関係が不健全だと思っていそうです。
さて、みんなで遊びに行くはずが、何故か当日は二人きりという、既視感を感じる
展開となりました。
原作ではみんなで遊びに行く約束をした後で、遊びに行く日のことを聞き流してい
たとまりが後から行けないとなり、心ならずも置いてきたはずむを気にしているとあ
ゆきも急な法事に行かなければならなくなったあゆきからとまりの携帯にメールが届
いてしまい、結果はずむは二人きりに…という展開だったりします。
原作では結ばれていなかった恋愛同盟が締結されているために、とまりがやす菜を
信じて二人きりにする、という部分が目立ちます。
●親父のロマン
徹「一日525円の小遣いを少しずつ少しずつ削って手に入れた、いじらしい父親の
ドリームを…返せ〜」
カメラを拭きつつ、はずむを激写する様子を妄想している徹パパ。
かほるママには一日スタジオで仕事と嘘をついていた様ですが、もちろんママには
バレバレ…というか、そんな堂々と準備していたら普通ばれます。
そう言えばアニメでもパパの仕事はプロのカメラマンですか。スタジオで仕事とい
うことはアイドルの撮影辺りがメインの仕事かな。何となく、合ってます。
それにしても今時、一日525円の小遣いだとは……。海水浴について行こうとし
た時も全財産叩いていたに違いない。
●一時帰還
宇宙仁「成果が上がっていればな」
はずむ「え、どういうこと?」
宇宙仁「いや、何でも無い。まぁ、二三日と思う」
ジャン・プゥ「ぷー。ジャン・プゥもオネニーサマと一緒に、巨大イカとマッコウク
ジラの対決が見たかったですぅ」
はずむ「それは、見られないんじゃないかな」
お風呂上がりのはずむにジャン・プゥが帰るのは嫌だと飛びついて来ます。
これまた何時の間にという感じでベッドから出て来た宇宙仁は、観察結果がまとま
ったので一旦本船に戻ると告げます。用が済めばまた戻って来るんでしょって、戻っ
て来て欲しいのか>はずむ。
宇宙仁さんが成果が上がっていればなと呟いていましたが、そもそも成果って何?
とか、成果が上がっていなかったら帰らないといけないのでは…とか、色々と意味
深な発言だと思います。
ジャン・プゥが巨大イカとマッコウクジラの対決の話をした時は、またどこでそん
な情報を…と思ったのですが…(笑)。
原作でもここで三日程ジャン・プゥと宇宙仁さんは本船に戻ります。ただ、メンテ
ナンスのためで名目が変更になっています。
●キスを妄想するとまり
後輩「あれ、変だな。顔赤いですよ。もしかして、あたし達の話聞いて、自分のキス
思い出してたりとか」
とまり「何言ってんだよ、お前!」
後輩「きゃー。それって相手は誰?」
後輩「そりゃあやっぱり大佛さんじゃない?」
とまり「何馬鹿言ってんだ。あいつは只の幼なじみだって」
後輩「でた〜! ただの幼なじみ発言」
後輩「お約束〜!」
後輩「でもさ、大佛さんってもう女の子になっちゃったじゃない?」
後輩「そうよね。愛し合っていても二人は恋人同士には戻れないのよね」
鹿縞高校陸上部の合宿所。陸上部の後輩達の一人が男とデートした後で何があった
のかを話しているのを聞いて、やす菜とはずむのキスを思い出し、そして自分がはず
むにキスしている様子を妄想してしまうとまり。
やす菜とはずむを明るく送り出していたとまり。気にしないのかな…と思っていた
のですが、やっぱり気にはしますか。
自分からキスする妄想。はずむとキスする自分自身の顔を脳裏に浮かべるのって視
聴者からは分かり易くても現実的には無さそうな。はずむの妄想ならこれで良いのだ
けど。
後輩に顔が赤くなっているのを見られてからかわれるとまり。
この後輩のからかい方だと、はずむととまりの仲というのは、陸上部の中でも公認
ってことなんでしょうね。そしてとまりは感情が顔に出やすいと。
ただの幼なじみ発言と突っ込んだり、愛し合ってはいても二人は恋人同士には戻れ
ないと、視聴者の突っ込みを後輩達がしてくれているのが楽しい。
ところで以前の話では陸上部員A、Bだった後輩達、EDロールを見ると名前が三
人ともつけられておりました。ただ、かしましのクレジットって異様に見づらいんで
すよね。麻里(以前の陸上部員A)、隆子、恵(以前のB)で良いのかな?
●フィギュアゲット
はずむ「た、大変だ。やす菜ちゃん。急いで!」
やす菜「フフフ…」
シーサイドパークの前で待ち合わせたはずむとやす菜。
一緒に行けば良さそうなのに、わざわざ待ち合わせにしたのはデート気分を盛り上
げたいから? 手を振りながら駆けてくるはずむ。とっても嬉しそう。
フィギュアを無事にゲットしたはずむはやす菜の手を握って入場。やす菜は意識してま
すが、はずむの方は本当に自然で、全くやす菜のことを意識していない風に見えるのが何
とも。前回、泣いてまで悩んでいたのと同一人物とは思えないのですが。
どうでも良いですが今回、はずむを下から見上げるような、胸を強調するような作
画が妙に多かった気がするのですが、気のせいでしょうか…。
●本当にあるとは…
はずむ「わー。鮪。凄いね」
やす菜「本当。とっても美味しそう」
はずむ「え…」
……やす菜ちゃん、ちょっと感覚が変(笑)。そして園内では激闘巨大イカVSマッ
コウクジラショーが。ギャグだと思っていたのは、実はジャン・プゥちゃんがシーサ
イドパークの情報をきちんと入手していたため、というオチがついているとは。
●約束だから
はずむ「とまりちゃん達にも見せてあげたかった」
やす菜「あ…」
(中略)
はずむ「どうかした、やす菜ちゃん」
やす菜「ううん。またきっと、みんなで来ましょうね
そして何も無いと思われた水中の通路。海ほたるが光り出して、良いムード。
周辺のカップルがキスしている様子を見てやす菜も赤くなります。
やす菜的には、女性と何だか判らないモノが抱き合っている風にしか見えないはず
ですが、それでもやっぱり恥ずかしいのかな。
これだけロマンチックな雰囲気でやす菜にひっつかれているのに、はずむは意識と
かしないのでしょうか。とまりちゃん達にも見せて上げたかったって…。
はずむの言葉を聞き、とまりとの約束を思い出しやす菜ははずむから離れます。
原作では水族館はとまりと離れ離れのはずむが、とまりが他の陸上部員と楽しくし
ていたのを思い出して寂しそうに感じている場面。その後観覧車でやす菜ははずむの
唇を再び奪うという展開が待っているのですが、アニメのはずむとやす菜はそこまで思い
詰めていないようです。
●とまりの喜ぶお土産とは
はずむ「うん。でも、普通のじゃ無いよ。ほら、後ろのここに、シーサイドパークっ
て書いてあるんだ」
やす菜「そ、そう…。それで、とまりさんは何にするの?」
はずむ「それが意外と難しいんだよね。とまりちゃんって可愛いものとか綺麗なもの
より、何か変わったものとか、びっくりするような物が喜ぶんだけど」
やす菜「びっくり…」
はずむ「わー。あれならとまりちゃんもびっくりだよ。きっとよろこぶね」
やす菜「ねぇ、あれを届けに行かない」
はずむ「え? これから、合宿所に?」
やす菜「ええ」
はずむ「とまりちゃん、二度びっくりだね。行っちゃおうか」
やす菜「うん。喜んでくれるかな。とまり、さん。フフ…」
お土産館で土産物を選ぶはずむ達。両親とあゆきの土産を選んだはずむに、とまり
よりも先に「曽呂君は?」と聞いたやす菜。やす菜には明日太は見えていないはずな
のに、気を配ってますね。
はずむのお土産が単にシーサイドパークと書いてあるだけの孫の手って……。この
選択のぞんざいさは親友なのに…というよりは、やっぱり同性の親友だったから気に
しないという辺りが理由な気もします。
一方で、とまりへのお土産は真面目に考えているはずむ。可愛いものよりはびっく
りするような物が良いということで…巨大ジンベイザメクッキーとなりました。
でも、もっとびっくりなのはやす菜が突然とまりの合宿所を訪れようと言い出した
こと。普通、そんなことは考えないと思います。やっぱり、自分達だけ二人きりとい
う状況をやす菜も気にしていたということかな。
最後、とまりと言いかけて、さんを付け足したような感じになってます。
呼び捨てに出来るような関係になりたいというやす菜の気持ちの現れで、順調に行
けば普通に友達になれそうだったのですが…。
原作を読み返してみたら、やす菜はこの時期は「来栖さん」と呼びかけて「とまり
だろ」と言われ「とまりさん」と言い直していたという時期です。
●誤解の始まり
はずむ「すみません。この子、初めての人と話するのが苦手なんです。僕が一緒にい
れば大丈夫ですから、心配しないで下さい。さぁ、やす菜ちゃん、座って」
(中略)
はずむ「僕の方こそごめん。すぐ気づいてあげられなくて。取りあえず、今は気を落
ち着けて」
とまりの合宿所のある「奥鹿縞」の駅にやって来たはずむ達。
駅員に尋ねたところ、迷うような道であるらしく、はずむは駅の公衆電話から合宿
所に電話をかけ、とまりに迎えに来てくれるように頼みます。呆れつつも、練習を終
えていたとまりは、はずむ達を迎えに行くことに。合宿所を勢い良く飛び出た様子や
表情からすると、とまりは来てくれて嬉しそう?
電話の最中、やす菜は何故か相対式ホームの駅舎とは反対側で待っています。駅舎
と反対側だし、日が照っているし、多分こちらで下車したからこちらで待っていたの
でしょうが、はずむの方まで来て待っていた方が良かったのに。実は荷物多すぎなの
で、とまりが来てから運んで貰おうと思ったからとか。
続いて家に電話していたはずむ。駅員が回送電車が通過するのでと声をかけて来ま
す。知らない男性に声をかけられ、不安そうな表情を浮かべるやす菜。それを気分が
悪いのだと誤解した駅員は、気分が悪ければ駅員室の方にでもと止せば良いのに手を
伸ばします。
どうしてここまで駅員がしつこいのか、普通田舎の駅でも通過電車の案内はアナウ
ンスだろとか思うのですが、それはさておき。
知らない男性。しかもやす菜ビジョンでは何だか判らないモノに近寄られ手を伸ば
されて、やす菜は悲鳴を上げてしまいます。
途端、電話を打ち切りやす菜の元に駆け寄ったはずむ。
前回までとは打って変わってやす菜を庇って男らしいところを見せます。
やす菜の病気は知っていたといえ、この状況に全く動じることが無いばかりか、駅
員に対しても不信感も不快感も与えることなく切り抜けたはずむ。彼にそんな機転が
利くのはかなり意外。ひょっとしたら、作品には出ていないところで同じような出来
事があったのかもしれません。
はずむはやす菜を抱きしめ、落ち着けようとします。
はずむ達を迎えに来たとまりは、そんな二人が抱き合っている様子を目撃。
二人の姿はキスしようとしている風にも見え、とまりは思いっきり誤解。駅舎の陰
に隠れたとまりは、はずむがとまりちゃん未だかなと言うのを聞くと、笑顔で姿を見
せます。
とまりが何を考えているとも知らず、はずむはとまりに明るく声をかけるのですが
……。
何だか、ラブコメでは数限りなく繰り返されてきたお約束の誤解シーンという印象
です。衝撃シーンを見た直後、電車が通過していくという辺りも何だか既視感が。
●遠慮無き後輩達
やす菜「ごめんなさい。あたしの所為で迷惑かけちゃって」
はずむ「やす菜ちゃんは、とまりちゃんを喜ばせたかっただけなんだよ。まさか帰れ
なくなるなんて思わなかったから、だから、怒らないでとまりちゃん」
とまり「別に怒ってなんかないよ。わざわざ来てくれて嬉しかった」
やす菜「本当に?」
とまり「ああ。本当だよ」
やす菜「あ…」
はずむ「良かったねやす菜ちゃん」
やす菜「ええ」
とまり「あ…」
合宿所で、帰りの電車がもう無いことを知らされたはずむ。
巨大ジンベイザメクッキーは後輩達が早速食べてます、普通はそんな大きなクッ
キーであれば、割ってから食べそうなものですが、形はそのままで三人で持って食べ
てます。
とまりが顧問の先生に話をつけ、一緒の部屋に泊めて貰えることになったはずむ達。
自分のせいで迷惑をかけたことを謝るやす菜。とまりが反応する前にはずむが一生
懸命やす菜を庇います。
やす菜とキスした時、「受け止めてあげなくちゃ」と思ったはずむ。
ばすむにとって、やす菜は愛する存在である以前に、これ以上傷つけてはいけない、
庇わなくちゃいけない存在なんですね。
# その割には前回は…(笑)。
はずむが今でも男の子の頃と同じ弱い存在で、自分が守ってあげなければと思って
いただろうとまり。ここでのはずむの行動は、そんなとまりの立場を突き崩すものだ
ったのかもしれません。
●ふたりでお風呂は恥ずかしい
はずむ「久しぶりに見たけど髪を下ろしたとまりちゃんって、すっごく女の子ってぽ
いんだね」
とまり「どうせ普段のあたしは男っぽいよ」
はずむ「お下げのとまりちゃんだって、もちろん可愛いよ。でも、髪下ろすとぐっと
大人っぽくなるというか、美人の色気が出るって言うか」
とまり「な、何言ってるんだ。この馬鹿」
はずむ「そんなに照れなくて良いのに」
とまり「照れてない!」
ため息をつきながら脱衣所で髪を下ろすとまり。髪を解くシーンキター!。ところ
で下はやっぱり全裸?
浴室に入ってきたとまりは、はずむと鉢合わせ。
とまりちゃんいかんです。お風呂にバスタオルをきっちり巻いて入って来ては。
はずむも指摘していますが、やす菜の髪を下ろした姿はとっても良いです。
はずむの方はとまりを見ても全然気にしていないのに、未だにとまりの方は気にし
ているらしく、はずむに向こうを向くように言います。
はずむが女性になってから4ヶ月位経っているのに、未だはずむが男だった頃の意
識が残ってるんでしょうか。お風呂で主人公とヒロインが鉢合わせ…という展開もラ
ブコメでは定番。原作には無かった二人でお風呂シーンを見る事が出来て良かったで
す。
髪を下ろしたとまりが女の子っぽいと褒めるはずむ。
とまりとやす菜の間で悩んでいたはずむ。やす菜に告白するまであれだけうじうじ
と悩んでいたはずむが、とまりに対してはすっと、本人が一番内心では喜ぶ台詞を言
えてしまうというのが何とも。それだけ、遠慮無く本心を言う事が出来る関係という
ことなんでしょうけど。
今日楽しかったかと聞くとまりに、はずむはすっごく楽しかったと言います。
海ほたるをやす菜と二人で見とれたというはずむに、とまりは何を思うのか。
●置き手紙
とまりちゃんと
駅の方まで
お散歩して来ます。
すぐ戻るから
心配しないでネ。
はずむ
夜。眠れなかったとまりは部屋から外へ。
それに気づいたはずむも後を追い、合宿所の外に立つとまりに声をかけます。
はずむに付き合うように言うとまり。はずむはやす菜に置き手紙を残して出かける
のですが……。
普通、その辺まで出かけるのに、しかもやす菜は寝ているのに置き手紙なんか残さ
ないと思うのですが、やす菜を不安にさせまいという思いやりなんでしょう。
●幼なじみを越えて
はずむ「うん。とっても綺麗だね。お昼にやす菜ちゃんと海ほたるを見て、夜にはと
まりちゃんと本物のホタルが見られるなんて、今日はとっても良い日だったな」
とまり「はずむ…」
はずむ「とまりちゃん?」
とまり「どうだ。本当に女の子らしいか」
はずむ「とまりちゃん」
とまり「はずむが女の子になって、やす菜と三人でいるようになって、このままで良
い。あたしとやす菜が友達になれば上手く行く。そんな気がしてた。けど、
やす菜ははずむへの気持ちを抑えられない程好きで、あたしも…。何度も諦
めようとしたさ。はずむを幸せに出来るのはやす菜だって。清楚で、可憐で
女の子を絵に描いたようなやす菜だって。あたしは全然駄目だもんな。そう
いうの」
はずむ「とまりちゃん」
とまり「でも、やっぱり、負けたくない…」
とまりがはずむを連れて行ったのは、奥鹿島駅のホーム。
ここの側に流れる小川には本物の蛍が群れを成して光っていて、はずむならずとも
美しさに感嘆を上げたくなる光景です。
昼間はやす菜と夜はとまりと。今日はとても良い日だったというはずむ。
その横で、とまりは髪を下ろします。とまりはやす菜と三人の今の関係で良いと思
っていたけれど、抑えきれないその想いをはずむにぶつけると、はずむに自分から唇
を近づけます。
はずむもとまりを受け入れ二人は蛍の光を背景にしっかりとキスするのでした。
昼間やす菜とはずむの現場を目撃したその場所で、昼間はずむが二人で見て綺麗だ
ったと聞いた海ほたるでは無く本物の蛍を背景に。
やす菜はとまりとの友情を思い出しはずむと距離を置いたのに、そのことを知らず
誤解したとまりは逆にはずむに向かって一歩踏み込むという対称的な展開となりまし
た。
お風呂場の時も美しかったのですが、このシーンで髪を下ろしたとまりの美しさは
まさに核兵器並みの威力。はずむも一発でKOです。
# この髪を下ろすシーン、R18やR15作品なら服脱いで迫って来るシーンみたいな印象。
やす菜に続いてとまりにも唇を奪われたはずむ。奪われるどころか、自分から目を
瞑って唇を近づけていて、やす菜との時は軽く唇を触れただけで「させて上げた」
「された」という印象を受ける描き方なのに、こちらの方は「した」という描き方と
見せ方も違う気がします。やっぱり、はずむの本命はとまりちゃんなのかなぁ。舌ま
では入れてないとは思いますが(ぉぃ)。
それにしても一体何分二人はキスしていたんでしょうか。やす菜の時と違って邪魔
は入らないですしね。
とまりが合宿先まで追いかけて来たはずむに「負けたくない」と告白し、はずむと
キスするという展開は、原作第二巻でもありました。
ただし、その前提はまるで異なっていて、原作ではやす菜と二人きりとなったはず
むは観覧車の中でやす菜に強引に唇を奪われ、とまりからかかって来た携帯電話にも
やす菜に「出ないで」と言われてとまりと話すことが出来ませんでした。そのことを
気にしたはずむはとまりの合宿先まで一人で追いかけて来て……という展開。なので、
原作ではやす菜もとまりもお互い様なのですが、アニメの方ではやす菜はとまりのこ
とを裏切ってなどいないのに、とまりの方で勝手に勘違いという結果に。
●そして世界は終わる
やす菜「信じていたのに…嘘つき」
はずむの置き手紙を見て、はずむの後をつけて来たやす菜は、はずむととまりがキ
スしている現場を見てしまいます。昼間とは反対の立場。
やす菜に対する誤解から、はずむに対して一歩踏み込んだとまり。
しかしその行動は、更なる誤解を生む事になったのです。
昼間貰ったフィギュアを握りつぶして暗転のラスト。やす菜ちゃん怖いよ〜。
次回は修羅場ですな、間違いなく。
●ED
予想通りやす菜Ver.でした。やす菜とフェルマータのイラスト付。
●総評
原作単行本第二巻に収録された#13「小さな嵐」、#14「とまりと……」を元とした
話ですが、「やす菜とはずむが二人でデート」、「とまりがはずむにキス」という大
きな流れを除けば、全くと言って良い程別のストーリーとなっています。
原作ではやす菜が積極的にはずむに対して独占欲を剥き出しにして、それに負けた
くないと思ったとまりが……という印象を受けるのに対して、アニメでは微妙なバラ
ンスを取って保たれていた三角関係が、誰も悪くないのに誤解から崩れ去っていくと
いう話。
みんなのはずが二人きり。
友情と恋心の狭間で揺れる想い。
善意の行動が生む誤解。
お風呂場での遭遇。
幼なじみの思わぬ一面で心動かされる想い。
そして幼なじみの一線を越える二人。
裏切られた想い。
男女三角関係ものではお約束ともいえるシーンの集大成とも言えるお話なのですが、
見せ方が上手いのとキャラが魅力的なので引き込まれて観てしまいました。
やす菜に裏切られたという誤解から、自分の本当の気持ちが抑えきれずにはずむに
対して急に踏み込んできたとまり。その下ろした髪の美しさ。幼なじみの意外な一面
を見せるという、とまりの奇襲攻撃に、はずむもあっさりと陥落です。いや、はずむ
は、来るものは拒まずなだけなのかもしれませんが。良く考えなくても罪作りなはず
むです。
●次回予告
やす菜「全てを失い、全てが消え、残ったのは、絶望。次回、かしまし〜ガール・
ミーツ・ガール〜「やす菜の瞳から消えたもの」想い、胸の中で」
クライマックスに向けアニメオリジナルな修羅場展開の模様。
人間を誰も認識できなくなって引き籠もるやす菜とかいう展開だったら嫌ん。
では、また。
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