Joe Keen wrote:
> Quoted from <dkhija$93q$1@news-est.ocn.ad.jp>
> Dated approximately Sat, 05 Nov 2005 15:14:02 +0900
> Posted by 太宰 真 <popcorn05@bridge.ocn.ne.jp>
> 
>>日本国民の問題としては唯ひとつ。誰も好き好んで死を選んだわけではないのに
>>戦争=国策として死なざるを得なかった祖先、その祖先の「無念さ」、彼らが一
>>郎氏の言う「騙されて」であると薄々感ずれば感ずるほどやるかたなしに「増大
>>する無念さ」、その「無念さ」の上に平々凡々とした今の日本が在る事を忘れて
>>はならないということなのです。
> 
> 
> それはそうだけれど、新しい慰霊施設を作ってはならないという理
> 屈にはつながらない。

たしかに。しかし、「新しい慰霊施設を(直ちに)作らなければならない」とい
う理屈も出てこない筈。にもかかわらず、敢えて「新しい慰霊施設を作る」選択
肢を選ぶからには、その理由に説得力がなければならない。今はその「説得力」
が問題になっているわけだ。

> 軍事行動に参加させられたことにより命を落とした人々を合祀して
> いるだけなら、靖国神社には強い政治色は生じなかった。

そうでしょうか?「政治色」が存在することになる場合、それはは常に必ず「事
柄自体」が帯有しているものなのでしょうか?言いかえれば、「政治色」はその
事柄を扱う人(中国や朝鮮)の「扱い方」によって如何様にも生じるものではな
いか、ということなのです。

> しかし、靖国神社は穢れてしまった。

「穢れてしまった」と見る見方もあるとして、国民はその見方に答える形で対応
しなければならない義務も無いわけだ。国民は「扱い方」として「答える形」を
取らないことも自由なのだから、それにとやかくモノを言うことこそがおかしい
わけだ。

> 先祖を死なせた国策を作っていた人間を合祀したことにより、靖国
> 神社は誤った国策を正当化する道具になり果てた。もはや、靖国神
> 社は戦争の悲劇を食い止める装置としては、機能しない。

   「先祖を死なせた国策を作っていた人間を合祀したことにより、
    靖国神社は誤った国策を正当化する道具になり果てた。」

と言うのはやはり違うんじゃないかな、って思いますがね。あなたは、仮に、あ
なたの息子が馬鹿息子だったとして、馬鹿息子が何処でどう間違ったかはともか
く、国民から戦争という政策もひとつの可能な選択肢として託された立場にあっ
たとしましょう。馬鹿息子ゆえにその採った政策も結果として馬鹿政策であるこ
とが判明したとき、その「馬鹿政策」による「敗戦」を原因として死に追いやら
れた息子の霊を弔うことはし無いのでしょうか?

現在の国民の心にあるものは、靖国神社が単なる戦争による死に到ったものの霊
を弔うところではなく、「敗戦」と言う戦争による死であるところが重要なので
す。その意味では、過去の国民の一部のものが関心を払ったであろう日清戦争や
日露戦争による戦死とは「死」の意味は異なる。

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太宰 真@URAWA