AIR IN SUMMER 後編
携帯@です。
一週間遅れですが、
AIR IN SUMMER 夏 特別編
後編『あめつち 〜universe〜』について雑感など。
意外と放映に気が付いていない人が多かったようで(汗)。
事前に、記事流しておくべきだったかな……。
^L
■全体を通して
AIR 夏 特別編の後編。てっきり、神奈と母上との出会い、そして柳也と裏葉の子孫
の旅の始まり…までを描くのかと思っていたのですが、大外れ。あくまでも、SUMMER編で
は本編では描くことが出来なかったエピソードを描くことに徹して来ました。そのため、
特別編だけを観ると今一話が判らないことになっています。恐らく、1クール(正確には
12話+総集編)ではシリーズ構成上過去編を端折らざるを得なかったのを補完するという
扱いなんでしょうね。
でもやっぱり、これは本編の中で描くべき話だったんじゃないか? …と思うと、少々
残念な気も。
前回とも共通する部分ですが、本編では判らなかった神奈、柳也そして裏葉のそれぞれ
の素顔が。柳也は意外感が無かったのですが、神奈が子供じみていながら意外と鋭いこと
を言ったり、何より裏葉さんの恐ろしさ(笑)が印象的。成る程、これだけしっかりした
女性であれば、第9話での裏葉さんのしっかり振りも判るというものです。
■神奈の見せたかったもの
神奈「主が修練の技を見せてやると申しておるのだ。ひれ伏して拝見するのが臣下の勤め
というものであろうが!」
アバンタイトルは前回ラストシーンから。新作部分は無しでOP。
柳也に夜這いをかけて来たのか神奈と思ったら、お手玉を三つ舞わすことが出来たので、
見せに来たということらしい。神奈が衣に手をかけたので勘違いして一気に引いている柳
也が何とも。一応意識、してたのか……。
神奈「余は遂にコツを掴んだのだ。出来るようになってみれば造作も無いこと。今や裏葉
にも負けぬほどのお手玉の名人だ」
…と、大きな口を叩いたものの、神奈のお手玉はお星様になってしまいました(嘘)。
今のは何かの間違いだとばかり、再度、再々度のチャレンジも失敗。それでも諦めずにチ
ャレンジを続ける神奈も凄いけど、話しかけた時は寝ようとしていたのに一晩つきあって
やった柳也も中々良い奴です。
柳也「慰めじゃない。そこまで出来るようになったのは、お前が頑張ったからだろう?
あきらめが悪いってのは凄いことだな」
神奈「褒められているのかけなされているのか判らぬ」
柳也「褒めているんだって。何にせよ、良くやったな、神奈」
やがて夜が明け、未だお手玉をしている神奈。柳也の肩の力を抜けというアドバイスに
より、今度は上手くすることが出来た神奈…ですが、直ぐにお手玉を地面に落としてしま
います。
が、柳也は褒めてやり、毎日続ければきっと達人になれると励まします。
■悩ましげな寝言
街道を外れ、山々を越えて進むことにした柳也達。
水を汲みに行った裏葉。柳也は日陰で寝ている神奈の頬を摘んで伸ばし、起こそうとし
ますが、神奈に手を叩かれてしまいます。
その後で、神奈が呟いた寝言。
神奈「許して、たもれ、入らぬ、入らぬと言うに」
神奈「許して、う…う…これ以上は、もう…」
台詞だけでも充分怪しいですが、実際の絵は更に怪しい。
神奈がはぢめての…を夢で見ているのかと思ったら。
神奈「これ以上は食べられぬ」
所詮、お子様でしたか。
柳也は神奈の鼻を摘んで起こそうとしますが、それで起きても二度寝、三度寝してしま
います。
そこに現れた裏葉は手ぬるいと、神奈の枕を抜いて起こします。頭を打ち付け怒る神奈
に裏葉は……。
裏葉「では、次からは力の加減を工夫致しまして…」
枕を抜くのをどう力を加減するんでしょ?
■うさぎさんと勝負
神奈「お主変わった耳をしておるな。駆ける時に草木に引っかかったりはせぬのか? そ
れ程長い耳なら、さぞかし遠くの音も聞こえるのであろうの」
子兎を見つけ、不思議そうな表情の神奈。兎を知らないのか。
覗き込んでいたら子兎に飛びかかられてしまい、
御殿育ちだし、無理も無いかな…と思ったら、柳也が市で手に入れた地図の文字を読む
ことが出来ないことも判明。文字を読むことが出来ないとは意外。翼人を閉じ込めておい
て、教育も施さないでいたのか。
裏葉「以前、神奈様に和歌をお教えした折りのことでございます。少々の苦労は手習いご
とにつきもの。それなのに神奈様と来たら」
神奈「一日に百首もそらんじるのが、少々の苦労と申すか?」
裏葉「全部で4,500首もありますから、愚図愚図とは出来ません」
裏葉が教えないのか…と思ったら、裏葉が和歌を神奈を教えようとして、その五日も眠
らせないというスパルタ教育の余りに、神奈が古今六帖を焚き付けにしてしまい、以降神
奈が裏葉から文字を習おうとしなかった…という裏話があったんですね。
あれ? 和歌を教えようとするならその前に文字を読めないと意味無いのでは…。まさ
か、全て読み聞かせで覚えさせようとしたということ? 無茶だ…。それとも仮名位は読
めたのかな……。
裏葉「和歌の一つも歌えぬような口など無用の長物というもの」
神奈「無茶を言うで無い」
裏葉「いっそ、縫いつけてしまいましょうか」
神奈「何をしておる。早く助けんか〜」
柳也「そう言われても、俺だって裏葉は怖いからな」
歌集の件を神奈に言われ、取り乱した裏葉は神奈の口に指を突っ込んで広げます(笑)。
それではっと気が付いて平伏するのが何とも。本編でも神奈に色々悪戯してましたが、こ
こまで極端なことする女性だとは知りませんでした。
裏葉「うう…。えい!」
柳也「何で俺が叩かれるんだ」
裏葉「八つ当たりでございます」
柳也達の側に居るのが嫌で、お手玉の練習をすると離れて行ってしまった神奈。
付いていこうとして拒絶され、扇子で柳也を叩いて八つ当たりするのが可笑しい。
■柳也の過去
お手玉をしに行くと去っていった神奈の悲鳴。
それは、道ばたで行き倒れの僧の亡骸を見つけたからであった。
その夜、木に寄り掛かり物思いにふける柳也に話しかける神奈。
何か思う所があるのではと。
……と、シリアスな話をしている時に、毛虫がついていると指摘する柳也。
神奈、柳也の言う通り虫や獣に好かれやすい体質なんでしょうか。
神奈「先刻からお主の様子がおかしいような気がしていたのだ。主が臣下を案じてやった
というに、これでは立つ瀬が無いわ」
神奈、今回も鋭い所を見せています。
柳也「多分、捨てられたんだろうな。道ばたで泣いているところを雲水に拾われたんだ。
雲水ってのは旅の坊主のことさ。行脚僧って言えば聞こえは良いが、ねぐらも無しに
さまよって施しを貰う身の上だ。二人きりで、色々な土地を旅した。北にも南にも東
にも西にも行った」
柳也は自分が親から捨てられ、雲水に拾われて旅をしたことを話します。
その雲水も、五歳の時には山賊に襲われ殺されてしまったと。
その姿をみて、柳也はその出来事を思い出したのだと言います。
柳也に母が居ないのに、自分が母を捜して良いのかと気にしていた神奈。
柳也は神奈が母と出会うことが自分の望みでもあると言います。
一人きりになった柳也は生きるためには何でも…武器を盗み戦いに参加し、人を殺すこ
とさえしたと語ります。
素性も知れない男が、一人で生きてきていつの間にか下っ端とはいえ官位まで得ていた
というのはそれはそれで凄いとは思いますが。
神奈「何を怪しむことがある。雲水殿の祈りが通じたからこそ、山賊は柳也殿を殺さなか
ったのでは無いのか?」
柳也「そうか。あの時俺は、確かにあの雲水に救われていたのかもな。もっと早くそれに
気付いていればな。俺はきっと、別の道を歩いていたのに」
高僧を殺したので山賊が後悔したという神奈に、柳也は高僧かどうかは怪しい、と言い
ますが、神奈は柳也が助かったのは高僧の祈りのお陰だ、と諭します。
神奈の方が雲水を買いかぶっている気がしないでもありませんが、柳也の方はそれを聞
いて考えを改めた様子。
神奈に気を遣っているのかと一瞬思いましたが、案外本気で自分を拾った僧侶に対する
見方を変えたのかも知れません。苦労して育ったので、逆に人を疑いの目でしか見られな
くなったということなんでしょうね。
■神奈の誘惑(演技指導付き)
柳也が別の道を歩いていたのかもと聞き、それでは困るという神奈に柳也は自分も神奈
に会えて良かったと言います。すると……。
神奈「柳也殿、柳也殿、その、な。その…」
柳也「何だよ」
神奈「この続きは、どうするのかよう判らんのだ。後の手はずは柳也殿に任せる」
アバンタイトルで外して、ここで神奈が柳也を誘惑して来ますか。
衣をはだけて…ああっ、胸を隠している髪が邪魔です。
柳也「あのな、これからどういうことをされるか、ちゃんと判ってるのか?」
神奈「ば、馬鹿にするで無いぞ。万事心得ておる。裏葉から聞いておるからな」
さっき、この続きは良く判らんと言ったばかりやん。
裏葉「殿方というのは、好いた女人には、必ず昔語りをするものでございます」
行動が読まれてると感じる柳也。すると、裏葉が神奈を焚き付けたのは、この日という
ことですな。
神奈「柳也殿の話が終わったら、おもむろに衣をはだける。その際、胸がもろには見えぬ
ようにするのが肝要だとか」
……一々、ツボを心得ていますな裏葉さん。
神奈「どこか、間違っておったか。はっ。柳也殿はもしや男色が好みであったか」
柳也「ちょっと待て」
神奈「おお、そうだ。女好きでも益体無しな殿方もまれにあると」
……確かに、日本は男色の風習はありますが、神奈の口から出るとは。
柳也「俺も男だということを見せつけてやるから覚悟しろ」
神奈「りゅ、柳也殿。何やら目つきがおかしいぞ」
柳也「誘ってきたのはお前だぞ。大人しく俺の毒牙にかかれ」
神奈「あ…柳也殿には毒があるのか?」
柳也「男にはみんなあるんだ。更に、お前の知らないものも色々あったりするんだ」
流石に馬鹿にされてちょっと怒った柳也は、神奈に襲いかかります。
もちろん、裏葉が側で隠れていると知った上での演技だった訳ですが。
柳也「裏葉。お前、俺が絶対に手を出さないって踏んでたろう」
裏葉「分の悪い賭でございましたが…」
柳也「俺程人畜無害な男は居ないぞ」
裏葉「益体無しとも申しますわね」
もしも柳也が神奈に普通に手を出していたら、裏葉は止めるつもりだったんでしょう
か? 止めるつもりだったとしたら、何のつもりで神奈をけしかけたのか。単に、柳也の
慌てる様子を見て面白がりたかったとか。
■神奈の夢
裏葉「つまらぬ虫が寄る前に色恋の手管をお教えしなければ」
柳也「俺は練習台かよ」
本編第八話にもあった、村人の祭りを見ながら…のシーンです。
神奈の誘惑は、色恋の手管を教えるための練習…だったらしい。
神奈「夢を見ておった。ここでは無い、どこか他の場所の夢だ。余も不思議な身なりをし
て、姿形も変わっておった。あれは余なのだろうか」
柳也「どんな姿になってたんだ」
神奈「よう覚えては無い。だが、側には母上がいて、心優しい人々がいて、余は、大層幸
せであった」
裏葉「良い夢だったのでございますね」
柳也「夢じゃなく本当にしていけば良いさ。お前はもうすぐ母君に会える。そうしたらそ
の夢は、夢じゃなくなるんだ」
神奈「そうだな。祈れば、願いはきっと天に届くであろうからの」
第八話では、お手玉が三日前には三回続いた…と、一ヶ月経ってもちっともお手玉が上
手くならないと言った柳也に神奈が言っているのですが、特別編では先のお手玉を見せた
シーンがあるために、本編との間で話が違ってます。
本編では翼はあるが、空は飛べぬ。それでも願えば天に届くのであろうかと神奈が言う
シーン。こちらでは、神奈が夢を見ています。
この夢は観鈴ちんが神奈のことを夢で見ていたように、観鈴ちんのことを夢で見ていた
りしたのかな? そして、こちらも祈れば願いはきっと天に届くという話になってます。
神奈のお手玉、本編では一度もまともに出来なかったのに、ここでは続いています。こ
こで成功していたのに、母上の前で続けられなかったのは、確かに悔しいですよね。
■末永く、幸せに暮らすのだぞ
そして翌朝。神奈について来ていた子兎は母兎と再会。
子兎に、「末永く、幸せに暮らすのだぞ」と言い残して、三人が母上の所に再び旅立っ
ていく…というところで、AIR in SUMMER 特別編は終了です。
そう言えば前編の時に書き忘れていましたが、EDのラストも神奈と柳也に変わってま
すね。
では、また。
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